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嘘つきの女の子。1


《嘘つきの女の子》


ーが来店した。


『私のお話は、全部、ほんとうの事です。』


はじめにそう言ってから、


《嘘つきの女の子》、マキちゃんは語り出す。


『私には、大切なお友達がいるんだけど、

その子、小さい頃から目が見えないの…。

綺麗なお花も、かわいいお魚さんも、

何も見る事ができなくて…


でも、今度、お医者さまが目が見えるようになる手術をするって言ってくれたの。

ああ、良かった。

これでお花もお魚さんも見えるようになる…

って、喜んだのだけど、その子は…


手術するのは怖いから、いやだ。


って言って…』


『…そうですよね。やっぱり…怖いですよね』


歌ちゃんは悲しそうな顔をして言った。


『…だけど、私、

その子にどうしても手術を受けてもらいたくて…

それで、ここに来ました…』


マキちゃんは、

夢ちゃんと歌ちゃんの目を見つめて言う。


『お願い。2人にどうにか…

その子を説得してほしいの』


『私たちに…?』


『…いいけど。』


困惑する歌ちゃん、

だが夢ちゃんはお願いを聞き入れた。


『ありがとう!』


『夢ちゃん先輩…いいんですか?』


『たぶん…大丈夫だよ。』


夢ちゃんがそう言うのなら…

それに歌ちゃんだって、

マキちゃんのお願いを聞いてあげたい。


『わかりました。

その子のところへ行ってみます』


『ありがとう!良かった。』


『できるだけの事はやってみますね。

…その子の目、はやく良くなるといいですね。』


『はい!』


そうしてマキちゃんは帰っていった。


帰り際、歌ちゃんが聞いた。


『あ、でも…どうしてマキちゃん、

私たちにお願いを?』


『だって…』


マキちゃんは少しうつむいて。


『私…嘘つきだから。』



ーーーーー翌日。


《嘘つきの女の子》


ーが来店した。


『ワタシのお話は、全部、ほんとうの事だよ。』


はじめにそう言ってから、

《嘘つきの女の子》、ミキちゃんは語り出す。


『あのね、ワタシには、大事なお友達がいるんだけどね、

あの子、小さい頃から目が見えないの。

かわいいお魚さんも、いい匂いのお花も、

何も見る事ができないの。


でも、今度、お医者さんが目が見えるようになる手術をするって言って。

やったー、

それなら、お花もお魚さんも見えるようになるね…

って、嬉しかったんだけど、あの子…


手術するのは怖いから、いやだー。


って言うの…』



『…夢ちゃん先輩…これって…』


『…だけどね、ワタシ、

あの子にぜったいに手術を受けてもらいたくて…だから、

ここに来たんだよ…』


昨日、来店したマキちゃんと、

全く同じ内容だった。


『……』


歌ちゃんは、考えこむ。


『怖くなんかないよ、手術うけようよって、

2人からお話してもらえないかなあ…』


全く同じ依頼内容。


『うん。わかった。』


『夢ちゃん先輩…でも…』


『でね、ミキちゃん。聞いてもいーかな?』


『なあに?』


『昨日、僕と歌ちゃんに

その事をお願いしにマキちゃんも来てたよ?』


『え?マキちゃんが?』


驚くミキちゃん。


『…ミキちゃんと、マキちゃんは…』


歌ちゃんが聞く。


『マキちゃんは、ワタシのもう1人のお友達!』


嬉しそうにミキちゃんが笑う。


『…そうなんですね。』


『たまたま、

2人とも同じお願いをしに来たんだね。』


夢ちゃんは、優しくミキちゃんを見た。


『あ…でも、ミキちゃん、

ひとつ聞いていいですか?』


歌ちゃんが、言う。


『ミキちゃんは、どうして私達にお願いを?』


『だって。』


ミキちゃんは少し困ったように笑って…


『ワタシ、嘘つきだもの。』



























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