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ドリームシアター。5


重量はゼロジーでは無かった。


イチゴの頂上は、耳が痛くなるほどの静寂。

甘くまとわりつくような霧。


霧の奥…微かな泣き声。


……


霧の中で女の子を見つめる。


女の子も、歌ちゃんを…見ている。


……目が合う。


紫の瞳にあふれている大粒の涙が


ポロポロとこぼれ落ちる。



『……夢ちゃん…先輩』



ーーーーー…



カーテンがそよ風に揺れる。

ふわふわサメさんクッション。


歌ちゃんは、静かに目をあける。


『…』


大丈夫…。



リビングに降りて、金魚鉢、お魚さん。

青空色のテーブル。


…夢ちゃん。


『おはよー歌ちゃん。』


…大丈夫。


『おはようございます。夢ちゃん先輩』


大丈夫。いつもの朝。


ーーー。


『歌ちゃん、今日はおねぼうさんだったね。』


燃えるソファでいつもの知恵の輪あそび。


『そうですねー。

夢ちゃん先輩の方が、早起きでしたね』


ゆるやかな時間。


何気ない会話。


いつものように、お客さんが来て。

いつものように、事件を解決して。


いつものように、みんなハッピーになる。


……大丈夫…。


……でも…


歌ちゃんは、夢ちゃんを見つめる。


『んー? なにー?』


視線に気がついた夢ちゃんが微笑む。


『…なんでもないですよ。夢ちゃん先輩。』


『そう?…なんだか変な歌ちゃん。』


ラジオから聞こえる心地よい音楽。

室内にさしこむ、優しい朝の光。


『おなかすいたねー。』


歌ちゃんは、


ふぅ…。


ほんの少しだけ、微笑む。


『そうですねー』
































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