ジェヴォーダンの獣。1
ーー《ジェヴォーダンの獣》
18世紀のフランス・ジェヴォーダン地方で100人以上を殺傷した「ジェヴォーダンの獣」は、ウシほどの大きさのオオカミに似た生物で、その正体は現在も謎に包まれています。狼説、飼いならされた大型犬、ハイエナ、または複数のオオカミ説など諸説あります。
ーどこか見知らぬ街の片隅。
暗闇の路地裏。
夜の隙間に倒れている一匹の獣がいた。
夜に溶けてしまうような真っ黒な体。
指先の部分だけは
ふわりと白くて。
その手を月にかざして、
そのまま…静かな死を迎えようとしていた。
『…疲れちゃったな…』
その獣にそっと寄り添って
ぐすぐすと泣いているのは、
夢ちゃん。
『…ごめんね…ごめん…』
『どうしても……
同じとこで…ダメになっちゃう…』
獣は、どうして
この子がごめんなんて、言うのだろう?
どうして泣いているんだろう?
仕方のない事なのに。
と思ったが、やがて静かに目をとじた。
『…ごめんなさい…』
宝石の紫の瞳。
大粒の涙がポロポロ。
『……』
『…次はぜったいに…ぜったい…
うまくやってみせるから…』
。
。
⭐︎⭐︎⭐︎ 《夢ちゃんの能力発動》 ♡♡♡
ハッピーバースデー。
夢ちゃんの能力は全てを強制的にハッピーに寄せる。
過去も、今も、これからも。
本当のことも、嘘も、もしもの話も。
全部まとめて、
うまくいったことにしてしまう。
そうしないとだめだから…。
ー《再構築》ー
……これで、222回目。
ー《再解釈》ー
現時点では無し。
♡
⭐︎
『私、怯えています…。』
《怯えている女の子》が来店した。




