電気仕掛けの。4
淡いピンクと淡いグリーンのかわいいお部屋の中。その真ん中に
かわいいお花で可愛く飾られた
大きなプレゼントの箱みたい箱。
壁にあるたくさんのコンセントから伸びた赤や青の電源コードが、箱に繋がっている。
このお部屋の中にだけ電気が生きている。
電気仕掛け。
キャメロンちゃん。
『よくここまで辿りつけたですね。
3人の人間たちよ。
そのご褒美にお部屋の鍵は開けておいたです。』
キャメロンちゃんが不敵に笑う。
『ずいぶんと余裕だな。キャメロンちゃん。
君の爆弾の計画は阻止されたのに』
コナ隊長がピストルをキャメロンちゃんに向けながら、かっこよく言う。
『爆弾の中身が何か教えてあげるです』
チェックメイトみたいな、こんな状況なのに、
キャメロンちゃんはすごく余裕で、その態度にコナ隊長も緊張を隠せない。
『中身……だって? 火薬では無いのか?』
『違うです。世界中にばら撒く爆弾には、
たくさんのスギ花粉をつめておいたです。』
『!!!』
あまりの残酷計画に、言葉を失う3人。
そんなのをこんな秋にばら撒かれたら、
人間は滅亡してしまう。
『なぜそんな酷いことをするんだ?
教えてくれ、キャメロンちゃん。』
キャメロンちゃんは、ニヤリと笑ったような、
そんなふうな声で答える。
『私はこれまでの人間の全ての歴史を調べました。です。そしてあるひとつの答えに辿り着きましたです。』
『歴史を?』
『答え。人間、有害。』
『……』
『花粉で滅します。です。』
『バカな!やめるんだ!キャメロンちゃん!
確かに人間はお互いに争ったり、道にゴミをポイしたり、夜中にお菓子を食べたり、ダメな部分もあるかもしれない……だけど……』
『私は機械です。説得は効果が無いですよ?
爆弾のカウントダウンは今、始まりました。
10……9……8……』
絶対絶命が訪れた。
コナ隊長は、戦場の状況を瞬時に判断。
説得よりもカウントダウンの阻止を優先する。
キャメロンちゃんへ繋がるたくさんの赤や青のコード。きっとこれだ。
『止めて見せる!』
コナ隊長は、赤青コードをコンセントから手あたり次第に次々とひっこ抜き始める。
コナ隊長はジレンマらない!
『7……6……5……4……』
しかし、キャメロンちゃんの
破滅へのカウントダウンは止まらない。
『3……3……あ。まちがえたです。』
『3……』
赤青のコードを全部ひっこぬいたコナ隊長、
だけども、
『2……』
止まらない。止められない。
なんで?
それはね、今コナ隊長が引っこ抜いたコードは全部がダミーだったから。
ハイテクの申し子、スーパーコンピュータであるキャメロンちゃんの、主要な動力の電源は箱の内部、見えない部分にあって、この建物とリアルガチ直結しているのだ。
『……1……』
…………




