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心の声





僕って、生まれつき特殊能力があるんです。

人の心の声が聞こえます。


そんな僕が、小鳥の歌声の気持ちいい、

朝のお散歩の途中に見つけたのは、


《あなたの心の声が聞こえます。》


屋さん。


おもしろそうだなあ。

占いみたいな感じかな?

と思ったけど、あいにく今は手持ちが35円しかなかったので、スルーしてお散歩した。

もやし食べたいな。


それから数日後の朝。

非合法な手段で手に入れた大金を手に、

僕は再び、あなたの心の声が聞こえます屋さんの前に立っていた。


なんだかスピってるお店デザインにドキドキしていると、


(大丈夫ですよ。どうぞ中へお入りください)


って心の声が聞こえてきた。

えっ? なんで?


(あなたの心の声が聞こえたのです)


うわあ。看板に嘘無しって、こーゆーのを言うんだね?すごい!


(偽りなし。です。看板に。)


初めて、本物の心聞こえさんに出会えたよ。

嬉しいなあ。ドキドキするなあ。


(ふふふ。かあいい。お名前は……)


僕、イロハっていいます。


(イロハちゃんね。よろしくね。私は……)


あ。まってください。

僕も心聞こえさんなのです。実は。

聞いてみます。


(え?イロハちゃんも?能力者なのですか?)


はい。ええと。………に……にほへと?

にほへと先生ですね!


(大正解。私、にほへと。です。)


(やった。よろしくお願いします。)


(イロハちゃん、せっかく同じ能力を持つ者同士、こうしてこの広い世界で奇跡みたいな出会いをしたのだから……)


(はい。)


(タメ口でいいかな?)


(はい!)


(そのほうがお友達感あるもんね。)


(だね! 仲良しよろしくね、にほへとちゃん)


(うふふ。こちらこそ。イロハちゃん♡)


(あ! ハートマーク!?)


(かわいいよね)


(心の声に絵文字が使えるなんて知らなかった)


(知ったからには、ぜひ使ってみてね)


(♡。 できてる?)


(上手。かあいい。)


(今度にほへとちゃんと、遊びに行きたいな)


(いいわね。おいしいもの食べよう)


(うん。わあーい。楽しみ)


(この近くにお勧めの、おいしいエビのお店があるのだけど、)


(あ。ごめんね。僕エビだめなんだ……)


(え?そうなの?)


(うん。なんだか苦手みたい。)


(でも、心の声は大丈夫って言ってるよ?)


(え? 今、こうしてこうやってるのが、

僕の心の声じゃなかったの?)


(心の声の心の声)


(そんなのあるんだ……)


(あとね、んとね、木星食べたいって聞こえてきた。木星ってジュピターのこと?)


(てへ。くいしんぼみたいでてれちゃう。)


(イロハちゃん、かあいい。)


(モカバニラミントアイスみたいでおいしそう)


(あんな大きいのイロハちゃん食べられるの?)


(にほへとちゃんと一緒に食べたいな)


(えび。)


(えび。)


(ジュピター。)


(ジュピター。)


(楽しいね。)


(うん。)



(♡)


(♡)




((はぴ))




おしまい♡















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