月を盗んだ女の子。2。
月を盗んだ女の子はいつの間にか
《あくびちゃん》という名前になっていた。
夢ちゃんと歌ちゃんとあくびちゃん、
3人は事件現場へと急行した。
その途中、
素敵な小川を発見したので、
透明な青の中を軽やかに泳ぐお魚さんを見て、
かわいいかわいいしたり。
お腹が空いたので、
クリームパンなんかを仲良く食べたのだ。
事件現場は凄惨そのものであった。
キッチンにはウイスキーグラス。
それとハイライト。
0弦ギターがそよ風に揺れ、
西陽で部屋の全部が、
ホワイトローズの香り。
その真ん中にこたつはいた。
抜けたコンセント、
めくれあがったままのこたつお布団。
事件発生当時のショッキングのまま。
『うう…。』
かわいそうなあくびちゃん。
『夢ちゃん先輩…これって…』
『うん…そうだね歌ちゃん。』
数々の事件現場を体験してきた2人には、
事件の真相がぼんやりとだが、見えている。
″第3者による犯行″
そんな感じの感じが、空間に漂っているのだ。
これは事件なのだ。
(虫眼鏡マークのカーソルを、怪しいと思う場所に移動させてクリックすると事件の手掛かりがあるよ!)
説明書を無視して
夢ちゃんは、覚悟を完了させた。
『歌ちゃん…撃って。』
夢ちゃんが真っ直ぐに歌ちゃんを見つめた。
『はい。』
歌ちゃんが頷く。
ー歌ちゃんの能力発動ー
オートナイン。
かつて人類が初めて火を手にした時に
この凶悪な破壊の化身は発生したといわれる。
因果をも、慈しみさえをも飛び越えて、
破壊の現象を引き起こすのだ。
神が歌ちゃんにのみ与えた、
唯一無二の破壊の力。
『いきます!』
目を瞑りながら歌ちゃんはトリガーをひいた。
歌うような泣くような3点の破壊の塊が、
あっちこっちに発射されて、うるさい。
あちこちに撃ちまくるものだから、
部屋の壁の一部が崩れ落ちた。
『もーいーよー、ありがと歌ちゃん。』
ホワイトローズの香りの中、
崩れた壁から現れた物体があった。
『…それは?』
あくびちゃんが夢ちゃんに聞く。
『これが、今回の犯人だよ。』
夢ちゃんの指差す先にあるもの。
それは邪悪なるもの…




