イチゴミルクキャラメルわたあめ
『眠れていないなら、気分転換を。』
ほんまなの? がそう言って僕は寝不足なので、
何か良い気分転換ないかな?
て、少し考えていた。こんにちは。
そうしたら、コンビニ屋さんのお祝儀袋がキャンペーンをやってて、
《総勢1万名様に気分転換が当たるよ。
応募券を集めて応募してね》
てキャンペーンを。してた。
これはきっと何か意味のある事に違いない。
間違いじゃない今夜の僕は。に近い気持ちで、
全力で応募券を集めて、全力で気分転換に応募したら、当選した。寝る間を惜しんだ。
ので、武道館で行われるアレに今、来たので、
こうしてお話を書いているのだけど、
そもそも僕はこんなふうな、ソレを体験するのが初めてで、右も左もわかんない。
周りのお客さんは、なんだか慣れたような人ばかりで、まあ、まわりの反応見ながらどうにかなるんじゃん。ふふふ。
ってイチゴミルク味の飴玉をなめた。
わあー。て会場の照明が暗くなり、
わあー。始まる。って再び明るくなった時には、
すでに第一ステージの、ソレは終わっていて?
『とても良かった。』
『泣いた。』
『家宝にする思い出』
とか周りが言ってるもんだから、僕はイチゴミルク味の飴玉を食べ終わった。
そして、
『とても良かった。』
て、周りの様子を伺いながら小さく言ってみた。
もしかしたら、イチゴミルク味の飴玉に問題があったのかもしれない。
気をつけなきゃ。次は普通のキャラメルにしよう。
ああ。そういえば、明日は少し郵便局に行かなきゃいけないんだっけ。
僕は刑務所とか土壇場とか、そういうのは少し苦手としていて、郵便局はなんか好き。
なんでかな? そういえば考えた事もないかも。
赤いからかな?
誰かの想いが誰かに届く場所に関係しているからなのかも?
これは、今度ちゃんとしなきゃね。
郵便局に個人的に取材に行こうかなあ。
楽しみ。キャラメル食べよ。
第2ステージが終わっていた。
『考えさせられる内容だった。』
『人の生きる意味とはなんだ。』
『残酷と同棲する美しきもの。』
全くわからない。
キャラメルが甘い。
感想を言わなきゃバレちゃう。
『とても良かった。』
とりあえず、なんとかなったみたい。
キャラメルおいしい。
気分転換のしおりには次で終わりですよ。
と書いてあって、せっかく武道館まで
お出かけしてきたのだから、全力で見るぞ。
『全力で見るぞ』
と、前傾姿勢をしてみて、周りをチラッと確認してみると、どうやら正解だったらしくて、
誰も僕の事を怒ったりはしなかった。
最後のアレが始まる。
———
夜が明けそう。
僕が僕の心で決定しない、
朝帰りって久しぶりだなあ。
武道館の外、お空はそろそろ朝になりますよ色をしていて、そろそろ朝になりそう。
なんだかとても気分が良かった。
るんるん。世界はこんなにも豊かで、甘くて、
なのに、そんな事ないんすよ?
みたいな普通の顔していて。
奇跡体験だよ。こんなの。
うんうん。気分がいいぞ。
酸素が涼しいぞ。
イチゴミルク味の飴玉も普通のキャラメルも
わたあめも
甘くておいしいぞ。
『とても良かった。』




