明けの明星。3。
ラジオ実況
「いかがですか?解説のマッカートニーさん。」
解説
「ポールです。アシュラがなぜ人間の限界に挑戦する競技と言われているのか、それはなんといっても、右手と左手と同時に同じ作業をする、
左右同時独立コントロール。
そこにあります。我々人間は、普段から意識すること無く、様々な動作を両手で行います。
それをあえて、
右と左とを別々かつ同時に同作業を行う。
それはもはや苦行とも言えるでしょう。」
ラジオ実況
「なるほど」
実況
「ソースは指をべたべたにするでしょう。
ふりかけはその小ささゆえの開けにくさから、
身を焼かれる思いでしょう。とゆうか、そもそも左右同時なものだから、どこを見ればいいのか全くわからない。この解説が入るまで、右手、右手と執拗に表現していたのは、みなさんをびっくりさせたりするためです。あ。もちろん表記していなかっただけで、るめら選手の左手も、もちろん左右同時完全独立コントロール調理でしたよ。
——ゆえにるめら選手の、
右と左の、ふたつのカップ焼きそば。ふたりのヴィーナスの誕生は、神作品なのです。」
ラジオ実況
「あ! ちょっとおまちくださいパールさん。
ついに歌選手が動き始めましたよ! 」
解説
「ポ」
歌ちゃんの、
右手の親指、人差し指、中指。
そして、左手の親指、人差し指、中指が、
同時にゆっくりと動き出した。
左右同時完全独立コントロール調理が始まる!
スタジアムが一斉に静まりかえった。
夢ちゃんは、おててを上に上げて
くるりと軽やかに一回転。
両手を胸の前で、きゅっと結んで、
目を閉じた。
『歌ちゃん……』
静から動。
ついに歌ちゃんのマヨビームが
左右同時に発射された!
舞い上がる真珠色のマヨは、
まるで星屑の海を踊る何かのアレのよう。
真珠色の革命時代とまで言われた天才の……
あ。
麺の上にのっかるべき
マヨビームが、
麺から大きく……外れ………た。




