明けの明星。2。
つづき。
先にうごいたのは、るめらちゃん、
マヨビームがビームする!
ラジオ実況
「あ! るめら選手が先に動きました!
解説のパールマッカートニーさん、
いかがですか?」
解説
「素晴らしい戦いです。」
「ポールです。」
この世において、からしマヨネーズにしか許されていないあの匂い。スタジアムはそれにつつまれた。
「わあわあ。るめらちゃんがんばれー!」
声の限りに応援をするのは、るめらちゃんの大仲良しのお友達で、名前はチリトマトちゃん。
チリトマトちゃんは、少しだけ人見知りちゃんで、本当は爪をかわいくしたり、キラキラデコりたいのだけど、ネイルサロンは緊張しちゃう。
憧れはあるけれど、なかなか行けずに悩んでいた。そんな時にお友達である、るめらちゃんが、チリトマトちゃんの手をぎゅっとして、こう言った。
『チリトマトちゃん。
今度のアシュラの決勝で私が優勝したら……』
『うん』
『ふたりでネイルサロンに行こうね。
かわいくしてもらおうね♡』
『るめらちゃん!……ありがとう。大好きだよ』
ラジオ実況
「泣けますね。」
解説
「素晴らしい友情です。」
るめらちゃんを突き動かすのは
チリトマトちゃんとの友情、そして競技者としての燃えるような魂。
マヨビームがお空に、キラキラと舞う。
スタジアムの全員が、天空のマヨを見つめた。
そして、麺の上にゆるやかに自由落下。
完成したのは
サンドロ・ボッティチェッリ の。
《ヴィーナスの誕生。》
美しさを結晶化したような、マヨビーム技に
スタジアムは大歓声。
実況、解説の2人も、言葉をなくし、
涙。立ち上がり拳を空に突き上げた。
るめらちゃんは、キラキラ汗ダラダラ、
激しく息切れ。全ての力を使い果たし、
その場にぺたんこ座り。
それでも、チリトマトちゃんと目を合わせて、
ザベストオブベスト。の喜びに
とてもキュートなスマイルをした。
つづく。




