明けの明星。1。
人間の限界に挑む、あの競技。
《ASHU—RA》
18年ぶりに開催。
今回、アシュラになんと
歌ちゃんが出場する事になりました。
『情熱の限りに、頑張ります。
応援よろしくお願いします。』
アシュラ公式YouTubeにのせる、
大会への意気込みコメント動画の撮影を終えて、歌ちゃんは特訓に入る。
『がんばれー。歌ちゃーん。』
夢ちゃんも、歌ちゃんを応援しているぞ!
———がんばれー。
そしてついに決勝の日。
その天才的な競技センスで、歌ちゃんは
「阿修羅の生まれ変わり」
「真珠色の革命時代」
と、ちびっこ達からの圧倒的支持を得て、
新時代のニューヒロイン誕生の予感に
全世界が、きゅんした。
決勝の相手は、
「宇宙からの暴君」
「日進月歩」
の異名で呼ばれる、《るめら》ちゃん。
決戦の地、リヒテンシュタイン・スタジアムには
6億人ものちびっこが大集合。
白熱の戦いのフレーバーに、
胸をドキンコさせていた。
オープニングの演出とか、レッドブルのCMとか
選手入場とか、ルールの説明とか、
フェアプレイを、とかあって、ついに
死合開始!
歌ちゃんは、まず右手の親指、人差し指、中指を使用して、外装のビニールを開ける。
ここが1番大切な部分だ。
そして、蓋を半分開けて、中に入っている、
ソース、ふりかけ、からしマヨネーズを救出し、お湯を入れはじめる。
ここが1番大切な部分だ。
るめらちゃんも、ほぼ同じタイムで進む。
お湯を入れ終わるのを見たスタジアムからは、
2分59秒! 2分58秒! 2分57秒!
と、スタジアム全体で3分をカウントダウン。
『がんばえー! 歌ちゃーん! わあわあ。』
夢ちゃんも、アシュラ・ミラクルペンライトを
ぶんぶんに振って、元気いっぱいに応援しているぞ。
ラジオ実況
「ここまでの戦い、どう見ますか?
解説のパールマッカートニーさん。」
解説
「ポールです。素晴らしい戦いです。」
3秒! 2秒! 1秒! ゼロ!
歌ちゃんが神速の動きで、湯切りに入る。
ここが1番大切な部分だ。
るめらちゃんもシューティング・スターの速さ。
両者共に右手の親指、人差し指、中指を使用。
しっかりと、だが湯切り過多にならないように、
繊細な加減を行う、歌ちゃん、るめらちゃん。
湯切り完了。 全く同じタイム。
さっき半分だけ開けた蓋を全開、フル・オープン状態にして、麺を軽くほぐしていく。
そして、歌ちゃんは、ソースの袋を歯を使わずに見事に角っこのちょぴっとだけを開けた、
ソースを麺に、くるくると回しかける。
ここが1番大切な部分だ。
両者共に右手の親指、人差し指、中指を使用。
次にふりかけ。
そしていよいよ……
マヨビーム。
マヨビームは、ただかければいいというものでは無い。公式の画像にあるように格子状のいわゆるブラッディクロス。を基本に、競技に挑む者は、その命をかけて自分だけのデザインを描くのだ。
歌ちゃんは、それまでの神速の動きをピタリと止めて、指先に全神経を集中した。
ここが1番大切な部分だ。
つづく。




