↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
173/224

出口をつくってあげるね。



『ひっぱりごっこさん……ですか?』


『そーなんです。』



通学路の途中にある、電柱の後ろ。


そこに


《ひっぱりごっこさん》


なるオカルトが発生したみたい。


来店したのは、そのオカルトにひっぱられた

女の子で、名前は——あれ?


名前が思い出せない。……



女の子と夢ちゃんと歌ちゃんは、問題の電柱へ。


昼間なのに、その周辺だけが薄暗い。



あきらかに、暗い。



一度、ひっぱられてしまったなら、



もう2度と戻れないような……






『明るくしたら、暗くないよ。』



夢ちゃんは、そう言うなりどこかから連れてきた

ミラーボール屋さんにお願いをして、特別キラキラしたミラーボールを設置した。


『お花とか、リボンとか飾ると

可愛いかもしれませんね。』


歌ちゃんと街のボランティアの皆さんの手によりまるで、何かのお祝いの夜みたいに、

ピンクを基本に可愛らしい飾り付けがなされた。


『気持ちが落ち込んでいる時は、

元気な歌を。楽しい歌を聞きたいよね。

あとはワクワクなパフォーマンス。』


夢ちゃんは、今度はどこかからストリートミュージシャン。吟遊詩人。ストリートピアノパフォーマー、大道芸人さんを連れてきて、

その電柱の周辺を音楽とパフォーマンスの街に変えた。


あちこちから、街の噂を聞いた音楽っ子や、

お祭り騒ぎ好きっ子、芸術さん、お笑い芸人さんが集まった。


エンターテイメントの街。


似顔絵屋さんも、ダンサーの人たちも、ニコニコで、

もう電柱の周辺は暗くなんて無かった。


6月9日は、ロケンロのお祭り。


あの、

《マシンガン・エチケット》

《サイレン・サイレント》


そして、二人組の甘酒ロケンロバンド


《お前が飛んで来い!》


までが一堂に集結。

フェスをフェスフェスして、楽しかった。



フェスも終わり、街が大きな満足度と

気持ちのいい疲労感に包まれた頃、



電柱の後ろから……



《ひっぱりごっこさん》


が、なんだか照れくさそうに顔を出して、


『わたしもロケンロやお絵描きや編み物や、

いろんな創作。クリエイティブしたいな……』


と、笑った。



『うん。一緒に!』



と、嬉しそうに笑顔で


その手を優しくひいたのは



あの日、来店した女の子、



《ひっぱられごっこさん》



だった。


























評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。