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ハサミ。4



ビダルちゃんが、グミで迎えに来てくれた。


歌ちゃんの

「寂しくないない作戦」

の計画書が出来上がったのだ。


グミは街をぬけて、林をぬけて、

そして、あのトンネルへとさしかかる……


歌ちゃんは、

なるべく窓の外を見ないようにした。



——



可愛らしいアイボリー、丸みのある雑貨。

ぎゅーできるようなぬいぐるみ。

心が思わずほぐれちゃうお花。

素敵な音楽を柔らかく聴かせてくれるラジオ。

おっちょこちょいなルンバ。



歌ちゃんは、お部屋をコーディネートしていく。


夢ちゃんは、雑貨たちを運び入れるのを手伝ったり、お花にお水をあげたり、お掃除したり、


バンザイして、トコトコしたりした。



『ビダルちゃん、今日はこの後、

お仕事でしたっけ?』


歌ちゃんが、ビダルちゃんに聞いた。





——




さて。


親愛なる読者の皆さま。


ここからは、ハサミ。


解決編でございます。



・顔が180度、反対を向いた女の子。


・トンネル。


・最初に訪れた時のビダルちゃんの、

 不自然なほど急な用事。


・夜に眠れない、本当の理由。



そして、


・豪華な装飾品の並ぶ

 エントランスホールに飾られた、


 怪しげなハサミ……。



通り過ぎていく点と点。

この物語の真相とは。




犯人はあなたです……






ビダルちゃん!




ガーン。



トンネルに現れる

顔が180度、反対のほうを向いた女の子、

歌ちゃんが恐怖した、不吉の予感。


その正体は、ビダルちゃんの犯行による

悲しき被害者です。


ビダルちゃん、

あなたはエントランスホールに飾ってある

ハサミ。


あのハサミで——。


かわいそうに……。

あの女の子は、


あのう、そのう……あんまりこんなことは

言いたくないのだけど、



顔が180度、反対を向かされてしまったのです。



ハサミでアレされちゃった。



のです。



ビダルちゃんが夜に眠れないのは、

被害者が無念のあまり、

夜な夜な、枕元に立つからです。



「しくしく。痛かった。」



という、無念の想い。



これが。



この事件の真相です。




……悲しい事件でした。




———



『違いますよ。』



ビダルちゃんが笑う。



地の文の、勝手な推理からの、

まるで見当違いの

解決編にお返事したのではない。




『今日は、お仕事はお休みです。』


歌ちゃんの質問に答えたのだ。


『このあいだはごめんなさい。

本当、急にお仕事が入ってしまって。』


『気にしないでください。

お仕事が忙しいのは仕方ないですからー』


歌ちゃんの、こーゆー時の言葉の深い部分。


この子、本当に心からそう思っているから、

言葉は澄み切っていて、


ビダルちゃんも心が暖かくなるのを感じた。



———



ハサミ。


解決しませんでした。


ごめんなさい。












































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