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雪山のスクエア。3



『お名前は?』


『はい。スクエアです。』


『年齢は何歳ですか?』


『死んでいるので、わかりません。』


『ごめんね?大丈夫?』


『はい。大丈夫です。

死んでいることは、ずっと前に……

受け入れてますから。』


『んーと、じゃあ

志望動機を聞かせてくれる?』



『はい。

楽しいお山に来たはずなのに、遭難して、

今にも死んでしまいそうな人達を

助けたくて……

ここで働きたいと思いました。』



『イイネ!あとはー特技とかある?』



『はい。肩ポンです。』




……どゆこと?



——



振り返ったファニーちゃんが見たものは、

女の子だった。


『……誰?』


『……私』


死人のような雰囲気の女の子。



『私、ここで働きたいんです!』



その手には履歴書が握られていた。



しびと、スクエアちゃんは、

暗闇の中、遭難した人達が

眠ってしまわないように、

朝まで起きていられるように、

肩ポンに参加していたのだ。


ゾッとされても。

ホラーと間違えられても。



孤独な5人目として。




『採用だよ!』


ファニーちゃんがグッドスマイルで、

スクエアちゃんの面接結果を伝えた。


『え!本当ですか?ありがとうございます!』


『スクエアちゃん、

今までみんなを守ってくれてありがとう。』


『はい。』


ファニーちゃんは、

スクエアちゃんの肩を強く抱いた。


『君みたいな人材を、

優しい子を。我が社は探していました。』



『はい。これからもがんばります。』


『こちらこそ。よろしくねスクエアちゃん。』



——


新しい山小屋オープンの夜。



招待された

夢ちゃん、歌ちゃん、ミワちゃん。


木製のドアを、

ぎいぃーっ…と開けると、そこには。





キラキラ回るミラーボール!


まばゆい照明!


レーザーの光の線が空間を切り裂く!


心踊る軽快なダンスミュージック!


フロアの熱気!



そう。


山小屋は生まれ変わった!


暗闇なんか、もうどこにもない!



「命の輝きが燃える集いの場」


24時間営業のディスコ、


「エニクス」


として、今や圧倒的な輝きを放っている。



『わあー…すごい!』


夢ちゃんと歌ちゃんとミワちゃんが、

光のお遊戯会に見とれていると、



DJのスクエアちゃんが叫んだ。




『朝まで眠らせないよー♪』


大熱狂!


フロアではダンスの輪っかが、

くるくる回る。



『肩ポン♪』


ぽん。


『肩ポン♪』


ぽん。


みんな、みんな、

前の人の肩をポンして、笑ってる。


みんながお友達だ!



暗闇も、孤独も、


まばゆい光とダンスでぶっ飛ばせ!



『寝ちゃダメだよー♪』


『わーい♪』


夢ちゃんも歌ちゃんもミワちゃんも

肩ポンされて、くるくる踊った。




たまたま世界は金曜日。



フライデーナイトは



フィーバーだぜ♪








——なぜ人は山に登るのか





そこにディスコがあるからさ♪





















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