戦場の天使。1
『ルンルンっス!』
ドアバーン!バーン!
『おはよー』
『おはようございます。ルンルンちゃん』
『ルンルン、クララっす!』
『まあまあ。立ち話もアレだから、
座っておだんごでも食べようよ。
いーい?歌ちゃん』
寝癖のふわふわ髪で夢ちゃんが言う。
『そうですねー。』
歌ちゃんもニコニコしている。
——
畳のお部屋。
『ルンルンちゃん、クララってなにー?』
おだんご食べながら夢ちゃん。
『コレっス!』
そう言ってルンルンちゃんは、
くるんと半回転して二人に背中を見せた。
『かわいいへびちゃん、ですね』
『かわいいね。へび。』
『クララっス!』
ルンルンちゃんの背中には
可愛らしい、へびのアップリケの
リュックサックが。
『クララっス!』
『ふーん。そのかわいいへびリュックが
クララ?』
『そーなんっス!』
『なんだかスターオブライフみたいですね』
歌ちゃんが、
聞いたことないカタカナを言った。
『それなあに?』
夢ちゃんもルンルンちゃんも、
知らないっぽい。
『救急車とかに描いてある、
ヘビさんのマークですよ。』
——『スターオブライフ。
救急車のヘビと杖が描かれた青いマーク。
アメリカで赤十字との類似を避けてデザインされ救急のロゴとして採用されたマークで、世界中で救急医療のシンボルマークになっています。
「生命の輝き」を意味します。
人命救助や医療の現場で活躍する人々を象徴する守り神のようなマークです。
—…なんですよ。』
と、歌ちゃんが説明を。
さすが、歌ちゃん医師免許を
今回も持っているかもしれない。
『ふーん。』
『知らなかったっス。今、知ったっス!』
『おだんごおいしいね。』
『おだんごおいしいっス!』
朝から大好きなお友達と
おだんご食べて
穏やかだなあ。
いいなあ。
『ルンルンちゃん、今日はそのへびちゃんリュックを見せに来てくれたの?』
歌ちゃんがそう聞くと、ルンルンちゃんは
ハッ!と立ち上がって言った。
『ちがうっス!ルンルン今日は…
褒めてもらいに来たっス!』
『褒めてもらう?』
『ルンルンこないだ、
毒を飲ませるお店に行ったっス!
お客さんみんな毒を飲んで寝てたっス!』
『…ええと?』
『ルンルンの緊急救命システムが、
寝ていたみんなを助けたっス!』
『…ええと?』
『だから、夢ちゃんと歌ちゃんに、
頑張ったね。えらいぞ。
って褒めてもらいに来たっス!』
『あ。この記事ですね。』
ルンルンに慣れてきた歌ちゃんが
ルンルンの言う事件?が載っている新聞から、
すぐさま状況を把握した。
——記事によると、
「第103話にて、
ルンルンちゃんが、
毒を飲んだみんなを救ったよ。」
と書いてあって、記事の最後には
「すごいぞ!ルンルンちゃん」
と書いてあった。
『えっへんっス!』
『えらいぞ!ルンルンちゃん』
『すごいです!ルンルンちゃん』
夢ちゃんと歌ちゃんに、
頭をナデナデしてもらえたルンルンちゃん。
とても嬉しい!
『クララっス!』
『さっきから、ルンルンちゃんの言う、
クララ。もしかして、それって——』
歌ちゃんが言いかけた時だった。
『クララ、起動っス!』
ルンルンちゃんがかっこよく叫ぶ。
キューン、とハイテク的な起動音が鳴り、
ルンルンちゃんと、
クララが……立った。




