エルドラド 黄金郷。3
—『エルドラド(El Dorado)
南米のアマゾン奥地に存在すると信じられた、伝説の「黄金郷」や「黄金の都」を指します。スペイン語で「金箔を貼られた人(黄金の人)」を意味し、転じて莫大な富が眠る理想郷や、チャンスの地を指す言葉として使われていますが、
そのキラキラした名前の響きだけを
モチーフにした、
遊びの楽園。
なんだよ!』
ジャングルジムのてっぺんで
夢ちゃんが手をふった。
『素敵な場所ですね』
歌ちゃんも手をふりかえす。
『私も、最初は食べられちゃったと思ったんだけど、勇気を出して遊んでみたらすっごい楽しかった!』
ルークちゃんがボールプールの中で笑う。
『ああ。良かった。食べられたんじゃなかったんだね…』
ライデンちゃん、ほっと一安心。
『あの後すぐに1階に降りて、ライデンちゃんを呼びに戻ったんだけど、見つけられなくて…』
『ああ。そっかー。あの時、私、
慌てて遺跡の外に出ちゃったから…ごめんね』
『ううん。私も心配させてごめんね。』
生きて再び会えたライデンちゃんと、ルークちゃん、ボールプールの中を、ぷかりぷかり。
無事でよかった。
そろそろお腹すいてきたし、
今日はもう帰ろっか——
———
青空色のテーブル、透き通る色の金魚鉢。
お魚さん。
『今日は楽しかったですねー』
歌ちゃんがミルクティーを飲みながら。
『うん。いっぱい遊んだ。』
太陽が燃えているソファに
だらりーんとしている夢ちゃん。
『ルークちゃんも無事だったし、
エルドラドも楽しい場所だったし、』
『うん…』
『みんなで、また遊びに行きたいですね』
『うん…』
お魚さんがひらりと泳いだ。
『夢ちゃん先輩……』
『…んー?』
『どうしてあの場所を、知っていたんですか?』
『………』
時計の秒針の音だけの静けさ。
『…夢ちゃん先輩?』
『………』
『夢ちゃん先輩?…あ、寝てる。』
いっぱい遊んで疲れちゃった夢ちゃんは、
だらりーんと眠ってしまった。
『……ふう。今日は楽しかったですね。』
歌ちゃんの肩の力が抜けた。
ミルクティーのぬくもりと、
ふわりん湯気。
歌ちゃんは、
夢ちゃんの寝顔を見ながら微笑んだ。




