30話
明石から観葉植物を譲り受ける約束をした伊達。
しかし、それとは別に今伊達の手には小さな鉢が乗っている。
それは、明石の部屋の中心部、ハンモックのすぐそばに置かれた丸テーブルの上、あの腐性植物の模型にちょっと形が似ていた。
変な形には違いないその観葉植物を伊達はコイツもいいですか?と明石に気づくと言っていた。
「じゃあ、センパイ頂きますね」
「ああ、気をつけたまえ。また明日会おう」
「はい、あ…」
伊達は何か思い出したように、ポケットを探り出した。手にあたったそれを見つけだすと明石に差し出した。
「センパイ、あの良ければこれ、貰ったんですけど」
そう言って久々汰から貰った券の一枚を明石に渡そうとした伊達。それからもう一言付け足す。
「良かったら一緒に行きませんか…?文化祭」
伊達の手に握られたチケットを見た明石。どんどん近づいて見えないだろそれじゃ、と突っ込みそうなくらいゼロ距離で詰めてきた。ちょっとしたホラーに、伊達がどうしたものかと明石の後頭部を見つめていると。
「―伊達氏…!」
ふいに、極まったような声で手に持ったチケットごと伊達の手を握る明石。
「は、い…」
少し驚きながらも伊達は冷静に目の前の興奮しているであろう明石の少し膨らんだ小鼻を見る。
「せんぱい」
「こ、これを貰ってもいいのか…?いいのか、.....dtglAH萌ミレル」
そう言って別次元に行きフリーズした明石。どうやって戻そう、と伊達は考える。
手を振ってみるが、反応がないので 猫だましで明石の手ごと叩いてみた。
「………どうした、伊達氏」
「おかえりなさい、先輩。で、行くんですか」
「勿論だ!」
「うる…、決まりですね…。じゃあ帰ります。手、はなしてください」
「ああ、そうだな、有難う」
「いえ、よかったです」
予想以上の反応で…




