# **「魔女たちの歓迎は、最悪でした!」**
# **『13人の魔女と、魔法が使えない最後の魔女』**
## エピソード2
# **「魔女たちの歓迎は、最悪でした!」**
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「ここが……魔女の塔です。」
リリアに案内され、悠斗が目の前を見上げる。
そこには、雲を突き抜けるほど高い、白い石造りの塔がそびえ立っていた。
「うわぁ……ゲームのお城みたいだ。」
悠斗は思わず目を輝かせる。
リリアは少しだけ笑った。
「ふふっ。初めて来た人は、みんなそう言います。」
大きな扉がゆっくりと開く。
ギギギギ……
二人が中へ入ると、広い円形のホールには十二人の魔女たちが集まっていた。
色鮮やかなローブをまとい、それぞれが強い魔力を放っている。
一斉に視線が悠斗へ向けられた。
「……人間?」
赤い髪の少女が腕を組む。
炎の魔女――**フレア**。
「リリア、また勝手なことをしたの?」
青い髪の水の魔女――**マリナ**がため息をつく。
「しかも男の子じゃない。」
風の魔女――**シルフィ**が興味津々で近づいてくる。
「ねえねえ! どこの国から来たの?」
「日本!」
悠斗が元気よく答える。
「ニホン?」
十二人全員が首をかしげた。
「知らない国ね。」
「たぶん異世界なんだろう。」
「珍しい。」
ざわざわと騒ぎ始める魔女たち。
その時だった。
フレアが悠斗の前まで歩いてくる。
「ねえ。」
「はい?」
「あなた、強いの?」
「え?」
「この世界では力がすべて。」
フレアは杖を肩に乗せる。
「弱い人間なんて必要ない。」
リリアが慌てて前に出た。
「や、やめてください!」
「悠斗さんは悪い人じゃありません!」
フレアは冷たく言った。
「リリア。」
「あなたを見るたび思うの。」
「弱い者同士、傷をなめ合ってるだけじゃない?」
その言葉に、リリアは何も言えなかった。
悠斗は一歩前へ出る。
「それでもいい。」
フレアが眉をひそめる。
「何?」
「傷ついた人が支え合うのって、悪いことかな。」
静まり返るホール。
悠斗は続けた。
「強い人が弱い人を助けるのもいい。」
「でも、弱い人同士だから分かり合えることもある。」
リリアは驚いた表情で悠斗を見つめる。
フレアは鼻で笑った。
「口だけなら誰でも言える。」
杖を天井へ向ける。
「だったら証明しなさい。」
ボォォォッ!!
巨大な炎の球が現れた。
「決闘よ。」
「えぇぇぇ!?」
悠斗は思わず叫ぶ。
「ちょ、ちょっと待って!」
「俺、魔法使えない!」
「剣もない!」
「運動もそんな得意じゃない!」
シルフィが吹き出した。
「正直すぎる!」
何人かの魔女も笑い始める。
張りつめていた空気が少しだけ和らいだ。
だがフレアだけは真剣だった。
「逃げるの?」
悠斗は少し考え、
深く息を吸う。
「……逃げない。」
その一言に、リリアは目を見開く。
「悠斗さん!」
「負けるかもしれない。」
「いや、多分負ける。」
「でも。」
悠斗は笑った。
「リリアの友達になったばかりだから。」
「かっこ悪いところは見せられない。」
リリアの頬が赤く染まる。
「と、友達……。」
その言葉を聞いた魔女たちは、またざわめいた。
「リリアに友達?」
「初めてじゃない?」
「人間だけど……変わった子ね。」
そんな中、一人だけ静かに二人を見つめる少女がいた。
白銀のローブをまとい、月のように穏やかな瞳を持つ魔女。
彼女は小さく微笑みながらつぶやく。
「予言どおり……。」
「異世界の少年が、最後の魔女の運命を変えに来た。」
その声は誰にも届かなかった。
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## 次回予告
### **エピソード3**
# **「魔法なしVS炎の魔女」**
ついに始まる決闘。
圧倒的な魔法を操る炎の魔女フレアに対し、悠斗には魔法も武器もない。
誰もが「勝負にならない」と思う中、悠斗は意外な方法で勝負に挑む。
そして、その戦いをきっかけに、リリアの中で眠っていた不思議な力がわずかに目を覚まえ始める――。




