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井ぴエの毎日ショートショート  作者: 井ぴエetc


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1368/1369

第1368話 透明なごはん


 食の事情が急激に変わりはじめていた。


 新発売の”透明とうめいもと”は無色透明無味無臭の調味料。

 料理にぜれば、あら不思議。

 みるみる透明になってしまう。

 まるでからっぽのお皿に見えても、ちゃーんと料理が盛られてるというわけだ。


 おいしいごはんの法則は味と匂いと見た目のバランスだなんて言われていたが、近頃ちかごろはちょっと違っている。

 味がいいのは、からかったり、しょっぱかったり、甘かったり、旨味うまみがあること。

 匂いがいいのは、こうばしかったり、さわやかだったり、はたまたとろけるような感じだったり。

 それらは、最終的にある程度なら取りつくろえるが、見た目となると難しい。

 下ごしらえの段階から、完成形を計算して、焼いてがしたり、くずれたり、なんてことがないようにしないといけないし、そもそも元となる食材が、どんな姿をしているかという問題だってあるのだから。

 特に子供は、気味の悪さを感じてしまうと、口に入れたがらないものだ。

 幼さゆえの、気まぐれな好き嫌いに翻弄ほんろうされる親御おやごさんは数知れず。


 そんなお悩みを簡単に解決できるのが”透明の素”というわけ。


 味はいい、匂いもいい、けれども見た目がダメという料理でも、これひとつで、たちまち極上の一品に早変わり。


 時代が変わってからは、大人も例外ではなくなってきている。

 目をつぶりたくなるような、いやな見た目の料理たち。

 それもこれも、獣肉や野菜が不作になり、ゲテモノぞろいの食材たちを食わねばならなくなったせい。

 しかし、パリッとげたりして、触感さえごまかしてあれば、透明のはねやら目玉なんてのは、案外おいしく食べられるものだ。


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