第58話 ファッションショーはおおごとに
こんにちは!江東海です!
こんにちは。備前士道です。
海:備前副会長、今日は宜しくお願いします!
士:こちらこそ。よろしくね。
海:先輩はなんで生徒会に入ったんですか?
士:んー…最初は義務感だったけど、今は楽しいからかな。
海:た…楽しい…?え?本気ですか?
士:どうして驚くのかな?
海:だって…大変じゃないですか?
士:確かに仕事は大変だけど、そのぶん、やり遂げた後は達成感があって楽しいよ。
海:なんて模範解答…
士:それに、今は咲もいるしね。
海:かと思ったらノロケたよ!?
士:ははは!こう言うのも必要かなって。
海:あ。冗談ですか。
士:そうだね。一割位?
海:ほとんど本気だ!
士:ははっ!大事なことだからね。
海:備前副会長…計り知れない…
士:まぁ、とりあえず本編いこうか。
海:そ…そうですね。
海&士:それでは、本編をどうぞ!
前回のあらすじ
陽子と澪と合流!アイス食べたよ!
アイスを食べ終わった私達は、近くのショッピングモールにやって来た。
「んで…なんでここに来たの?」
「なにって…海を可愛くするために来たに決まってんじゃん!」
いや…決めないで欲しいんだけど…
「女子力を身につけるとは言ったけどさ…」
「そーだよ!女子力を身につける!その為にはまず、服装を変えよう!形から入るのは大事だよ!」
「私のかっこ…そんなダメ…?」
ライダース風のジャケットの下にニット、デニムのパンツというのが今の私の格好だ。確かに可愛さは無いけれど…
「いや…いいとは思うよ?」
「はぁ…陽子、はっきり言ったらどうなの?」
「海のスタイルがいいから色々着せてみたい!」
「私で遊ぶきかよ!?」
呆れ気味に澪が陽子に言うと、陽子が私に向かって情熱を向けてきた。なんと清々しい…
「てか、私より澪の方が背が高いし…む…胸も…あるじゃないかっ!」
「海、こんなところでそんなの叫ばないで?」
「ごめん…悔しくて…」
私の身長は172cmある。女子としてはかなり高いと思うけど、澪は170後半くらいだと思う。胸は…いや。悲しくなるからよそう。
「んー…澪は何回も付き合って貰ってるよ。でもねー…なんか甘めの服が合わないんだよね。雰囲気が」
「あー…クールだもんね…」
「だから今回は海をコーディネート!」
「意味わかんない!灯ちゃん助けて!」
私は困って灯ちゃんに助けを求めた。
「陽子、灯もやっていい?」
「もちろん!」
「やぁぁぁ!?」
しかしちょっと目を輝かせた灯ちゃんは陽子と手を組んでしまった。悲しいかな、悲しいかな。
「澪ぉ…」
「諦めれば?ああなった陽子は止まらないし」
「えぇ…」
神はいなかった…私に抵抗する術はもうないのだろうか…
私の思いも届かず、陽子に背中を押されながらショッピングモールを突き進むのだった。
「レディースエーンジェントルメン!今宵はー…!江東海によるぅ!ファッションショー!」
「無駄に壮大にしないで!?」
店の中だし、ホントに止めて欲しい…後、夜じゃないし…
「さぁあてぇえ!まず最初のコーディネーターはぁあ!?クールアンドビューティー!栗原澪だぁ!」
「静かにしなさい」
「今日もクールさが際立つぞぉ!」
めげないなぁ…あのメンタルはなんなんだ…
「さぁ…張り切ってぇ…オープン!」
私は澪の掛声と同時にカーテンを開いた。なんだかんだで言いなりになってしまった…
「「おぉ…!!」」
なぜ店員さんまでいるのか…止めてよ…
「では栗原澪さん!コンセプトをどぞ!」
「えっと…海は動き易い服がいいだろう思って」
「はーい!活発な元気さアピールですねー!」
解釈がうめぇ…
「肩出しのブラウスでエロ志向かと思いきや、下にタンクトップを着ることで爽やかな雰囲気に!」
エロ志向って…
「すらりと伸びた足を惜し気もなく見せるデニムのホットパンツは元気っ子の象徴だぁ!」
なんの公開処刑ですか…
「では特別審査員の店員さん、コメントを」
求めるな!
「肌を見せている部分は多いですが、足と肩で健康的に、本人の持ってる雰囲気と相まって爽やかな印象ですね」
言うのかよ!
「ありがとうございましたー!では海は次の服にお着替え下さい!」
カーテンを閉められ強制的着替える雰囲気を作られた。というか一度やってしまったのでもう止められない。
「さてさてお次はー!今回の立案者であるワタクシ!中井陽子のコーディネートだー!」
軽い拍手が起こる。段々大事になってね?
「さぁ!張り切ってぇ…!オープン!」
私はカーテンを勢いよく開いて姿を見せた。
「ワタクシのポイントは、清楚!普段の雰囲気とは違う海を見よ!」
さらっと私をディスったな!?
まぁ言いたいことはわかる。陽子のコーディネートはベージュのガウチョパンツ、後はブラウスの上にカーディガン。
私としても陽子の発案とは思えないからな!
「では特別審査員の店員さん!コメントをどぞ!」
「先ほどの服装と違い、お淑やかな雰囲気が出ていますね。露出度は真逆ですが、パンツを使って足の長さをアピールしてるのは同じですね」
おう…もう店員さんが平然とコメントするのはスルーするよ…
「はい!ありがとうございましたー!では海は次の服装にお着替え下さい!」
カーテンを閉められ、私は着替えを要求された。次は灯ちゃんだけど…
いやぁ…灯ちゃんや…私にこれを着せたいのか…
しかし、最早逆らえない。灯ちゃんの要望でなければ絶対嫌だった。
「海ー!いいー!?」
「はぁ…いいよ」
「ではお待たせ致しました!最後のコーディネーターはぁ…!?海の大親友にして、みんなの天使!河辺灯だぁ!では!オープン!」
拍手と共にカーテンを開いた。
「お…おぉ…これは…」
「意外って感じね…」
陽子や澪だけじゃなく、店員さん達も驚きの声をあげる。気持ちは分かる。すごく。
「えーっと…灯!コンセプトをどうぞ!」
驚きを少しの間で抑えて進行する陽子。プロかよ。
「はいっ!海ちゃんが絶対にしない格好です!」
それ灯ちゃんじゃなきゃ殴るよ!?いや確かに絶対しないけどさ!!
「確かに…着なさそうね」
「わかるー…」
私の現在の格好は袖のない淡い青色のワンピース。白いレース素材の長袖ブラウスという格好だ。
「もうやだっ…!恥ずか死ぬよっ…!」
「だいじょぶ!だいじょぶ!案外似合ってる!」
「そうね。深窓の令嬢って感じよ」
「そして最後に…!えいっ!」
「あっ…!!」
私の後ろ髪をアップにしていたバレッタが、灯ちゃんによって強奪された。そして、肩より少し下くらいまで伸びた髪が下ろされる。
「「おぉ…!!」」
みんなが揃えたように言葉を漏らした。はずい…
「完成っ!」
「ちょっ…灯ちゃん…返して…」
「だめー!その服なら下ろした方がいいよ!」
バレッタを取り返そうとするけど逃げるものの、灯ちゃん。可愛いけど今はそんな場合じゃない。
「灯ちゃんの意地悪ー…」
「海が…弱ってる…」
「かわいいかもしれない…」
かもって何さ…
「はっ!違う違う!えと!特別審査員の店員さん!コメントを!」
「最高です」
さっきまでの語彙力はどうしたのよ…
「ありがとうございましたー!では!惜しいですがここまで!カーテン閉めまーす!」
「じゃあ海ちゃん。返すね」
「うぅ…」
灯ちゃんからバレッタを返されてからカーテンを閉められる。黒歴史確定だ…
その後着替えて、私としては気に入った澪の服を購入。周りにいた人達も解散して、突発的ファッションショーは終了した。
第58話を読んで頂き、ありがとうございます!
海:備前副会長の普段の仕事はなんですか?
士:信濃副会長と変わりないですよ。ただ、量は信濃副会長の半分以下ですが。
海:副会長は会長の仕事もしてるのにですか?
士:はい。といっても、会長も会長じゃなきゃダメな仕事は自分でやってるんですよ。最終承認は会長なので。
海:へぇ。そう言えば副会長は最低限はやってるって言ってた。
士:そうですね。あの二人は根っこは信頼しあってる感じがしますから、ちょっと羨ましいです。
海:うーん…その点については私はわかんないですね…
士:ははは…中にいないとわかんないのかもしれないですね。
海:なるほど…では今回はここまでにしましょう!
士:はい。
海&士:それでは!次回もお付き合い頂ければ幸いです!




