第34話 クレーム処理は円滑に
どもっ!
結城 賢也だ!
俺は初日以降家でゲームしてて、他の競技は見てねぇんだけど、ヨシから江東ちゃんの活躍を聞いたよ。
ヤベェってな!
見に行けば良かったわー!
てなわけで、本編をどうぞ!
前回のあらすじ
白熱の戦い!サッカーでもジャンプシュート!
結局、降りだした雨が本格的になって、試合は同点のまま引き分けになった。
私は着替えてから教室に行った。教室にはすっかりお馴染みになった、灯ちゃん、澪、陽子が待っていた。
ちなみに、チームのみんなは着替えずに帰宅していった。
「海ちゃん、お疲れ様。試合は引き分けで残念だったね」
「海、お疲れ」
「おっつー」
「お疲れー。応援ありがとね。試合は引き分けてごめんね」
「謝らなくていいよぉ。最後の海ちゃんかっこよかったよ!」
「相変わらず人間技じゃなかったけどね」
「でも、あれこそ海って感じだよね」
灯ちゃんはやっぱりいい子だなー。
「ありがと。澪と陽子は誉めてるかわからないけど」
「一応?」
「誉めてる、誉めてる。あれが昼に澪が話してた作戦?」
「私はあれをやれとは言ってないよ。ただ、ゴールキーパーでも点取ればって言っただけ。まさか岩尾もやってるとは思わなかったけど」
「そうなんだ。てことはあれは海のアドリブ?」
「そうだよ。バスケでやったの思い出してね」
「やれるかどうかはこの際さておき、踏み台になった男子はたまったもんじゃないわね」
「でもあの後、踏み台にされたヤツ嬉しそうだったよ」
「待って。やった私が言うのもあれだけど、それはそれでなんかやだ」
踏まれて喜ぶってのはどうなんだろう。
「ま、まぁ、私のシュートが入って喜んでただけなのかもしれないよね!」
私が必死に否定しようとしたら、陽子がニヤニヤしながら私の方を見てきた。
「いやぁ。あれは踏まれた直後だったよ。海、ファンが出来るんじゃない?」
「一定層では需要がありそうね」
現実は残酷だ。
「いやっ!やめてっ!私はそんなファンいらないっ!」
「ねぇ、さっきからなんの話してるの?」
「「灯 (ちゃん)は知らなくていい!」」
灯ちゃんには理解出来なかったのか聞いてきたけど、私と陽子は即座に止めた。きっとこの時、私達の思いは一つだっただろう。
灯ちゃんは無垢でいてほしい。
「えぇ…灯だけ仲間外れ?」
良心が痛い。そんな子犬のような目で見ないで。
「灯、要約すると、海はモテるのかもしれないって話よ」
「そっか!海ちゃんかっこいいもんね!」
ため息を吐きながら澪が助け船を出してくれた。それで灯ちゃんは納得してくれたみたいだ。澪が出来る女で良かった。
そんな談笑をしていたら、岩尾君が教室にやってきた。
「あ、岩尾君お疲れー。次は勝つよ」
「おう、江東か。お疲れ。オレも次は勝つ。お前にはシュートを決められ、オレは決められなかった。実質、今回はオレの負けみたいなものだからな」
「お互い様だよ。私は岩尾君のシュートを弾くので精一杯だったんだよ?でも岩尾君は止めたじゃん」
「入らなければ意味がない」
「はいはい、そこまで。海も岩尾も化け物。今回はそれで引き分けでいいでしょ」
澪に強制的に止められた。
「む。まぁそうだな。今回は引き分けにするか」
「そうしようか。でも澪、私はともかく、岩尾君まで化け物は酷いんじゃない?」
「海ちゃん。化け物扱いに慣れちゃダメだと思うよ?」
「もう遅いよ」
「慣れとは悲しいものだね~」
「海と張り合える岩尾も充分に化け物よ」
短い付き合いでわかったけど、澪は物言いがストレートだ。
「確かに麟太郎は、あ、下の名前でいい?」
「構わん」
陽子は何かいいかけてから、呼び方を気にして岩尾君に聞いた。岩尾君は気にしてなかったみたいだけど。
初対面で呼び捨てにした陽子もコミュ力高いけど、岩尾君も男、いや、漢らしいな。
「じゃあ、麟太郎で~。で、続きだけど、確かに麟太郎は凄いよね。今まで海と互角だったのって上級生だけだったじゃん?しかも、純粋な運動能力で互角だったのって、結局副会長だけだし。そう考えると、化け物って思うのも不思議じゃないよね~」
「ほら。私だけじゃないでしょ?」
「灯も、今まで海ちゃんと勝負出来る同い年を見るのは初めて」
「いや、ほら、岩尾君はどうなの?化け物って言われて嫌じゃない?」
「ん?別になんとも思わん。それに初めてでもないしな」
やっぱり漢だな。てか、化け物扱いされたことあるのか。
「本人も公認ということで、決定ね」
「私は認めない!」
「さっき流したじゃん…」
「無効!」
やっぱり、女子なのに化け物扱いは嫌だ。
私の抵抗も虚しく、化け物は二人という流れになってしまった。そんな中教室の扉が開いた。
「江東はいるな。ちょっといいか?」
早乙女先生が遠慮気味に入ってきた。
「なんですか?」
「今日はすまなかった。そしてありがとう。帰って行った奴らに聞いたが、私の為に、江東をゴールキーパーにしても勝てることを証明したかったらしいな。気を遣わせて悪かった」
「いえ!先生にはお世話になってるから、苦情入れて先生を困らせた人達に、目にもの見せたかったんです!迷惑でしたか?」
「いや、正直スカッとしたよ。特に最後は良かった。苦情を逆手に取るとはな。決勝終わった後に同じ奴らがなんか言ってきたが、『要望通りでしたが?』と言ったら、黙ってどっか行ったよ。ありがとう」
「そう言って貰えると嬉しいです!」
「ああ。それだけだ。邪魔をした。気をつけて帰るんだぞ」
そう言って先生は去って行った。
「良かったね、海ちゃん!」
「うん!じゃあ、帰ろっか!」
いつの間にか雨は上がっていて、私達は帰ることにした。
岩尾君とは途中で別れたけど、四人で恒例の打ち上げをしてから帰った。
34話読んでくれて、ありがとな!
活躍聞いて、江東ちゃんにメッセ飛ばしたんだけど、なんでも先生の為に戦ったとか!
んで、引き分けたけど、一応優勝して、先生を喜ばせるとかムネ熱だよな!
先生美人だし、俺も喜ぶ姿見たかったわー。
では、これからもよろしく!




