第28話 最後の戦いは全力に
んにちは!
明日葉 晴です!
ちょっと日にちが開きました。
まぁ最初に毎日投稿する気はないって言っておいて、毎日投稿してた方がおかしいんですけどね。
それでは、本編をどうぞ。
前回のあらすじ
青井君が勝てない。私がホームランで同点にする。
私が同点にするも、その後の攻撃は続かず、五、六番で私達の攻撃は終わった。青井君は打ち取られた動揺からなのか、点は取られないものの、守備では打たれる場面が増えてきた。
お互いに点が取れないままゲームは進行する。
そして、七回。部長さんを完全に見切った私は、再びホームランを打ち逆転した。しかし、私達の喜びもつかの間、その回の部長さんの攻撃でツーランホームランを許し、逆転されてしまった。
なんとか、それ以上の得点はなかったけど、このタイミングでの逆転は痛い。そして、それ以上に青井君が心配た。
「青井君、ドンマイ!また私が逆転するから、落ち込まないで!」
励ます為に明るく言って青井君を見たら、少しホッとしたような顔の様に見えた。
「青井君?」
「…っ!あ、あぁ江東さん。大丈夫。ここから逆転しよう」
私に気付いたのか、一瞬慌てて、いつもの笑顔で言った。
さっきの表情といい、なんかおかしい気がする。
「ねぇ、青井君…」
「なんだい?」
「……ううん。頑張ろう!」
「そうだね」
感じた違和感を言葉に出来なくて誤魔化してしまった。
八回の攻撃はどちらのチームも点を入れることが出来ず、ついに九回となった。
「みんな、ここで追い付かなければ負けだ。全力を尽くそう!」
「「「おう!」」」
青井君の掛け声にみんなが応じる。みんなのやる気は充分だ。けれど、私は青井君に感じる違和感が拭えないでいた。
考え事をしてる間に、二番がバッターボックスに向かう。
「ここまで、打撃でいいとこがなかったんだ。ここで一発打って、勝利の布石を作ってやるぜ!」
勇み足で向かったはいいものの、ファールで何回か粘った後に、セカンドフライで討ち取られてしまった。
次は青井君の打順だ。
「青井君!」
バッターボックスに向かおうとしていた青井君を呼び止めた。違和感の正体はわからない。けれど、このまま行かせてはダメな気がする。
「どうしたんだい?」
青井君はいつも通りだ。けど、やっぱりなんかすっきりしない。
私は考えがまとまっていなかったけど、今の気持ちを正直に伝えることにした。
「青井君、なんて言ったらいいかわかんないけど、私は勝ちたい。そのためには青井君の力がどうしても必要なの。けど、責任とか背負わせたいわけじゃないの。だから、その、えっと、いつも通りでいいよ」
青井君は私の言葉を聞いて少し悩んだ様だった。
「ごめん。わかんなかったよね。私も何が言いたいのかよくわかんない…」
私を見て青井君は苦笑して、私の肩に手を置いた。
「いや、いいよ。わかった。それならじゃあ江東さん、後は任せたよ」
そう言ってバッターボックスへ向かった。
青井君の背中を見ていたけど、少しだけ、違和感が無くなっていた。
「出たなイケメン。また打ち取ってやるよ」
「いえ、次は負けませんよ。江東さんに繋がなきゃならないので」
「お!ちょっとはマシになったじゃん。そうこないとな!」
お互いに構えあう。
そして第一球目。
カキン!
初球を打ちレフトの前に、ヒットになった。
「ナイス青井君!じゃあ私、行ってくるよ!」
ばたばたとバッターボックスに行った。
「えっちゃんか。二回もホームランを打たれたからな。三振にしてやるよ!」
「残念ながら、それは叶いません。もう一度、叩き込んであげますよ」
そして、私は宣言通りにホームランを打った。これでまた逆転だ。
その後、二人を打ち取られて、九回裏へ。
「江東さん。最終回、僕だときっと逆転を許してしまう。だから、頼めるかな」
そう言って、青井君は私にボールを渡してきた。
「わかった。サクッと決めちゃうよ!」
二人を三振で沈め、ツーアウト。そして、部長さんがバッターボックスに立つ。
「えっちゃん!立ち位置が逆になったな!俺もホームラン打って同点にさせて貰おうか!」
「させませんよ!前の二人みたいにサクッと決めさせてもらいます!」
「ははは!やっぱりえっちゃんは面白い子だね!」
その後、部長さんと青井君がなんか喋ってる様だった。何を喋ってるんだろう。
そして、ひとしきり話終えたのか、部長さんが構える。
そして、第一球目。
スパァァァン!
「うっお!はや!え?手加減とかないの?ここでホームラン打たせて、試合を盛り上げるってのは?」
「ありませんし、しません。勝たせてもらいます」
「なら、無理にでも打つまでだ!」
第二球目。
ブン!
スパァァァン!
「打たせろよ!せめて触れさせろよ!」
「いやです」
第三球目。
キィン!
ファール。かすらせてきた。ここまでかすらせることもさせなかったから、正直驚いた。
「なんだ。サービスしてくれんじゃん。その調子で頼むよ」
「今のも一応全力ですよ。当てられるとは思いませんでした」
「なるほど。今のが全力なのな」
やられた。全力を測るための誘導だったのか。本当に油断ならない人だ。
その後、ボールを投げ続けるけど、ファールで粘られる。だんだんタイミングもあってきて、前に飛ぶ様にもなってきた。
「そろそろ打たせてもらうよ!」
「それ何回目の言葉ですか」
全力で投げ続けたから流石に疲れてきた。そして、部長さんはそれを狙ってるのだろう。私は変化球とか小技はできない。直球で勝つしかない。
カキィン!
ついにライト方向ギリギリのファール。
「おしいな!もう打たせてくれてもいいんじゃない?」
「絶対に嫌です。全力で勝たせてもらいます」
「強情だな!いいよ!かかってこい!」
泣いても笑ってもこれで最後になるだろうな。なら、私にできることは一つ。 これが全力の…
ブン!
パスン…
「す、ストライク!バッターアウト!ゲームセット!」
スローボール。全力の。
「やったぁぁぁぁぁ!」
「くっそぉ!やられた!」
グランドから歓声が湧いた。
「やったね。江東さん」
「青井君!やったよ!」
こうして、球技大会の野球は幕を閉じたのだった。
28話目を読んで頂き、ありがとうございます!
ようやく野球が終了しました。長かったですね。
サッカーは短くしたいな。とは思ってます。できますかね?
まぁそんな感じですが、これからもお付き合い頂ければ恐縮です。




