第25話 野球の決勝は波乱に
こんにちは!
明日葉 晴ですよ!
私は、圧倒的な力のある主人公も、逆になんの力もない主人公もどちらも好きです。
見事な力を使うのは見てて爽快ですし、逆に無力な人が策を巡らせるのは、どきどきします。
まぁ結局は見た目がかっこいい、かわいいのが一番なんですが。
では本編をどうぞ。
前回のあらすじ
初戦突破!力は絶対!
初戦を突破した私達は二回戦も順調に勝利し、お昼を挟んで準決勝を勝利。決勝まで勝ち進んだ。
「さて、ここまでは初戦が一番苦戦したけど、決勝は多分そうもいなかいよねー」
「そうだね。ここまで勝ち上がったんだ。一筋縄ではいかないかもね」
「どうする?青井君達は一応、結構活躍したと思うんだけど。最初から私がピッチャーで行っていい?」
「いや、監督のことだから、江東さんに頼りきりなことで練習増量はあり得る」
「私が言うのもアレだけど、なかなかハードだね」
「全くもってね」
私はここまでで二十点以上取ってる。これを今から全員が越えるのは無理がある。
「だから守備で活躍しようってことね」
「そう。合わせて、少しでも多くアピールしたいから、まず江東さんはバントだけにしてくれないかな?」
「そんな!私の灯ちゃんへのアピールは!?」
私は絶望的な表情を浮かべた。
「ははは。もう充分じゃないかな」
「まだ足りない!もっとホームラン打つ!」
「うーん、そうだね…ホームラン以外でアピールするって言うのはどうかな?」
青井君が興味深いことを言ってきた。聞こうじゃないか。
「例えば?」
「盗塁をするっていうのはどうかな。速さをアピール出来るよ。パワーだけじゃなくスピードもあるのはかっこいいからね。きっと河辺さんも喜ぶよ」
「それいいね!やる!バントに専念するよ!」
「「「手懐けた!」」」
男子達を睨んだら、一斉に顔を背けられた。
「じゃあまぁ、決勝に挑もうか」
「「「「おー!」」」」
整列。相手は三年生かな?
青井君が知りあいなのか話している。
「知りあい?」
「そうだね。サッカー部の部長なんだ。他の人はサッカー部じゃないから知らないけどね」
「そうなんだ。なんて言ってたの?」
「遠慮せず、全力でこいって」
「なるほど。まぁ言われなくてもそうするけどね」
「その通りだね。さぁ、一番から頼むよ!」
「おう!任せろ!」
意気揚々とバッターボックスに立つ。相手のピッチャーは部長さんみたいだ。第一球、投げた!
カキン!
ボールはサードに転がり、アウト。
見た限りは球速は速くない。けどコースが絶妙だ。打って取らせるタイプなのかもしれない。
二番も同じく、ゴロになりアウト。次は青井君だ。
「青井君、気を付けて!」
「行ってくるよ。江東さんには繋ぐから。後、ツーアウトだから普通に打っていいよ」
「わかった!」
青井君は今まで通り、普段の様子を崩さずにバッターボックスに立つ。
「青井!お前今までアウトがないらしいな!俺がその記録破ってやるよ!」
「お手柔らかに!」
そう言い合って両者睨み合う。第一球目、投げた!
カン!
惜しくもファールとなってしまった。でも、これでも驚くべきことだ。部長はアウトがないと言ったけど、実際にはストライク一つなかった。全部初球打ちか、敬遠されていたから。
これは想像以上に厄介かもしれない。
「青井君!頑張って!」
部長が二球目を投げた。またファール。追い込まれる形となってしまった。三球目もファール。状況は変わらない。
そして、四球目。
カン!
鈍い音が鳴り響いた。駄目かと思ったけど、ショートとサードの間を抜け、ヒットに。何とか塁に出れた。
「私、行ってくるよ!」
バッターボックスに立つ。
「お前が噂のホームラン生産機か!本当に見た目は普通の女子なのな!」
私は無言でスルーした。
誰だ。そんな噂流したの。
私の無言に、部長さんは肩をすくめた。第一球目。甘い!そう思ってフルスイングした。そしたら、思わぬことが起こった。
変化球!?
カン!
僅かに打ちどころがずれ、ボールは飛んでいった。
ボールはセンターの後方へ。ツーベースヒットとなる。これにグランドが騒然となった。
「あの怪物が普通のヒットだと…」
「ホームラン記録がなくなった…」
「そんなことがあり得るのか…」
私もびっくりだ。まさか変化球を使って来るとは。サッカー部じゃないの?
部長さんがこっちを見てドヤ顔をした。
「お!流石のホームラン生産機も驚くか。俺はちょっと器用でね。この球技大会の為に変化球を練習したんだ」
「正直驚きました。野球部に入り直したらどうですか?」
「残念だけど、俺はサッカーの方が好きでね」
「そうですか。それは野球部が残念でしょうね」
落ち着いて返答するも、私は動揺していた。
このままじゃ精神的に負けだ。灯ちゃんとの約束をまた破ってしまうことになる。
次は絶対に打つと心に決めた。
そう考えてる間に、続く五番は三振し、決勝戦は波乱の展開で幕を開けた。
25話目を読んで頂き、ありがとうございました!
今回も決勝で海ちゃんが翻弄されました。ですが、サッカー部部長さんは運動能力で、圧倒的に強いわけじゃありません。
そんなに化け物を増やすつもりもありません。悪しからず。
あと、部長さんは球技大会中にあと一回、別の競技にも出て貰う予定です。
今後もよろしく頼みます。




