第17話 クラス対決は接戦に
明日葉です!晴です!
私は基本引きこもりたい人間なので、スポーツというものがあまり得意ではないです。
別に見ることもありません。
そんな人間がスポーツのシーンを書くのは非常に難しいと思います。
前回のあらすじ
バスケ部に勧誘される。初戦突破。
私達は、続く二回戦、三回戦と順調に突破した。
そして、四回戦。
「次の相手は…1-Aってアタシ達のクラスだね」
「ホントだ。メンバーは…賢也君達か」
「へぇ、賢也のチームも勝ち残ったんだ。これは強敵になるかもね」
「大丈夫だよー!アタシ達には海がいるからね!」
「そんなこと言っても、さっきの試合は海が徹底的にマークされて、上手く動けなくて何点か入れられたでしょ?そしたら、動けるのが私達だけなんだから厳しいよ」
「ふ、不甲斐なくてごめん」
「いやー、悪い」
「謝んなくていいよー。澪の言い方がきついだけだから」
そんな感じで、雑談していたら。
「おっすー!次江東ちゃん達っしょ!?よろしく!」
「うわ、バカが来たよ」
「相変わらず、栗原ちゃんは辛辣だね」
賢也君がバカなのは有名なのか。
「賢也君は順調に勝ってるんだね」
「まぁね!俺がいれば楽勝っしょ!まさに、天地無用ってやつ!?」
「だからバカだって言ってんのよ」
「賢也君だからねー」
安定の賢也君だ。ボケに隙がない。
「バカって言うな!こっちには完璧な作戦があるんだぞ!」
「作戦って?」
「江東ちゃんにバスケ部二人、栗原ちゃんと中井ちゃんに一人ずつマーク付けて、俺が正面突破!」
「「意外と理に適ってる」」
思わず、私と陽子がハモった。
「でもそれ、考えたのあんたじゃないでしょ」
「何故バレた!!」
「「賢也(君)が考えたんじゃないのか」」
またハモった。
けど、冷静に考えれば当たり前だ。賢也君の考える作戦なんて、全員突撃しかなさそう。
「俺もさー。全員で突っ込めばいいんじゃね?って言ったんだけどさー。みんなにダメって言われてさー」
正解だった。バカは賢也君しかいないらしい。
しかも、バスケ部が二人いるみたいだ。これは結構キツイんじゃないのか?
「まぁ誰が作戦考えたのであれ、厳しい戦いになりそうね」
「私もさすがにバスケ部二人にマークされると厳しいよ?」
「はっはっはっ!まぁそういう事だ!これは俺達の作戦勝ちだな!じゃあ、後でな!」
そう言って去って行った。賢也君が行った方で、『賢也てめぇ、敵に作戦ばらしてんじゃねぇよ!』と、聞こえた。
まぁ作戦ばらしたらそりゃ怒られるよね。
そんな訳で、試合の時間になった。
「結局こっちの作戦は特にないけど、まぁやるしかないかな」
「そうね。いや、今一つ思い付いたよ」
「え?澪、なんかあるの?」
「陽子、ちょっと耳かして」
そう言って、陽子と澪がなんか話始めた。なんだろ。私には教えてくれないのかな?
「あ~。なるほどね!おっけー!ねぇ!ちょっと頼まれてくれない?」
そう言って今度は陽子ちゃんが他の人を呼んで、話をしている。一体何が起きているんだろ?
話終わったらその人はそのままどこかに行ってしまった。
「よし!仕込みは完璧だよ、澪!」
「OK。じゃあ、挑もうか」
「え?一体なんなの?」
「気にしなーい、気にしなーい」
「そ、海はそのまま試合に集中して」
「えぇ…」
よくわからないまま試合開始。賢也君が言った通り、私にすぐさま二人のマークが付いた。
さすがにバスケ部だけあって、なかなかマークが外れない。
「しゃあぁぁぁ!俺の爆弾場だぁぁ!」
「それを、言うなら、独壇場でしょ!くぅ!マーク外してよ!」
「海!無理せず、逆に二人抑えといて!バカは陽子と抑えるから!男子二人!せめて二人で誰か抑えて!」
「そんなこと言ってもー…」
「俺らは一瞬ももたないよー…」
「いいからやる!」
「「は、はい!」」
「澪、ちょっと怖いよ!アタシにもボール回して余裕作って!」
「そう言っても、コイツ結構マーク上手いし、バカも運動出来るから、余裕がない!」
試合開始直後から激しい攻防が繰り広げられた。賢也君がばらした作戦は、それでも効果を発揮して、最初はなんとか拮抗してたものの、徐々に点差が開いてきた。
「も、もう無理ぃ…」
「動けない…」
ついにこっちの男子二人が根をあげた。
「情けない!」
「澪!そんなこと言わない!」
「澪!陽子!このままじゃヤバイよ!」
「わはははー!このまま逃げ切ってやるぜ!」
男子二人がへばったから、より自由になった賢也君が調子付き始めた。このままじゃホントに負ける!
「しょうがない、ちょっと早いけど…海!体力はどう!?」
「え!?私はあんまり動けてないから、まだ全然あるよ!?」
いきなり何を聞いてんだろ。
「わかった!陽子!やるよ!合図出して!その後は、私達で二人ずつ、なんとしても抑えるよ!」
「おっけー!アタシも意地を見せるよー!」
そう言って、陽子がギャラリーを向く。そして、思いっきり、息を吸い込んだ。何が起きるの?
「河辺さん!よろしく!」
へ?
灯ちゃんが大きく頷く。
「海ちゃん!負けないで!」
灯ちゃんが大きな声で応援してくれた。そして、澪と陽子が何を打ち合わせたのか理解した。
にくいことしてくれるね!だけど、理解してても、私はこの声援には応えなきゃ行けない!
「ありがとう!灯ちゃん!後は任せたよ!澪!陽子!」
「任せて!」
「やるよ!澪!」
心強いなー。二人とも。
「ヤバイ!お前ら!なんとしてでも江東ちゃん止めろ!河辺ちゃんがからんだ江東ちゃんはマジでヤバイ!」
賢也君が注意したけど、遅い。
既になんとかボールを奪取した澪が、ボールをおかしな方向へ高く投げる。
呆気に取られる相手チーム。その隙を付いて、私は走り出す。そして、壁を蹴って、空中のボールをキャッチ。そのまま…
「いっけぇぇぇぇ!!!」
ボールをゴールへと投げる。
ガコン!
見事にゴール。
「しゃあ!」
「海!まだ気を抜かない!」
「わかってる!一気に逆転するよ!」
「この際、ビックリ技は全部スルーだね!」
最早、私の動きに慣れた二人は驚かない。
けど会場も相手チームも茫然としてる。
「マジかよ…」
「人の動きじゃねぇ…」
「お前ら!ぼさっとするな!まだ負けてねぇ!江東ちゃんを抑えるぞ!」
賢也君は立ち直りが早かった。その後、次々と立ち直っていった。
試合再開。
「賢也とバスケ部二人で江東さん抑えろ!俺とお前でボール回して、徹底的に逃げ回るぞ!」
相手の作戦立案者らしき人が叫ぶ。
「させない!」
「海の道はアタシ達が作る!」
「お、俺だって!」
「へばってばっかいられない!」
みんなが一丸となって相手チームを抑えようとしてくれる。
陽子がボールを取った。
「海!パス!」
また、天高くボールを投げる。が、今度は壁際じゃなくて、コートの中央当たりにいった。
さて…あ、あれを使おう。
「お前ら!落下地点に集まれ!ボールを渡すな!」
コートの中央にみんなが集まる。このままだと、対格で負ける。だから!
「伊集院君!背中借りるよ!」
「え!?なんで?うわっ!!」
伊集院君の返答を待たずに、伊集院君を踏み台にして、ジャンプした。
「なっ!仲間を踏み台に!」
「悪魔か!」
全くひどい言い様だ。
「知るか!勝てばいいんだぁぁぁ!」
私も大概かもしれない。まぁいいや。
また空中シュート。さっきはほぼ下に投げたけど、今度はほとんど横だから心配だったけど、問題なくシュートは入った。
「このまま追い抜くよ!」
そして、みんなの必死のブロックと、灯ちゃんの応援によって、私はシュートを放ち続けた。
残り一点差。
「次決めれば逆転!」
「でも残り時間ないよ!」
「次の攻防がラストだね」
「逃げ切ってやらぁ!」
最後の攻防が始まった。
相手はパスを回して必死に逃げる。私達はそれを必死に追った。
そして、ついに…
「お、俺だって役に立ちたいんだぁ!」
伊集院君の決死のダイブで相手のパスを断ち切った。
ボールは誰もいないとこへ転がる。
「「海!」」
「「「賢也!」」」
「しまった!」
私と、少し遅れて澪のマークを振り切った賢也君が走り出す。
ボールに先に付いたのが私だった。そのまま、シュートを放つ!
「いけぇぇぇ!!」
「させるかぁぁぁ!!」
賢也君がジャンプしてシュートを防ごうとする。
しかし、あとわずかに届かなかった。
ボールの行方は…
ガコン!
ピィィィィ!!
ゴールに入ると同時にブザーがなる。
私達の勝利だ!!
「やっっったぁぁぁ!」
「勝ったぁ!」
「やったね」
「や、やったぁ…」
「よくやった!」
私達はなんとか勝つことができた。
男子二人は座りこんで、私含めた三人は抱き合って勝利を祝った。
17話目を読んで頂き、ありがとうございます!
今回は少し長くなってしまいました。
海ちゃんの動きが段々アクロバティックに、そして人間離れしてきました。
元々運動神経がいいキャラにしようとはしてたんですが、さすがにやり過ぎた感はあります。
これからもお付きあい下さいます様、お願い致します。




