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ステータスマイスター  作者: なめこ汁
第二章
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第11話 バレット

 家を造り終えた頃、パルとパロが戻ってきた。


「「ボス―、終わったよー!」」

「おう、お疲れ様。今、晩飯作ってもらっているから、それまではゆっくり休んでおけ」

「「はーい!」」


 こいつら、悪戯好きだけど、基本は素直な子達だから楽だな。

 そんなことを思いながら、パルとパロの後ろ姿を眺めていたら、ある意味対極の存在である、サラが話し掛けてきた。


「タカシさん? 少し良いかしら」

「おう、サラか。どうした?」

「先程のアースドラゴンに使っていた魔法は、何です? 見た事も聞いたことも無い魔法なのだけど」

「あぁ、あれか。あれは俺が作った魔法だ」

「えぇっ!? タカシさん、魔法を開発できるの!?」

「おう、あれは魔法が使えるようになってすぐに考えたやつだ」


 あれはすぐに出来たが、サラには無理かもしれないな。

 そもそも、科学的な知識が必要だし。


「私にも出来るかしら?」

「うーん……あれは合成魔術と錬金魔術の知識が必要だからな……そのどちらも分からないサラには難しいかもしれない」

「そう……」


 錬金と合成が使えるのであれば、教えるのは簡単だが……いや、教えてみるか。サラには、魔法のセンスがあるんだ。案外、すぐに覚えてしまうかもしれない。


「教えてやろうか?」

「ほんとう!?」

「あぁ、お前の悲しそうな顔なんて見たくないからな」

「ありがとう、そんなタカシさん好きよ」

「お礼は体でな」

「もう……そういうタカシさんは、あまり好きじゃないわよ?」


 そんな話をしていると、サラの隣に座っていたミリアがジトっとこちらを見てきた。


「タカシさん、私には教えてくれないのに、サラさんには教えるんですね……。やっぱり、む、胸なんですか……」

「ミリアちゃんも一緒にどう?」

「胸は大小関係なく好きだぞ? それに一度教えたじゃないか」

「それはっ、うぅ、そうですけど……」

「よし、またミリアにも教えるか! そろそろ使える頃だろうし」

「良かったね、ミリアちゃん」

「うぅ、何か釈然としませんが……」


 ミリアとサラを連れて、外に出る。

 飯はまだ作り始めたばかりだから、まだ時間はあるだろう。


「よしここら辺にするか。ミリアはこっち、サラはこっちな」

「「えっ……」」


 その場に座り、左右の地面をポンと叩いて座るよう指示する。


「ほら、飯が出来るまでの時間しか教えないから、早くしろ」

「は、はい」

「分かったわ」


 二人を左右に座らせることに成功する。これでいつでも触れる事ができるな。よしよし。

 二人には更に近付いて密着するように指示する。


「いいか、まずは見せるからしっかり見てろよ?」

「「はい」」


 地面に触れ、魔力を込めて土を掘り、種類別に分ける。


「まずは、こうやって地面に魔力を流して、土を構成している物質を種類別に分けるんだ」

「こうせい? ぶっしつ? しゅるい? ええと……?」

「先日言っていたやつですね。タカシさんが言うには、土は様々な物質が固まって出来ているんだそうです。それは、赤に燃えたり、緑に燃えたりする物質らしいです」

「そ、そう……難しいのね」


 まずはそこから、なんだよな。先が思いやられるな……。


「ほら、目を瞑ってみろ。そして地面に魔力を流してみろ」

「「はい」」

「どうだ? 魔力を自分の感覚とリンクさせると、大きな物質や、形の違う物質があるのが分からないか?」

「うーん……石とかは分かるのだけれど……」

「そうですね。ここに小さな石、そこに大きな石とかなら……」


 俺と何が違うんだろうな……。

 石が分かるってことは、魔力は流せている。でも、もっと小さな物は分からないのか。


「魔力の流し方が雑なんだよ。もっとこう、土の中の中の中という感じで意識を集中して、魔力を流しながら、深く入ってみろ」

「うーん……うぅぅぅん……」

「俺の種類別にした物質を触ったりして、同じモノを探してみろ」


 二人に暫く分別したモノを触らせたりして、何度かやらせる。

 実際に成分が分かれば何とかなるかもしれない。


「うぅ……違う、うぅーん、あっ! あった! これですね!」


 ミリアが土の中から何かを見つけたらしいので、それと同じ物質をかき集めるよう指示しておく。

 ただ、サラはまだ唸って地面に魔力を流し続けている。


「サラ、ちょっとここに来い」

「えっ!?」


 少し実験したいことがあるので、ミリアに作業をさせている間にサラを抱き寄せて、股の間に座らせる。


「ちょ、ちょっと、何ですか!?」

「いいから、地面に手を当てて魔力を流してみろ」


 後ろからサラの手を掴み、地面を触らせ、魔力を流すよう促す。

 合わせて魔力も流し、サラの魔力に重ねる。


「サラ・フォン・クドラングの魔力が同じ動きをする」

「な、何を!?」

「いいから、目を瞑れ。今は、俺の魔力を感じろ。集中して動きをしっかり覚えろ。ほら、こうだ」

「す、すごい。何これ、分かる、分かるわ……タカシさんの魔力が流れていくわ! すごい、小さい、細かい。そして広いわ……」

「こうやって、こう。それでまとめて、次はこう」


 土の中に魔力を流して、見つけた物質を回収し、新しく見つけた物質と重ねて、更に次の物質を探す。

 それを魔力だけで操作し、最後に地面の上に引き上げる。


「すごいわ……そんな複雑な操作をしていたのね……」

「そうだ。これで分かったか?」

「も、もう一度良いかしら……?」


 感動したのか、サラが少し涙目になり、遠慮がちに振り向いて、近距離で上目遣いのお願いをしてきた。

 そんなもの断れるわけがないじゃないか……。


「お、おう。いいぞ。ちゃんと見ておけよ?」

「えぇ、あぁ……すごいわ……何か、タカシさんが私の中に居るというか、温かいというか、タカシさんを感じるわ……」

「いいな……」


 再度同じことをしてやると、ミリアが、こちらをチラチラと見ながら、ボソっと小声で羨ましがっている。次やってやるか……。


「どうだ? 分かったか?」

「えぇ、ありがとう。お陰で私にもできそう、いえ、やれるわ」

「そうか、なら、見せてもらおう」


 サラが地面に魔力を込め始めたので、それを見守る。

 抱っこ状態なので、ついでに胸を揉んでおく。


「きゃっ!? ちょ、ちょちょっと、タカシさん!? 今は、集中しているのだから、止めてくれない?」

「これは手取り教えてあげた対価だ。ほら、気にせず頑張れよ」

「も、もう……んっ……」


 胸を揉まれながらも、地面に集中して魔力を込めている。

 合間にビクッとなるのがたまらない。


「で、出来たわ! どうかしら!?」

「どれどれ。採点してやろう」


 サラの分別した物質を固めて、燃やしてみる。

 少し違う物質が混じっているのか、キレイな七色にはならない。でも、カラフルに燃えている。


「す、すごい、出来た、出来たわ、タカシさん! ありがとう!」

「ちょ、お、おい」


 サラが、抱っこ状態からいきなり振り返り抱き付いてきたので、そのまま後ろに倒れてしまう。


「きゃっ、うふふ、ごめんなさいね。嬉しくて、つい」

「あぁ、喜んでくれたのなら良かったよ」

「ありがとう。ちゃんと練習するわね」

「おう。期待しているぞ」

「あの……お楽しみのところ申し訳ないのですが、私も居ることを忘れないでくださいね?」


 ミリアが口をヒクヒクさせながら、にっこりと微笑んでくる。

 怖いな……。


「じゃ、じゃあ、次はミリア、だな」

「ミリアちゃん、ごめんなさいね。え、ええと、わ、私はこっちで練習しているわね?」

「お、おう」


 サラめ。逃げやがったな。


「タカシさん、おっぱいは満足でしたか?」

「あぁ、良かったよ。ほら、ミリアもこっちに来い」

「私は別に揉まれなくても良いので、採点してください」

「え、あぁ、そう、だよな。うん。どれどれ」


 ミリアが集めていた物質を固めて、サラ同様燃やしてみる。

 キレイな緑色だ。でも、一色だな。


「完璧だな! さすがミリアだ!」

「いえ、私には胸がないですから。このくらいは」


 ダメだ。毒舌モードに入っている。

 最近ミリアに構っていなかったからなぁ。少しスキンシップしておかないと、ミリアに嫌われたら生きていけない。


「ミリア、こっちに来てくれ」

「だから、私には良いですって……きゃっ」


 頑なに拒否するので、少し強引に抱き寄せる。

 ついでに空間魔術で浮かせて、先程のサラ同様股の間に収める。


「も、もうっ! 私は良いですって!」

「いいからいいから。さぁ、ほら、いくぞ? ミリアの事だから、一度感じたら後は応用も効かせてくれるだろう」


 ミリアの手を握って、サラと同じことをする。


「うわ……何ですこれ!? え、そんなに!? 魔力が細かい……繊細……そして広域……」


 サラと全く同じ感想だな。彼女達からしたら、そうなのだろう。俺としては、これが普通なので意外だ。


「どうだ? こんな感じにやるんだが。見分け方も分かったか?」

「はい、分かりました。やっぱりタカシさんはすごいですね……」


 ミリアは、魔術的にすごいところを見せてあげると、それだけで尊敬の眼差しになるから嬉しい。


「よし、じゃあやってみてくれ!」

「はい!」


 ミリアが集中して地面に魔力を流し始めたと同時に、胸を揉む。もはやお約束である。


「はぁ……やると思いました」

「だろ? というか、ミリア、胸大きくなったな! 驚いたぞ!」

「え、本当ですかっ!?」


 もちろん嘘だ。


「あぁ、やっぱり日々成長しているんだな。さすがミリアだ」

「そ、そんな。タカシさんのお陰ですから!」

「下の方はどうだ?」

「下はまだ……じゃない! ちょ、調子に乗りすぎです!」


 パンツの中に手を入れたところで、パシンと手を叩かれた。

 そんな様子を、今度はサラが練習を中断して見つめていた。


「あの、別に続きをされても、良いですよ?」

「え、いや、ちょ、違います! 続きなんてありませんから!」


 何だよこの漫才。

 とりあえず、二人を空間魔術で初期位置である左右に、強制的に移動させる。


「ほら、飯までの時間、今やった事を練習だ!」

「「タカシさん、この手は何ですか?」」

「これは俺の魔法を教えた対価だ。良いから練習だ」

「「良いわけないです」」

「いいんだよ、ほら、さっさと練習しろ」

「「もう……」」


 こいつら、たまに姉妹ではないかと勘違いするほど、思考や言動が似ている時があるんだよな。

 そう考えると、俺は、こういう女性が好みなのかもしれないな。


 見た感じだと、サラの方が魔法のセンスはあるようだな。

 それでも、二人共ある程度は抽出ができるようになった。


 そんな二人をしばらく観察していると、ファラがやってきた。

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