第二話 新たな始まり
目が覚めてから数か月がたった現状としては、俺は異世界に赤ん坊として転生したらしい。
色々分かってきたが、最初に顔を覗いてきた二人。
明るい茶髪に、穏やかな顔つきな男性、赤茶系の髪色、男勝りな顔つきの女性、年齢は20代半ば頃、異世界あるあるな美男美女の二人がこの世界での両親だ。
そしてなによりもこの赤子の体、分かってはいたがとんでもなく不便なのだ。
ようやくハイハイが出来るようにはなったものの、それでも体の自由はききにくい。
さらに、こればかりは人間の赤子が求める本能によるものだから仕方ないとは思うが、お腹が空いたり、ウンチの時に言葉ではなく泣き喚いて知らせるしかないのが、精神が本当の赤子ではない自分にとって苦痛だ。
食事に関しても、粉ミルクなんてものはないらしく基本直接だし、この世界での実母なのだからか、そういった気分にはならない。
しかし、便利な部分も少なからずある。
時折寝ているときに夢で見る見覚えのない映像や、二人の会話などを聞いているうちに、この世界の言語を理解できてきた。
まあこれは、赤子の記憶力と精神体が大人であるためだろう。
まだその言葉で伝えることはできないが、早い段階で言葉が理解できるのは助かる。
ふつうこういうのは転生特典で、最初から日本語で聞こえるようになるものじゃないのか?
まあとにかく、言葉がわかるようになったことで、二人の名前と自分が何と呼ばれているか分かった。
俺の名はアルケウス、父親である男はレイル、母親はカエル、そして性はクロニカというらしい。
転生してから三年がたった。
どうやらこの世界も前世と同じように、一年が365日周期なのだ。
三年もたてばある程度歩け、言葉に関しても普通に会話できるようになり、この世界についてなんとなくわかってきた。
家はそれなりに広い一軒家だった。
台所兼食事場、お手洗い、両親の寝床、父の書斎、開いている個室数部屋の一階建てだ。
建物の構造的におそらく中世とかの文明だろう。
俺はオード村のクロニカ家の長男として生まれた。
オード村は、バルドー王国領の外れにある辺境の小さな村だ。
小さいといっても規模の話で村の広さは、よくある小さな家が密集しているタイプではなく、お互いの家がそれなりには開いている開放的な広さの村だ。
おっと忘れていた。
この世界には魔法がある。
父であるレイルが火をつける際に魔法を使っていた。たしか「リトル・フレイム」と言っていた気がする。
前世の電気などといったインフラは存在しないのか、まったくそういうものが見当たらない。
魔法、実に興味のそそられるものだ。異世界にあこがれていた身としてはぜひ使ってみたい。
そこである日、父に聞いてみた。
「お父さん、それって何?」
「これは魔法さ。アルも興味あるのか?」
「魔法使ってみたい!」
「そうか。そしたら5歳になったら教えてあげよう」
「今じゃダメなの?」
「まだ小さいからね」
そう言われた。
まあまだ3歳だから子供に教えるものじゃないよな。
教えてくれないなら自分で調べるまでだ!
と、意気込んだものはいいものの、父は基本自分の書斎にいるためどうにもできなかった。トホホ……
父、レイルは学者らしい。一日のほとんどを自分の書斎で過ごしている。
母、カエルはよくわからん。一日家にいるときもあれば、いない日もある。いない日に限っては帰ってくると泥まみれになっていることが多い。畑でもやっているのか?
この家、金の出どころはいったいどこからだ?まったくわからん。
父 レイル・クロニカ 24歳
職業:学者
性格:とにかく温厚
魔術:基本はできる
明るい茶髪に穏やかな顔つき、外見の通りの温厚な性格の持ち主
王国でも指折りの学者でありながら辺境の村に住む理由は、王国のようなにぎやかな環境が嫌いだから
妻カエルとは幼馴染である
母 カエル・クロニカ 24歳
職業:???
性格:強気ではっきりとものを言うが、優しい場面ではとにかく優しい一面もある
魔術:基本はできるがレイルには劣る
赤茶系の髪色に、男勝りな顔つき、はっきりとものをいうのでよくレイルは彼女に言いくるめられてしまう




