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水茎はわらいなく  作者: いすみ 静江☆須能 雪羽(二名)
第二章 雪の言伝
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六ひらめ みだれし世の父母愛(ゆきは)

その少女は五つの歳

領地の内外に響き伝わる美貌の娘

男親は行商人

主家に逆らい身分を失った元剣闘士


少女の母は三十の歳

やはり美しく引く手あまた貴族の娘

されど騙された

立場を弁えぬ剣闘士に連れ出された


いかな戦士もいかな獣も

剣闘士は負けを知らない

ひとたび負けることが死を意味する

それが所詮は剣闘士の生きる世界


いかな貴族もいかな宝も

貴族の娘を誑かすに能わず

ひとたび想えば地の底までも共に行く

その激情を誰も気付きはしなかった


それは良いそれは良い

既にどちらも過去の存在

母は強情に死を選び父は娘を連れ去った

そのあとを追うは狩りの喜び狩りの興奮


必ずや獲物を我が手に

娘を将来の妻とせん

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