調査報告書① 分析をしよう!
僕の調査は、事前に偵察用ドローンが収集したデータをもとに行っている。
その調査範囲は、「ゲート」と呼ばれるワームホールの出口から、
半径1キロ以内なのだが、近くに村があったことが幸いしていた。
こちらの世界の言語やある程度の文化レベルが収集され、
僕のアバターに組み込れてる。
だから、この世界の言語は覚えなくても自動翻訳してくれるし、
目で見える情報も、分析できる限り補助説明してくれる。
簡単に言うと僕の脳内では、
こちらの文字は吹き出しのようなものでその説明が見える。
まぁ、いまのところ情報の絶対量が少ないため、
わかる範囲での運用となっているから、
すべて補正されている訳じゃないんだけどね。
サテラさん達には神様からの恩恵である
『鑑定』なんて能力があるようだが、
差し詰め僕のこのの能力は科学という名の魔法なのだろうな。
この能力のことは『分析』と呼ぶことにしよう。
そうだ。
エミリーが起動していない今のうちに、
僕にはこの能力を使ってやっておかなくてはいけない事がある。
たとえそれが優越的立場の乱用いわれても、
このことだけは一歩も引く訳にはいかない!
【分析!】
氏名:サテラ・ベンツピルス
性別:女性
年齢:17才(推定)
種族:エルフ
名前は彼女から聞いているので知っているが、
偽名かどうかは判定できないのが鑑定と分析の大きな違いだ。
女性って、それは見れば俺でもわかる。
以前貧乏旅行で東南アジアを旅した時も、
レ●ィボーイと呼ばれている人たちをみただけで判定することが出来た。
そういう危険回避センサーは世界レベルの高性能だと自負している。
17才かぁ。見た目もう少し大人びているように思えたけど、
この世界の僕の年齢は15才。ちょっと年上のお姉さんって感じなのだろうな。
実年齢が20代半ばの僕としては、17才といえば「まだ青い」って我慢できるのだけど。
この世界では15才で成人とみなされるんだったな。
それにこの若さで聖騎士になれるのってすごい事なんじゃないのか?
それに、種族:エルフ!?
エルフって森の妖精とか耳の長いとかお約束のアレか!
サテラさんの長い髪に隠れて、耳の形は分からないのだけれど、
すくなくとも耳が長いようには見えないな。
それにエルフって人を見下すような態度をとるってイメージだけど、
そんな感じは微塵もない。
ああ、甲冑を着ている時はそれに近い感じはしていたけど・・・
まぁ、調査員の基本として、
種族と信仰の分野は最初の接触の時にはタブーだと教えられた。
事前調査で、村に教会がある事が分かっていたので、
なにかしらの宗教が存在している事は理解できたのだが、
その宗教がの世界唯一ものであるか否かは判断することは出来ない。
もとの世界でも宗教の対立は、時に戦争に至るほど根深いものがある。
それに種族間の争いが絶えないのはどこの世界でも同じ事なのだろう。
そういえば事前調査でも、村の種族割合は、
ヒューマン50%、ドワーフ30%、エルフ10%、亜人10%の構成だった。
実際村で出会った人は、ごくごく普通のヒューマンしかいなかった気がする。
もっとも皆が年寄りで耳が長かったのか、
耳が獣耳だったとか尻尾が生えていたのかとか。
そんなところまで詮索はしていなかったのだが・・・
ヒューマン以外は引きこもなのか、輪に入る習慣がなかったのか。
サテラさんを見る限り、外見で判断できない差でしかないのならば、
マーサさんはドワーフだったに違いない。
でも、僕が今一番知りたと事は、
サテラさんがどんな種族なのか、
どんな年齢なのかという事ではない。
僕の主人がどのような人なのか。
奴隷としての責務を果たすのに最も重要な情報なのだ。
職業:聖騎士(魔法剣士)
属性:水・風(氷)
ギフト:鑑定・身体強化
サテラさんの属性はふたつか・・・
ふたつあると別の系統に繋がるのかな。
魔族との戦闘までは、僕が吹き飛ばしたドローンたちが、
その戦いっぷりを記録していたはずだから、
このヘンの情報は確かなのだろうな。
身体強化って鎧の魔法付与じゃなかったのかなぁ。
僕の分析ではこれ以上理解することは出来ない。
こんなときにエミリーがいないのは痛いなぁ。
しかし、僕が知りたいのはそこじゃない!
血液型:不明
生年月日:不明
階級:不明
それは分析できなくて当然だ。
推定値でこたえられてもうれしくはない。
でも、それでもいいから知りたいことがあるだろう!!
B:90(推定)
W:61(推定)
H:85(推定)
カップ:G(推定:自信あり)
それだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ぐっじょぶ分析。




