【不死身先輩とドッペルゲンガー】
葵「あ、しまった。今日は生徒会の仕事が無いんだった……」
葵「わざわざ職員室まで来てしまった。我ながら馬鹿だなぁ」
ち「あ、葵先輩!!」
楓「今日も生徒会のお仕事ですか?」
葵「おお、ちよと楓じゃないか。今日は珍しく生徒会の仕事が無いんだ」
楓「じゃあ、部活終わった後遊びに行きましょうよ!!」
葵「ん~。まぁ、いいよ。ノートと参考書を買いに行くつもりだったしな」
ち「そっか、先輩受験生ですもんね。私もそろそろ考えないと……」
楓「よかったら私たちの分も選んでくれませんか?」
葵「私が選ぶと、乱丁本や落丁本を買うハメになるぞ?」
楓「先輩、どれだけ不運なんですか」
葵「私自身驚いてるよ。もちろん取り換えてもらってるけどな」
葵「それより、ちよはどこに行くつもりだ? 部室は逆方向だろ?」
ち「これからちょっと、演劇部に行くつもりです。少し歌ってからいきます」
葵「歌? まぁ、好きにしたらいいと思うが、演劇部に迷惑はかけるなよ?」
楓「演劇部の部長さん、ちよの歌声気に入ってるからいいんと思います。練習始まったら邪魔しないように帰ってますし」
葵「もめ事が無ければいいんだ。それより、今日は愛くん来てる?」
ち「急に乙女の顔になりましたね。来てたと思います」
葵「分かった。部室に行って待ってるよ」
ち「はーい」
楓「バイバイでーす!!」
葵「さてと、愛くんに会いにいこう!!」
葵「って、あれ? 何してるんだ小菊?」
万「……富士見、葵か」
葵「どうした? 体調悪いのか?」
葵(いつもと雰囲気が違う? さっき教室に居た時は普通だったよな)
万「正直に答えろ。小桜さんは生きてるか?」
葵「はぁ? そりゃ生きてるだろ。あ、新入生の幽霊の娘にビビってるのか? もう一か月経つんだから慣れた方が良いぞ」
万「今は、何年の何月だ?」
葵「スマホで見ればいいじゃないか。ほら、コレでいいか」
万「あの日から1年ぐらいか……」
葵「うん?」
万「もう一つ聞かせろ。小桜さんは、今まで何度危険な目に遭ってきた?」
葵「まぁ、お前が危険な不審者だからな。数えきれない程だろ」
万「そういう話をしてるんじゃない!! 真の意味で危険だったときは何度ある。誘拐されたこともあったよな?」
葵「……真面目な話か? 茶化して悪かったな」
葵「そういう意味で言うなら、危険な目に遭ったのは2回……だと思う。私の知る限りではそうだ」
万「1度は誘拐事件だろう。それは知ってる。もう1つは?」
葵「いや、サイコメーカーの一件を覚えて無いのか? まぁ、確かにアレはちよが危険というよりは私たちの方が危険だったか……」
万「あの娘は今どこにいる? 隠すなよ」
葵「友田と一緒に演劇部の部室に行ったぞ。聞いてないのか?」
万「ありがとう。もう十分だ」
葵「……? なんだアイツ」
葵(そういえば、なんで呼び方、苗字に戻ってたんだろう……?)




