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【超能力先輩とシンデレラ】

万「え、シンデレラってシンデレラって名前じゃないの!?」


愛「……誰もツッコまないみたいだから、僕がツッコンであげるね」

愛「いきなり何の話してんの!?」


幽「大人しく本を読んでると思ったら、急に騒がしくなりましたね」

霊「どこに売ってるんですか、『新訳・灰被り姫(シンデレラ)』なんて言う本」

ち「旧訳があるんですか?」


万「俺ってさ、小さいころから小説は読むけど、絵本は読まなかったタイプじゃん?」


愛「まぁ、そうだね」

ち「前に聞きましたね」

霊「私達、まだ付き合い短いんで」

幽「知らないんですけど」


万「で、一般常識として、どんな話なのかは知ってたんだけど」


愛「シンデレラを一般常識に含めてもいいの?」

ち「話し進まないんで、そういうことにしておきましょう」


万「改めて読んでみようと思って買ったんだけどさ。シンデレラって本名じゃないんだね」

ち「何を今さら当たり前のことを?」

愛「子供にシンデレラって名前つける奴がいてたまるか」


幽「エリザベスが許される時代なら、シンデレラもいるのでは?」


万「シンデレラさん、本名、エラさんらしいね」

霊「でも、意地悪なお姉さんにはシンデレラって呼ばれてますよね?」


ち「灰を被ったエラ(シンダーエラ)が転じてシンデレラになったんだよ。暖炉の掃除をしているときに義姉の意地悪で集めた灰を頭から掛けられたことが由来なんだよ」


愛「さも一般常識みたいな顔で語ってるけど、普通、そこまでは知らない……」


万「そもそも、俺、シンデレラと白雪姫の違いが分かんないんだけど」


ち「なんですって!?」

幽「声裏返りましたけど、大丈夫ですか?」

霊「現実で『なんですって』っていう人初めて見た」


ち「いいですか、万先輩!! 2つの作品は結末こそ似ていますが、伝えたいメッセージが違います!!」

万「メッセージ?」


ち「シンデレラは、自分の意思で魔法使いに頼んでお城まで向かうのに対して、白雪姫は、眠ったまま王子のキスを待ちます。一見すると互いを否定するような物語ですが、シンデレラが伝えたいのは『女の子でも貪欲に幸せを求めて良い』という勇気ある肯定です。対して白雪姫は『女の子はおしとやかにつつましく受け身のままでいるべき。幸福は待てば必ずやってくる』という現状への励ましです」


幽「僕帰りまーす」

霊「私も~」

愛「あ、富士見に呼ばれてるんだった~」


ち「逃がしませんよ」


ち「そしてですね、どちらの物語も王子様が登場はしますが、真の意味で救ってくれることは無いんです。結末だけ見ればハッピーエンドなんですど、過去の痛みは消えることが無くて。それを克服できるのは自分自身だけで、けれど2人とも過去を見つめて憂う様子なんて微塵も無くて……。ああ、私が初めて読んだ時の感動が分りますか!!」


万「いや、全然わからないです」

ち「じゃああと2時間語りますね!! シンデレラで2時間、白雪姫で2時間。2作品の原作についての話や、各部分の違いについて6時間です!!」

愛「全部で、10時間も話すつもりしてます?」


霊「…………」スゥーー

幽「霊音!? まってよ、居なくならないで!! おいてかないで!!」

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