【超能力先輩と折るアイス】
愛「あ、小桜ちゃん、はろ~」
ち「こんにちわ。先輩1人ですか? 珍しいですね」
愛「椛はサボったし、万はクラスの奴とどっか行ってる。すぐ戻ってくると思うけどね」
ち「なるほどです。それより、今日、暑くないですか?」
愛「分かる!! 3月にしては暑すぎだよね。異常気象らしいけど」
愛「今日は女の子の気分だったのに、メイク落ちるから男のまま登校してきたもん」
ち「先輩ってメイク薄いですよね!? そんなに気にします……?」
愛「僕の美しさを引き出そうと思ったら、努力できるところは努力しないとね」
ち(こういうところはかっこいいから尊敬できるんだよなぁ……。普段はヤバいけど)
ち「窓開けていいですか? ちょっと暑くて……」
愛「どうぞどうぞ。あ、そうだ、小桜ちゃん、アイス食べる?」
ち「え、アイスあるんですか!? いつ買ったんです?」
愛「普通に朝だよ。冷凍庫で冷やしておいたんだ~」
ち「冷凍庫……? そんなものどこに」
ち(カーテンの向こう!? 椛先輩ならあり得る……!!)
愛「まぁ、小桜ちゃんの考えている通り、椛の部屋だよ。冷凍庫は僕のだけど」
ち「冷凍庫持ってきたんですか!? アイスのためだけに!?」
愛「いやいや、元々用意してたんだよ。去年からずっとあったよ」
ち「でも結局、冷凍庫を持ってきたことに変わりないですよね?」
愛「まぁ、そうだね」
ち「よく持って来れましたね……?」
愛「椛と万に運んでもらった」
愛「ほら、2つに折るタイプのアイス。半分食べていいよ」
ち「わーい。暑かったんでありがとうございます!!」
ガラガラッ
万「はろはろ~。遅くなってごめん……よ……?」
ち「あ」
愛「やべ……」
万「なにそれ、アイス?」
愛「なんかゴメン。万も食べる?」
万「まぁ、今日めちゃくちゃ暑いしね……。貰おうかな」
愛「あ、でもどうしよう……?」
ち「どうかしました?」
万「なに、やっぱりあげないとかいうつもり?」
愛「そこまでケチじゃないよ!!」
愛「ただ、これ2つに折るタイプじゃん? 誰か一人は1本食べなきゃいけないなぁと思って」
万「え、そしたら俺は食べなくてもいいよ」
ち「いやいや、後輩の私が我慢しますよ!!」
愛「カップルで食べた方がアイスも嬉しいだろうし、僕が我慢するよ」
ち「なんで買ってきた人が我慢してるんですか!!」
万「そうだよ。愛が1本食べればいいじゃん」
愛「そんなに食べたらお腹壊しちゃうでしょ!!」
万「子供かよ……」
ち「じゃあ、私が1本食べますよ。2人で分けてください」
万「いやいやいや!! 幼女がお腹冷やしたら大変だよ!!」
ゴンッ!!
ち「私、幼女じゃないんで……!! 1本食べますね!!」
愛「というか、タイミング悪く来た万が悪いんだから、責任もって1本食べてよ」
万「部長が部室に来ただけだよ!? タイミング関係なくない……?」
ち「よし、先輩が悪いってことで」
万「そこで一致団結するの!? マジか……。1本食べきれるかなぁ」
楓「もしかして、お呼びですか?」
ち「楓!? なんで? 部活は?」
楓「食べ物が泣いてる声が聞こえたから、かな」
万「さすが椛の彼女。いい意味で頭おかしい」
楓「それ、本当にいい意味ですかね!? めちゃくちゃディスられてません?」




