表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

240/850

【合法ロリVSロリコン超能力者先輩】

ち「先輩、なんか、久しぶりですね……」

万「そう、だね……」


ち「覚悟、決まりましたか?」

万「大丈夫。もう、怖くないよ」

ち「アハハ……。正直な話、私はまだ怖いですけどね」


ち「私、ずっと考えてたんです。私は先輩を好きだけど、先輩は、私でいいのかなって」

ち「先輩が好きなのは、小さくてかわいい女の子で、私である必要はないんじゃないかなって。むしろ、私みたいに面倒な性格と付き合うのは、迷惑かけちゃうんじゃないかなぁとか考えてて」


ち「それでもやっぱり、憧れが捨てられないんですよ。先輩が間近で花火を見せてくれた時、誘拐犯から助けてくれた時、毎日勉強を優しく教えてくれた時、あのトキメキを忘れたくないです」


ち「私は、ずっと子供のまま変わらないですけど、それでもいいですか?」


万「もちろん。俺は、いつだって君を守る。それは、どんな時も変わらない」


万「むしろ小桜さんは、俺でいいの?」

ち「いまさらな質問ですね。まぁ、ちょっとエッチで、セクハラが多くて、幼女相手なら誰にでも優しくて、幽霊が苦手で、信頼されたり、好かれたりするのが苦手な先輩ですけど……」


ち「でも、私は、そんな先輩が一番好きです」


万「ああ、そっか……。人に好かれるって、こんなに嬉しい物なんだ……。今まで逃げ続けてた、人の温かさって、こんな感じなんだ……」

万「うん。小桜さんの感情は本物なんだなぁ……。俺が自分勝手な超能力で作った物じゃないって、すごく伝わってくる。なんていうか、嬉しい……」


万「ずっと、考えていた。もし、小桜さんの気持ちを信じることが出来たら、ある場所に連れて行こうって、自分の感情に気づいてから考えてた」


ち「ある場所……?」


万「小桜さんは、月は好き?」

ち「まぁ好きです。けど、まだ昼間で月が出るような時間じゃないですよ」

万「そうだよ。でも、俺にしか見えない景色がある。一緒に行ってくれる?」

ち「……ええ、いいですよ。ずっと、先輩の隣に居ます」


月面にて……


万「俺の手、離さないでね。死んじゃうから」

ち「月を見に行くんじゃなくて、月に来るんですね!?」

万「告白するなら、誰も居ない場所って決めてたから。それに、ロマンチックでしょ?」

ち「まぁ、超能力者が告白する場所って考えたら、ロマンチックですね」


ち「だって、こんなにきれいな景色、私と先輩以外誰も見れませんよ!!」


万「俺はさ、超能力を嫌いになったことはないけれど、怖くなったことは何度もある。目の前の人が、俺の超能力で都合のいいように動かされてるって考えたら、ゾッとするでしょ?」

ち「そうですね」


万「この世界が、俺にとって都合のいい思い込みかもしれない。何かアクションを起こさなくても、小桜さんとの未来は変わらない。だったら、あやふやなまま過ごしたっていいだろうって思ってたんだ」

ち「私も、私の我儘で先輩を困らせるぐらいなら、適度な距離間のままで……って思ってましたよ」


万「でもそれじゃダメなんだ。たとえ未来が見えていたとしても、今、行動しない理由にはならない。小桜さんの感情を否定する理由にはならない。だから、改めて言わせてください」


万「小桜ちよさん、俺は、あなたが好きです。どうでもいいことにケチをつけて、子供みたいなことを言ったり、お姫様に憧れていたり、嫌がりながらもコスプレに付き合ってくれる貴女が。いつも笑顔で、俺を好きだと言ってくれるあなたが、ずっと好きでした」


万「付き合ってください!!」


私は、目に涙を浮かべて差し出された手を握り返した。

返事はずっと前から決まっている。


「ハイ!! こちらこそお願いします。先輩、大好きです!!」


氷のように冷たい手を握り締める。ふわりと笑う先輩に力強く抱きしめられると、ボロボロとうれし涙が零れてきた。


月での告白なんて、世界で私だけだろう。

どんなお姫様だって体験できない、私だけの経験だ。私のことを好きな先輩が、必死に私を喜ばせようと思って考えたに違いない。


だからこそ、今夜の月は美しい。


万「小桜さん、帰ろうか」

ち「もう少しだけ、先輩と2人きりがいいです」


万「小桜さん、月が綺麗ですね」

ち「2人で見てるからじゃないですかね」


万「小桜さん、すごく暖かい。体も、心も」

ち「逆に先輩は冷たいですね。私の体温、あげますよ」

ち「体温だけじゃない。全部、あげます。私があげられるもの、全部あげます。だから、ずっと隣に居てください。私から、離れないでください」


万「合法ロリVSロリコン超能力者は、どっちが勝ったと思う?」


ち「さぁ? まぁでも、両方勝ちでいいんじゃないですか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ