【超能力先輩と三送会】
ここから10話以上かけて、スペシャルな話をします!!
ついに、大きな物語に終止符が!?
檜「えー本日は、3年生が卒業する前の送り出しということで、1、2年生の皆さんは尊敬を持って明るく送り出してあげましょう!!」
ワー!!
パチパチパチパチ
ち「…………」パチパチ
楓「ねぇ、昨日は大丈夫だったの? 体調悪いって聞いたけど」パチパチ
ち「……先輩から聞いたの?」パチパチ
楓「まぁ、うん。小菊先輩、すごく心配してたよ?」パチパチ
ち「ふぅん。別に何でもないのに、大げさだなぁ……」
楓「何でもなくはないでしょ。顔色悪いよ?」
ち「別に大丈夫だよ……!!」
楓「嘘つき。長いこと一緒に居るんだから、さすがにわかるよ」
ち「あーあ。楓は本当にいい親友だよ……」
楓「まぁね。今は話せる状況じゃないだろうし、あとで聞かせて」
ち「うん。ありがとう……」
楓「これだけは忘れないで。私は椛先輩と付き合ってるし、小菊先輩たちも良い人たちだと思ってるけど……」
楓「ちよのことが、一番大切だから」
ち「…………」
ち「私も。楓のこと……信じてる!!」
楓「クスッ。ありがと。じゃあ、次、演劇部の出番だから、行ってくるね」
ち(楓には、感謝してもしきれないなぁ)
ち(あれ、岸先輩からメッセージ来た。珍しいな……)
椛『おい、友田が心配してたけど、大丈夫なのか?』
ち『今、話してました。とりあえず、体調は大丈夫です』
ち『それより、楓が舞台で歌うんですから、ちゃんと聞いててあげてくださいよ』
椛『おいおい、今まで誰がアイツの練習に付き合ってたと思うんだよ。ずっと隣で聞いてたわ』
ち(なにそれ。普通、このタイミングで惚気る!?)
ち『本番と練習は違うじゃないですか』
椛『まぁ、そうだな』
椛『お、舞台袖に居るの友田だよな?』
ち(舞台袖……? ホントだ、少し見えてる)
ク1「ねぇ、あそこにいるの楓ちゃんだよね?」
ク2「あ、前に出てきた!!」
楓「~~~♪ アァァ~♪」
ち「綺麗な声……」
ク1「見て、先輩たち泣いてない!?」
ク2「ほんとだ。あの歌声聞いたら、私まで泣きそうになってきちゃう……」
ク2「ふつうこういうのって最期じゃないの~!?」
ち「めっちゃ泣いてるじゃん。ほら、ハンカチ貸してあげるよ」
ク1「ありがと~!!」
ち「そっちも!?」
葵「はい。演劇部の皆さんありがとうございました。では、十分泣いたところで、これからはどんどん盛り上がっていきますよー!!」
男「アハハ、会長、めっちゃ泣いてるじゃーん!!」
女「ハンカチ持ってきてないの~?」
葵「持ってきてるに決まってるだろ!! けど、朝、泥を拭くのに使ってしまったんだ」
アハハ
ク1「富士見会長、あいかわらず運が悪いね」
ク2「会長さんの明るい声聞いてたら、涙引っこんじゃった……」
ち(もしかして、わざとなのかな。だとしたらすごいなぁ)
葵「つづいては、サッカー部による……」
ズンジャガジャーン!!!
ドス!!
葵「痛い!! なんで、サッカーボールが!?」
男「ちょっと会長、サッカー部の邪魔ですよ~」
葵「あ、予定時間過ぎてるのか。サッカー部ごめんなさい!!」
サッカー部「ボール当てちゃってすいません。ちょっと、ボール打ちだす機械がおかしくなっちゃって」
アハハ!!
愛『はろ。体調、大丈夫そう?』
ち(鏡柳先輩からもメッセージ……。そういえば、今どこに居るんだろう)
ち『先輩達、クラスの席の方には居ないみたいですけど、どこから見てるんですか?』
愛『私たちは、生徒会の補助とか他の部活の手伝いだよ~』
ち『あ、じゃあ私が休んじゃって、迷惑かけてますよね!?』
愛『ううん気にしないで。また、バカ万が無神経なことしたんでしょ?』
ち(あはは。お見通しか~。多分、岸先輩も分かってるんだろうなぁ)
愛『何があったかは聞いてないけど、万にも事情があると思うんだ。あまり怒らないであげて』
ち『怒ってるわけじゃないですよ。ただ、自分の気持ちに整理が着けられないだけです』
愛『そっか。話せるようになったら相談してね。ゆっくり休んで……』
ち(ゆっくり休む? どういう意味だろう……)
ち『いや学校は休んでないですからね!? 手伝いが必要になったら、いつでも言ってください!!」
愛『あれ、そうなの? 休んでるって言ったからてっきり……』
ち『部活を休んでるって話です!! いつでもヘルプ行けます』
愛『じゃあ、演劇部の片付けの手伝いと、芸術部の準備、生徒会室からマイク3本持ってきて』
ち(うげ、迂闊なこと言った……。こんなこき使われるとは思わなかったよ~)
愛『いろいろ頼んでゴメンね。万が、どうしても椿先輩に頼らずにやりきりたいって言いだして……』
ち(聞かなきゃよかった。なんか、複雑な気分……)
葵「続いては、手品部が三年生皆さんにプレゼントです!!」
ち「手品はすっごい見たいけど~」
ク1「もしかしてボランティア部に行かなきゃいけない感じ?」
ク2「ボランティア部じゃないでしょ。超能力ナントカカントカだっけ?」
ち「う~。手品めっちゃ気になる……」
ク2「ちよちゃんこういうの好きだよね。私がスマホで撮っておくよ!!」
ち「ホントに!? ありがと!!」
生徒会室にて……
ち「えーと。マイクと大きい布……。布なんてどこにあるかなぁ……」
コンコン
ち(まさか先輩!? 今顔を合わせるのは気まずい……)
葵「私でがっかりしたか?」
ち「葵先輩……!!」
葵「いろいろと事情は聞いてる。と言っても詳しいことは分からないけど。ま、何かあったんでしょ?」
ち「……先輩達、みんな優しいですよね」
葵「まぁね。特に私は、不死身で無敵の頼りになる生徒会長様よ!!」
葵「いつでも相談して頂戴。可愛い後輩は、絶対に守るわ」
ち「それは、ありがとうございます。ただ……そこに立ってると危な……」
ドサドサドサッ!!
葵「アハハ。没収したマンガが落ちてくるなんて……。こんなんじゃ、頼りないかしらね?」
ち「そんなことないですよ。葵先輩のこと、尊敬してます!!」
葵「フフ。懐かしいな。私も椿先輩に同じこと言った覚えがある」
ち「そうなんですね……」
葵「困ったことがあれば、椿先輩も力になってくれるよ。必ず、助けてくれるはずだ」
ち「じゃ、コレもっていかなきゃいけないんで……!!」
葵「気を付けてね~」
ち「先輩もですけどね!?」
檜「おやおや、廊下を走ってはいけませんよ?」
ち「校長先生!! すみません」
檜「冗談ですよ。急ぎなのでしょう?」
ち「ええ、まあ」
檜「大きなお世話かもしれませんが、悩むことは悪いことではありませんよ。考えるということはそれだけ真剣な証です。その上で出した結論なら、きっと彼は受け入れてくれるはずです」
ち「もしかして、見てました?」
檜「いえいえ。生徒の色恋をのぞき見する教師なんて居るはずがありません。ただ、若人が悩んでいる姿というのは存外目立つものでしてね。老婆心からか、つい口を挟みたくなってしまうのです」
ち「先生も、私みたいになったことありますか?」
檜「ええ、もちろん。私が若いころは、彼女が浮気をしないかヒヤヒヤしてましたよ」
ち「……校長先生がそんな風になってるなんて想像できないですね」
檜「こうみえても嫉妬深い性格なんです」
ち「安心してください、嫉妬深い性格には見えています」
檜「……そうですか。面と向かって言われるとは思っていませんでした」
檜「要らぬ世話かもしれませんが、一つアドバイスを」
ち「……?」
檜「恋の悩みは、誰に相談するよりも、本人に打ち明けた方が効果的ですよ。経験だけは無駄に多い者からのささやかな祝福です」
ち「……校長先生。ありがとうございます!!」




