【超能力先輩とハッキング】
万「おい椛~。友田さんが来てるのにカーテンの部屋から出てこないの?」
椛「あ? 今日は来ないって言ってなかったか?」
万「なんか演劇部の買い出し手伝ってほしいらしいよ」
椛「依頼かよ……。面倒くせぇな。今、ゲーム終わらせるからちょっとまってろ」
ち「面倒と言いつつ行くんですね」
愛「さすがツンデレ」
椛「うるせぇ……。向こう行ってろ!!」ドン!!
カシャンカシャン
愛「あーあ、パソコン、そんな不安定なところに置いておくから……」
ち「なんか落ちましたよ。マウスですかね。大丈夫そうですか?」
椛「そのぐらい平気だ。すぐに行くから待っててくれ」
ピ――――!!!
万「びっくりした……。え、何? 何の音?」
ち「この不快な音なんですか?」
愛「そのパソコンだよね!?」
楓「変な音鳴ってますけど、大丈夫ですか!?」
椛「あ? あぁー!!! やべぇ……」
全員「…………?」
椛「パソコン、乗っ取られた……!!」
全員「はぁ…………!?」
万「えっと、椛以外パソコン詳しくないから分かりやすく説明してもらっていい?」
椛「さっきまでゲームは休憩して、メガネのショッピングサイトを見てたんだよ」
愛「一応、部活中だよね……。何してんのさ」
ち「いやさっきまで私と一緒にメイク動画見てましたよね!?」
椛「まぁ、とにかく!! そのショッピングサイトにウイルスが仕込まれてたみたいでな。マウスを落とした時に誤クリックして感染したみたいだ」
楓「ウイルスに感染するとどうなるんですか? 熱でも出るんですかね?」
万「それは風邪だよね!? 人間じゃないから。パソコンだから」
椛「異常排熱をさせるウイルスもあるぞ。パソコンを壊すのが目的で」
万「よく知りもしないのにツッコミ入れちゃったよ!! 恥ずかしい……」
ち「でも今回は乗っ取られたとか言ってましたよね?」
椛「ああ、変顔したアフロがくるくる回ってる画面から動かない。シャットダウンも出来ないし、電源ケーブルを引っこ抜くしかないんだが……」
愛「あ、それはパソコンを悪くするって聞いたことあるよ」
椛「そう!! そんな可哀想なこと、俺にはできない……」
楓「この人、ものすごくアホなんじゃないですか?」
ち「いまさら気付いたの? 手遅れじゃない?」
芽「おいおいおいおい!! 私のウイルスに引っ掛かったマヌケが居ると思って来てみれば、忌々しい超能力研究会の皆様じゃないか」
愛「あ、サイコメーカー。前に頼んだ水素水生成装置作ってくれる気になった?」
芽「やらんわ!! 前に作った物があるから、電気屋で買えと言ったろ!!」
愛「え~。タダで頂戴よ~」
万「とりあえず愛、話し進まないからあとにしよう」
椛「何しに来たんだよ。サイコメーカー」
芽「いやだから、私が子供のころに作った出来損ないの古典的なウイルスに引っ掛かるバカの面を拝みに来たんだが、どうやら間違っていたようだ。高名な超能力者諸君があんな旧品型落ちのアホアホお間抜けウイルスに引っ掛かるわけもないしな」
全員「あー…………」
芽「え……」
数分後……
椛「いやぁ、パソコン直してくれてありがとな!! わざわざセキュリティソフトまで入れてくれて。本当に助かったわ」
芽「認めないぞ……。私の憧れの超能力者がこんなゴミみたいなウイルスに引っ掛かって醜態をさらしていただなんて、絶対に認めんぞ!!」
万「なんか、椛以上のツンデレを見てしまった気分」
ち「奇遇ですね。私も見つけましたよ。新しいツンデレさん」




