【超能力先輩と消火器】
水「そういえばお前たち、消火訓練ってやってないよな?」
万「ああ、去年やった奴ですよね」
ち「なんですかそれ?」
水「この部室なら、廊下出てすぐそこに消火器があるだろ。万が一近くで火事が起きた時、退路確保のために消火器を使えるようにしておかなきゃいけないんだよ」
万「俺たち、超能力者ですよ? 必要ですかね?」
水「お前はな。小桜はどうするんだよ」
万「それは、俺が守るんで大丈夫です」
水「それはそうなんだろうが、ここも部活である以上、きちんと実施させなきゃいけないんだが……」
優「……?」
水「今日は優花が来てるからなぁ。別日にするか」
優「ええー優花もしょうかくれんれん?やりたい~!!」
ち「消火訓練ね」
万「せっかくですし、少し体験させてみては? 保護監督は俺が努めますから」
水「うーん。本当は教師立会いの下行うんだがな……」
放送『水山先生、水山先生、お電話が入っております。至急職員室までお越しください』
ち「これで放送4回目ですよ。早く行かないとマズくないですか?」
水「はぁ。悪いな。毎回忙しくて顔出せなくて……」
万「大丈夫ですよ。椿先輩の時からそうだったんで、慣れてます」
優「パパ、お仕事頑張って~」
水「優花、小桜、くれぐれも怪我はするなよ? 小菊、頼むぞ~!!」
ち「優花ちゃんはともかく、どうして私にまで注意したんでしょう?」
万「さ、さぁ?」
優「ちよちゃんが子供みたいだからじゃない?」
ち「オホン!! ちよお姉ちゃんって呼ぼうね~?」
万「まぁまぁ、それより、消火訓練をきちんと済ませないと。消火器の所に行くよ」
優「しょうかくれんれんって何するの?」
ち「消火訓練ね。まぁ、避難訓練のちょっとすごいバージョンみたいなものだよ」
優「あ、避難訓練やったよ!! 消防車が来たの!!」
万「本来なら、避難訓練も消火訓練も11月中にやっておかなきゃいけないんだけどね」
ち「避難訓練は学校全体でやりましたよね。消火訓練は、部活動中なんですか?」
万「そうだね。生徒がバラバラで過ごすことが多いから、委員会及び部活動ごとに訓練の実施が義務付けられてるらしいよ」
ち「避難訓練の特に校長先生と葵先輩が言ってたこと丸パクリじゃないですか」
優「消火器あった!! ……これ使っていいの?」
万「いいんじゃないかな? 優花ちゃん持てる?」
ち「あ、私が変わりましょうか?」
優「いい。優花がやるの~!!」
万「だってよ。見守っててあげよう」
ち「お父さんみたいな顔してる!!」
ズリズリズリズリ
優「んっしょ!! んんっしょ!!」
ち「消火器引きずるのってマズくないですか?」
万「少しだけ超能力で持ち上げようか」
万「えーと、じゃあ、避難場所がこっちだから、この辺りに火があると仮定して消火器使ってみよう」
ち「出火場所としてあり得そうなのは、部室のカーテン部屋じゃないですか」
万「ああ、椛のコレクションルームね。あそこ、いい加減片付けてくれないかなぁ」
優「ねぇねぇ、コレでいいの?」
ち「うん。そうそう!! で、そのままあっち向けて……」
プシュー!!
優「きゃあ~」
ち「わっ!!」
万「大丈夫? 後ろで俺が抑えてるから、ノズルしっかり支えて消化してごらん」
プップシュー!!
万「うん。いい感じだね。じゃあ、コレで実施したってことで……」
ち「あ、先輩!? 離すの早いです……!!」
プシュー!!
万「わっ。ぷ……!? ゲホッゲホッ」
優「あはは。お兄ちゃん粉まみれ~」
ち「先輩大丈夫ですか!? 目とかに入ってないです?」
万「平気。咄嗟にガードしたから。口の中にはちょっと入ったけど……」
ち「死にます?」
万「さぁ? この薬剤って有害なのかな。とりあえず、トイレ行ってくる」
男子トイレにて
万「おへ~!! クッソ苦い……!! オエッ!!」
ち「……先輩、強がってたんだなぁ」
優「お兄ちゃん、大丈夫かな?」
ち「大丈夫だと思うよ」
ち(大丈夫じゃなくても大丈夫っていうのは悪い癖だけど……)




