表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アップデートしてください。〜うちのバイト先、なんか変な人しかいないんですけど〜  作者: ハル
糸が繋がる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

100/102

第100話「明日、答えを出そう」

---


 カフェを出ると、外はもう夕方になっていた。


 オレンジの光が通りに伸びていた。


「どこかで晩ご飯食べようか」とナナが言った。


「ラーメンは昨日食べましたね」とカイが言った。


「じゃあ違うものを」


「何がいいですか」


「何でも」


「何でもは困ります」


「居酒屋でいいじゃないか」とテルが言った。


「未成年がいますよ」とソウが言った。


「誰が」


「ナナさんが」


「……ソフトドリンクを頼みます」とナナが言った。


「居酒屋じゃなくてもいいんじゃないですか」とカイが言った。



 



 結局、ファミレスに入った。


 横浜に行った日と同じファミレスだった。


「前もここだったな」とテルが言った。


「そうですね」とソウが言った。


「なんか、あのときより気持ちが落ち着いてる気がする」


「そうですか」


「横浜から帰ってきたときは、みんなまだ重かった。今日は——」


「今日は違いますか」


「違う気がする。何かが決まりかけてる感じがして」



 



「明日」とミオが言った。


 全員がミオを見た。


「明日、もし答えが出そうなら——出しませんか」


「答えというのは、封印のことですか」


「封印のことも、テツジンさんのことも、全部含めて——方向性を一つ決める日にしませんか」


「バイトがあります」とカイが言った。


「バイトの後で、少し集まれますか。いつもより少し遅くなってもいいなら」


「田所店長に言えばなんとかなるかもしれないですね」とソウが言った。


「店長に話せばいいな」とテルが言った。「あいつには話してあるんだし」


「聞いてくれますよ、たぶん」



 



「明日、答えを出そう」とテルが言った。


 それが自然にそう聞こえた。命令でも、提案でもなく——全員がそう決めた言葉のように聞こえた。


「はい」とソウが言った。


「うん」とナナが言った。


「参加します」とレイが言った。


「いいですよ」とカイが言った。


「よろしくお願いします」とミオが言った。



 



 夜、それぞれが別れた。


 ソウは一人で歩いた。


 空が暗くなっていた。星が出ていた。いつも見る星が出ていた。


 ソウは歩きながら、上を見た。


 副作用で何かが乱れていても、星は見えていた。消えた星もあるかもしれなかった。でも、いくつかはまだあった。


 ふと——一つだけ、見覚えのない光が見えた。


 小さかった。他の星より明るくはなかった。でも確かに、そこにあった。


「あれ」とソウが言った。


 立ち止まって、もう一度見た。


「昨日まで、あんな星なかった」


 見間違いかもしれなかった。副作用で何かが変わったのかもしれなかった。


「……気のせいか」


 でも、気のせいにしなかった。


 六十三日から始まったカウントダウンが——また一日減った。


 明日、答えを出す。


---

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ