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寝ているだけで代理人が世界征服してしまった話  作者: ルリア
第4章 創世編
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誓約

私は毎日、

誰かを殺して過ごした。


首を切り落として、

生首から頭蓋骨の飾り物を作ってみたりもした。


その過程で思ったのは、

織田信長が骸骨盃で酒を飲んだから残酷だ、

と言うけれども、

第二次大戦の時、

日本兵に首無し死体が多かったのを知らない方が、

死者に対して残酷じゃないかな、

ということだ。


21世紀の日本人は、

日本人の首を切り落として、

玩具のように故郷に持ち帰って自慢していたアメリカ人と、

よくもあんなに仲良くできたな、

と不思議に思ってしまった。


野蛮人と精神異常者に共通点を見出して、

自慢気に論文にした20世紀の西洋文明を崇拝した末路とも言えなくないけれども、

私は自分の精神世界の模造品を弄くりまわしながら、

ここはまるで動物園だな、

と思うようになった。


そうえば、

動物園が植民地時代の残酷さの名残だっていうことも、

世間では忘れられている。


現地人の女や男を見世物にした。

冒険家と名乗るサディストは、

現地人にお金を渡して少女を殺させて食べた。


さすがの私も、

殺しはしても、

食べようとは思わなかった。


どちらかと言えば、

もしかしたら、

彼女たちが捕まらなければ、

いずれ私は殺されて食べられていたかもしれない。


人の残虐行為への順応力の高さは、

驚くべきものがあるのは確かだ。


だからこそ、

戦争はなくならないし、

男が始めた戦争を女性が全力で支えたりするわけだ。


もし、

女性が安全で母性的で教育的な想像力に富んでいるのなら、

前線で日々繰り返されている行為を想像できないはずがない。


私はそんな思いになりながら、

私を虐めた女性が子供と心中する日へと移動した。


彼女は夫の裏切りや、

過去の自分の行為が周囲にしれたことで、

すでに正気を失っていた。


私は駅のホームでベンチに座っている。


三メートル前に、

赤ん坊を抱いた女性がいる。

彼女は数分後、

電車に飛び込む。


私はその光景を永遠と思えるくらいに、

繰り返した。


電車の急ブレーキの音、

周囲の悲鳴と飛び散る肉片類。


みたら、

また、

エレベーターに乗って前日へ、

そして飛び込む場面へと、

それを繰り返すだけの日々を送った。


その内、

私の頭に、

これは20世紀の戦争中の、

「日本人の頭部を土産物にするための調理法および解体法」という写真入り新聞記事と同じくらいに下らない、

という考えが浮かんだ。


そう思ったら、

途端に、

ここから出たくなった。


けれども、

今気づいたが、

ここから出て現実にかえる方法を、

私は教えられていなかった。


確か、

<自分が決してしないと誓えるなにかをみつけだす>とか言っていたはずだが、

それが具体的に何を意味しているのかがわからない。


私が決してしないと誓えるのは、

殺すことに慣れたり、

楽しみを感じたくない、

というくらいなのたが。

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