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9話 別府地獄侵攻編

9話 別府地獄侵攻編Ⅰ

――第9話。


別府・地獄めぐり。


白い湯気が立ち上る中、観光客で賑わう一角。


「すごいですね……!」


茜が、目を輝かせる。


「これ全部、天然なんですよね……!」


「想像以上ね」


セレナが、周囲を見渡しながら言う。


「地獄って名前の割には平和だな」


晋作が、肩をすくめる。


「今のところは、ですが」


晴明が、静かに続ける。


「……なぁ」


晋作が、ふと思い出したように言う。


「氷地獄はどこだ?」


「……は?」


美雪が、ぴくっと反応する。


「そんなの無いでしょ」


即答。


「え、でも昨日――」


晋作がニヤッとする。


「お前が作ってたやつ」


「作ってない」


「温泉で凍ってたけどな」


「気のせい」


「俺の足元も凍ってたけどな」


「気のせい!!」


「……」


総司が、少しだけ笑う。


「まあまあ」


やわらかく言う。


「今日は普通に観光しよう?」


「……」


美雪が、少しだけ視線を逸らす。


「……そうだね」


ほんの少し、照れた声。


「……晋作」


セレナが、呆れたように言う。


「朝からちょっかい出しすぎ」


「いや楽しくてよ」


晋作が肩をすくめる。


「子供ですか」


晴明が、淡々とツッコむ。


「うるせぇ」


――その時。


「……ねぇ」


セレナが、ふっと笑う。


「手、繋がないの?」


「!?」


美雪が固まる。


「な、何言ってるの」


「恋人でしょ?」


セレナがさらっと言う。


「そうですし……!」


茜も、勢いよく頷く。


「自然だと思います!」


「ちょっと二人とも!?」


美雪が、思わず声を上げる。


そして――


「……そんなに言うなら」


少しだけ頬を膨らませて。


「セレナも晴明さんと、茜も晋作と手繋げばいいじゃん」


一瞬。


「……」


「……」


空気が止まる。


「え」


茜、固まる。


「な、なんで私が!?」


「いやいやいや」


晋作が即反応する。


「なんでそうなる」


「……面白いわね」


セレナが、くすっと笑う。


そして――


「じゃあ、晴明?」


そのまま、すっと手を差し出す。


「……承知しました」


晴明が、迷いなく手を取る。


「おい」


晋作が、呆れたように言う。


「お前らもかよ」


「流れかと」


晴明が、真顔で返す。


「流されすぎだろ」


「……え、えぇ!?」


茜が混乱する中。


「ほら」


セレナが、軽く引く。


「行くわよ」


そのまま――


手を繋いで歩き出す。


「……」


「……」


「……なんか、もう普通だな」


晋作が、肩をすくめる。


「だね」


総司が、少しだけ笑う。


「なんか自然だよね」


「いやあるだろ」


晋作が、反射的にツッコむ。


「……ふふ」


美雪が、小さく笑う。


「でも、いい感じじゃない?」


「……まあな」


晋作が、少しだけ笑う。


「悪くねぇ」


「合理的な組み合わせかと」


晴明が、淡々と補足する。


「……あんたもやる?」


晋作がニヤッと茜を見る。


「やりません!!」


茜、即答。


「即答かよ」


「当然です!!」


顔を真っ赤にする。


「で、美雪」


晋作が、再びニヤッと笑う。


「氷地獄、もう一回頼む」


「やらない」


即答。


「ケチだな」


「違うから」


「ちょっとくらい――」


その瞬間。


ひやっ、と。


空気が、わずかに冷える。


「……」


「……」


「……」


「……やめろ」


晋作が、真顔で言う。


「外でやるな」


「やってない」


「今の絶対やっただろ」


晋作が、じっと美雪を見る。


「やってないってば」


美雪が、むっとする。


その時――


「ねぇねぇ!」


近くにいた観光客の子どもが、声を上げる。


「見て!あれ!」


指差す先。


「海地獄に、氷みたいなのいっぱい浮いてるよー!!」


一拍。


「うわー!」


身を乗り出して。


「氷地獄になってるー!!」


一瞬。


「……」


「……」


そして――


「「「「「「氷地獄!?」」」」」」


六人の声が、ぴたりと重なる。


「……は?」


晋作が、素で固まる。


「……お前だろ」


晋作が、ゆっくりと美雪を見る。


「違うって!!」


美雪、即反論。


「でも昨日と同じですよね……?」


茜が、不安そうに言う。


「同じじゃないよ!?」


「え、じゃあ増えてるってことは……」


茜が、真剣な顔になる。


「パワーアップしてません?」


「してない!!」


即ツッコミ。


「……怖いこと言うな」


晋作が、少しだけ引く。


「いやほんとに違うから!!」


美雪が、強く否定する。


――小さく。


「……やろうと思えば、出来るけど……」


ぼそっと呟く。


一瞬。


「……」


「……」


「……おい」


晋作が、ゆっくり振り返る。


「今なんつった?」


「え」


美雪、固まる。


「いや、何も」


「聞こえたぞ」


「聞こえましたね」


晴明が、静かに頷く。


「え、出来るんですか!?」


茜、食いつく。


「違うって!!」


美雪、即否定。


「出来るけどやってないって一番怪しいだろ」


晋作。


「やってないってば!!」


完全に追い込まれる。


「……ふふ」


セレナが、肩を揺らして笑う。


「自分で墓穴掘ってるわよ」


「掘ってない!!」


美雪、即ツッコミ。


――しかし。


次の瞬間。


「……待って」


総司の声が、少し低くなる。


「……これ」


視線が、海地獄へ向く。


さっきまでの笑いが――


すっと消える。


「……美雪ちゃんじゃない」


静かに、断言する。


「……うん」


美雪も、小さく頷く。


「これは、私じゃない」


「……だよな」


晋作が、ゆっくりと呟く。


「数もおかしいし……何より」


一拍。


「気味が悪ぃ」


「ええ」


晴明が、目を細める。


「そして――」


静かに。


言い切る。


「妖でも、霊でもありません」



空気が、完全に変わった。


青く揺れる水面に、異様な光景が浮かんでいる。


いくつもの氷のような塊。


それが、静かに漂っていた。


「……魔力、か」


セレナが、低く呟く。


その一言で。


場の空気が、完全に変わる。


「……妙ですね」


晴明が、水面を見つめたまま言う。


「この場に滞留しているわけではない」


「……どういうこと?」


総司が、静かに聞く。


「流れています」


一拍。


「この魔力は、“動いている”」


「……移動してるってことか」


晋作が、眉をひそめる。


「ええ」


晴明が頷く。


「しかも――」


少しだけ、目を細める。


「誘導されているようにも感じます」


「……やっぱり」


セレナが、小さく息を吐く。


「自然発生じゃないわね」


「誰かが、やってるってこと?」


美雪が、不安そうに言う。


「その可能性が高い」


セレナが、短く答える。


一瞬の沈黙。


しかし――


「……じゃあ」


セレナが、ふっと表情を緩める。


「その前に」


全員を見る。


「せっかくだし、竜巻地獄で写真撮りましょう」


「は?」


晋作、素で返す。


「今?」


「今よ」


即答。


「いやいやいや」


「こういうのはちゃんと残しておくべきでしょ」


「……まあ、分からなくはねぇけど」


晋作が頭をかく。


「え、いいですね……!」


茜が、少し嬉しそうに言う。


「旅行っぽいです!」


「……いいんじゃないかな」


総司が、やわらかく言う。


「せっかくだし」


「……うん」


美雪も、小さく頷く。


「それに」


セレナが、手元のブレスレットに軽く触れる。


「中間報告も兼ねて、これで松平に送っておきましょう」


「……ああ」


晋作が、少しだけ真面目な顔になる。


「そういや仕事だったな」


「忘れてたんですか……?」


茜が、呆れ気味に言う。


「いや忘れてねぇよ」


「顔が完全に観光でしたよ」


「うるせぇ」


「でも、いいと思います」


総司が、少しだけ頷く。


「現地の状況も伝えられるし」


「ええ」


晴明も、静かに同意する。


「視覚情報は有効です」


「決まりね」


セレナが、軽く笑う。


「いい感じに撮るわよ」


「プレッシャーかけんな」


晋作。


「ふふ」


美雪が、小さく笑う。


「じゃあ行こうか」


総司が、やわらかく言う。


一行は、そのまま歩き出す。


次の目的地――


竜巻地獄へ。


――竜巻地獄。


轟音とともに、熱水が天へと噴き上がる。


白い蒸気が立ち上り、空気が震えていた。


「……すごいですね」


茜が、思わず息を呑む。


「これが自然現象って……」


「規模が違うな」


晋作が、目を細める。


「……圧がある」


「ええ」


晴明が、静かに頷く。


「非常に分かりやすい現象です」


「じゃあ」


セレナが、軽く手を上げる。


「ここで撮るわよ」


「この中でかよ」


晋作が、苦笑する。


「いい画になるでしょ」


「まあな……」


「位置、そこ」


セレナが指示を出す。


「風……は無いはずだけど、足場気をつけて」


「了解……!」


茜が、少し緊張した様子で立つ。


「準備いい?」


セレナが、ブレスレットに触れる。


「いくわよ――」


その瞬間。


――ごうっ!!


間欠泉が、激しく噴き上がる。


それと同時に。


風が、発生した。


「っ!?」


茜が、思わず身をすくめる。


「今の……!」


「……おかしい」


セレナが、低く言う。


「ここ、本来は風なんて吹かないはずよ」


「ええ」


晴明が、即座に頷く。


「間欠泉は熱水の噴出現象」


一拍。


「風が発生する構造ではありません」


しかし――


確かに、風は吹いている。


しかも。


「……流れてる」


美雪が、呟く。


すぐに首を振る。


「……違う」


目を細める。


「これ、運ばれてる」


「……ああ」


セレナが、すぐに理解する。


「間欠泉と一緒に」


視線を上げる。


「流れができてる」


「……魔力ね。間違いないわ」


静かに、言い切る。


一瞬。


空気が、止まる。


「……海地獄と繋がってるってことか」


晋作が、顔をしかめる。


「ええ」


晴明が、静かに頷く。


「そして――」


指先を、わずかに動かす。


「この流れは、一方向に集束しています」


一拍。


静かに、続ける。


「おそらく」


全員の視線が、晴明に向く。


「各地獄を経由して魔力を増大させ――」


さらに踏み込む。


「温泉の流れと共に、一箇所へと輸送しているのでしょう」


「……増幅して運んでるってわけか」


晋作が、低く言う。


「効率いいな」


「合理的ね」


セレナが、静かに言う。


「気持ち悪いくらいに」


その時――


――すうっ……


風が、止む。


同時に。


間欠泉も、収まる。


「……止まった?」


茜が、小さく言う。


「……連動してる」


総司が、静かに呟く。


「噴き上がる時だけ、流れるんだ」


「ええ」


晴明が、頷く。


「輸送のための“周期”でしょう」


その時――


『――お知らせいたします』


スピーカーから、機械音声が響く。


『現在、予期せぬ強風の発生が確認されております』


観光客たちが、ざわつく。


『安全確保のため、本日は竜巻地獄を閉園とさせていただきます』


「……マジかよ」


晋作が、呟く。


『速やかに係員の指示に従い、退場をお願いいたします』


放送が、途切れる。


「……やっぱり」


セレナが、低く言う。


「外から見ても異常ってことね」


「ええ」


晴明が、頷く。


「現象として表面化しています」


「……急いだ方がいいね」


総司が、静かに言う。


「一般人も巻き込まれる前に」


「だな」


晋作が、表情を引き締める。


「これ、時間かけていいやつじゃねぇ」


一拍。


「……行くわよ」


セレナが、静かに言う。


「終点へ」


視線が、揃う。


「血の池地獄」


その言葉で。


空気が、完全に変わった。


――血の池地獄へ向かう道中。


さっきまでの軽さは、もうない。


足音だけが、静かに響く。


その中で――


「……」


セレナが、スマホを操作していた。


「……何してるの?」


総司が、やわらかく声をかける。


「調べ物」


セレナが、視線を落としたまま答える。


「さっきの現象、念のため確認してたの」


一拍。


「……やっぱりね」


小さく呟く。


「どうしたの?」


総司が、少しだけ表情を引き締める。


「海地獄」


セレナが、顔を上げる。


「閉鎖されたわ」


「……は?」


晋作が、眉をひそめる。


「さっきの氷か」


「ええ」


セレナが、頷く。


「異常現象として処理されたみたい」


一瞬の沈黙。


「……ってことは」


美雪が、小さく言う。


「他も……」


「その可能性が高い」


セレナが、短く言う。


「もしかしたら、血の池地獄も――」


その時。


――きゃあああああっ!!


鋭い悲鳴が、空気を裂く。


「……っ!」


総司が、顔を上げる。


「なんだ?」


晋作が、鋭く周囲を見渡す。


前方。


血の池地獄の方向から――


観光客たちが、なだれ込むように走ってくる。


「逃げろ!!」


「なんかいる!!」


「赤い……バケモノが何体も襲ってきてる!!」


空気が、一瞬で崩壊する。


「……行くわよ!」


セレナが、即座に言う。


六人が、同時に走り出す。


「総司、晴明、美雪」


鋭く、指示を飛ばす。


「中に入って、逃げ遅れてる人を探して」


一拍。


「発見次第、対処しながら外へ誘導」


「了解」


総司が、すぐに頷く。


「晋作」


視線を向ける。


「外の誘導を続けて」


さらに続ける。


「敵が避難者に近づかないように抑えて」


「任せろ」


晋作が、ニヤッと笑う。


「茜」


最後に名前を呼ぶ。


「このラインを維持して」


周囲を見る。


「流れを止めないで、安全圏まで誘導」


「はい!」


茜が、力強く頷く。


それぞれが、即座に動き出す。


混乱の中。


流れが、少しずつ整えられていく。


その間に――


セレナが、SDに触れる。


「松平」


低く、短く。


「緊急事態よ」


一拍。


「血の池地獄で魔的存在を確認」


さらに続ける。


「観光客多数、避難開始」


目を細める。


「至急、警察および対処部隊の派遣を要請する」


一瞬。


「こちらで初動対応に入る」


――すぐに。


『状況は把握した』


落ち着いた声が返る。


『こちらでも海地獄および周辺施設の異常は確認済みだ』


「……やっぱりね」


セレナが、低く呟く。


『警察および関係機関には既に通達済み』


間を置かずに続く。


『現在、現場へ急行中だ』


一拍。


『それまでの間――現場の統制は君たちに任せる』


「了解!」


セレナが、強く言い切る。


「対処部隊到着後は血の池地獄を完全に封鎖して!」


一拍。


「中は私たちで対処するから!」


さらに、踏み込む。


「そのためのAX班でしょ?」


一瞬の沈黙。


『……ああ』


松平の声が、わずかに低くなる。


『任せた』


短く、確かな信頼。


「ええ」


セレナが、静かに答える。


「任せて」


通信が、切れる。


一拍。


セレナが、すぐにSDへと意識を向ける。


「――全員、聞いて」


落ち着いた声が、五人へ一斉に届く。


「対処部隊が到着するまで、今の配置を維持」


周囲を見ながら、続ける。


「指示通り、避難誘導と抑制を優先して」


一拍。


「無理はしないで」


しかし――


声のトーンが変わる。


「――対処部隊到着後」


わずかに間を置く。


「血の池地獄は完全封鎖される」


静かに、言い切る。


「そのタイミングで」


「全員、合流」


一瞬。


「六人で中に入る」


空気が、引き締まる。


「ここからが本番よ」


短く。


「準備しておいて」


通信を切る。


――血の池地獄。


赤く染まった水面。


その奥で。


無数の影が、蠢いていた。


 ――血の池地獄・内部 沖田総司×雪城美幸。


赤く濁った地面。


重たい空気。


その中を――


「……誰かいる」


総司が、足を止める。


かすかな気配。


「……あっ」


小さな声。


物陰の奥。


震えている子ども。


「……大丈夫だよ」


総司が、やわらかく声をかける。


「もう大丈夫だから」


一歩、近づく。


しかし――


その瞬間。


――ガサッ!!


背後から、飛び出す影。


餓鬼。


一直線に、子どもへ向かう。


「――っ!」


総司が、踏み込む。


「させない!」


抜刀。


一閃。


餓鬼を斬り払う。


しかし。


「……まだいるね」


低く呟く。


周囲から、気配。


「任せて」


美雪が、前に出る。


足元に、冷気が広がる。


「――凍れ」


静かに。


地面をなぞるように氷が走る。


迫る餓鬼の足を――


凍りつかせる。


「今!」


「うん」


総司が、即座に動く。


氷で動きを止めた餓鬼を――


一体ずつ、正確に斬り落とす。


静寂。


「……終わり」


刀を収める。


総司が、子どもへ視線を戻す。


「怖かったね」


しゃがみ込む。


「もう大丈夫だよ」


子どもが、涙目で頷く。


「美雪ちゃん」


「うん」


美雪が、そっと微笑む。


「一緒に外まで行こう?」


子どもの手を、優しく取る。


 ――血の池地獄・内部 安倍晴明。


「た、助けて……!」


切迫した声。


視線の先。


壁際に追い詰められたカップル。


その前に――


餓鬼、三体。


低く唸りながら、距離を詰めている。


「……下がってください」


晴明が、静かに前へ出る。


足を止める。


符を、指に挟む。


「動かないで」


一言。


それだけで、空気が張り詰める。


餓鬼が、同時に飛びかかる。


その瞬間――


晴明が、静かに口を開く。


「――黒き穢れよ、祓いの理に従いここに鎮まれ」


符が、淡く光を帯びる。


一拍。


「急急如律令」


発動。


――空間が、歪む。


餓鬼の動きが、止まる。


空中で。


完全に。


拘束される。


「……っ!?」


声にならない声。


次の瞬間。


三体すべてが――


同時に、崩れ落ちた。


静寂。


一切の抵抗もなく。


戦闘は、終わっていた。


「……あ……」


カップルが、言葉を失う。


晴明が、ゆっくりと振り返る。


「もう大丈夫です」


穏やかに。


何事もなかったかのように。


「出口まで案内します」


淡々と告げる。


その姿は――


圧倒的だった。


――血の池地獄・内部 沖田総司×雪城美雪。


「……こっち」


美雪が、そっと子どもの手を引く。


「大丈夫。もうすぐ外に出られるよ」


子どもは、震えながらも頷く。


その時――


「美雪ちゃん」


総司が、静かに声をかける。


「この子、お願いできるかな」


一拍。


「出口まで連れて行ってあげて」


「……え」


美雪が、少し驚いたように振り返る。


「総司くんは?」


「俺は」


周囲に視線を向ける。


「まだ他に残ってる人がいないか、確認するよ」


やわらかく、でも迷いなく言う。


「……そっか」


美雪が、小さく頷く。


子どもの手を、ぎゅっと握る。


「分かった」


一歩、前に出る。


「気をつけてね」


「うん」


総司が、優しく笑う。


「美雪ちゃんも」


一瞬、視線を子どもへ向ける。


「大丈夫だよ」


やわらかく。


「このお姉ちゃんが、ちゃんと守ってくれる」


子どもが、少しだけ安心したように頷く。


一瞬。


視線が交わる。


そして――


別れる。


「……行こっか」


美雪が、子どもに微笑む。


「うん……」


歩き出す。


「……お姉ちゃん、こわい……」


「うん」


やわらかく答える。


「でもね」


少しだけ前に出る。


「ちゃんと守るから」


その瞬間――


――ガサッ!!


前方から、餓鬼が飛び出す。


「……来たね」


美雪の足元から、冷気が広がる。


「――凍りなさい」


地面を走る氷。


一瞬で、餓鬼の足を凍結させる。


動きを止める。


「大丈夫」


振り返る。


「怖くないよ」


そのまま、手をかざす。


「――出てきて」


冷気が、形を成す。


白銀の獣。


雪豹。


静かに、地に降り立つ。


「お願い」


優しく言う。


次の瞬間。


雪豹が、駆ける。


餓鬼へと一直線に飛び込み――


そのまま、凍りつかせる。


「……すごい」


子どもが、小さく呟く。


「ふふ」


美雪が、少し照れながら笑う。


「かっこいいでしょ?」


少しだけ身をかがめて。


「でもこのことは秘密ね?」


にっこりと微笑む。


「うん……!」


子どもが、小さく頷く。


その時――


雪豹が、ゆっくりと子どものそばへ歩み寄る。


「……あ」


子どもが、少しだけ驚いたように目を見開く。


しかし。


雪豹は、静かに寄り添うだけだった。


「大丈夫だよ」


美雪が、やわらかく言う。


「この子、優しいから」


少しだけ笑って。


「可愛いでしょ〜?」


「……うん!」


さっきよりも、はっきりと頷く。


「さわってもいいの……?」


「うん」


美雪が、優しく頷く。


「撫で撫でしたら、喜ぶよ」


おそるおそる。


子どもが、手を伸ばす。


雪豹の頭を――


そっと撫でる。


「……!」


雪豹が、気持ちよさそうに目を細める。


「すごい……」


子どもの表情が、少しずつ明るくなる。


「ふふ」


美雪が、優しく見守る。


そして――


ゆっくりと、立ち上がる。


「……行こっか」


視線を合わせる。


「ちゃんと守るから」


やわらかく。


「安心してね」


子どもが、こくんと頷く。


「うん」


そのまま。


雪豹も寄り添うように歩き出す。


出口へと向かう。


やがて――


視界が開ける。


「――美雪!」


セレナの声。


「こっちよ!」


その隣には、茜。


「無事ですか!?」


「うん」


美雪が、頷く。


「この子も大丈夫」


その時。


「……あっ!」


子どもが、声を上げる。


前方。


「ママ!!」


駆け出す。


親の元へ、飛び込む。


「よかった……!」


強く抱きしめる。


「逸れてごめんね……!」


「ごめんなさい……」


涙声で答える。


「このお姉ちゃんが、助けてくれたの……!」


視線が、美雪へ向く。


「……ありがとうございます、本当に……!」


深く、頭を下げる。


「いえ……」


美雪が、少し慌てながら言う。


「無事でよかったです」


子どもが、振り返る。


「お姉ちゃん!」


満面の笑顔。


「ありがとう、綺麗なお姉ちゃん!」


「……えっ」


一瞬、固まる。


「わたしね!」


さらに続ける。


「大きくなったら、お姉ちゃんみたいになりたい!」


「……っ」


美雪の頬が、わずかに赤くなる。


「えっと……」


少し困ったように笑って。


「……ありがとう」


やわらかく答える。


「きっと、なれるよ」


優しく、頭を撫でる。


「だから、ちゃんと大きくなってね」


「うん!」


力強く頷く。


「……よかったね」


美雪が、静かに言う。


「ちゃんと会えて」


その光景を見ながら。


ほんの少しだけ、気を緩める。


しかし――


「……まだ終わってないわよ」


セレナの声。


空気が、再び引き締まる。


――血の池地獄・外周 高杉晋作×弓月茜。


「こっちだ!!走れ!!」


晋作が、声を張る。


観光客たちを誘導しながら――


視線は、常に周囲を警戒している。


「止まるな!そのまま前だ!」


人の流れを、崩さない。


その時――


――ドサッ。


屋根の上から、何かが落ちる。


「……来たか」


低く呟く。


餓鬼。


一体、二体。


さらに――


三体。


「……ちっ、数が増えてきやがったな」


しかし。


表情は崩れない。


むしろ――


「いいぜ」


わずかに、笑う。


「まとめて来いよ」


その瞬間。


餓鬼が、一斉に飛びかかる。


「――遅ぇ」


踏み込む。


一体目の懐へ。


一閃。


迷いなく、斬り捨てる。


そのまま、身体を流す。


二体目。


回転を乗せた斬撃で――


まとめて叩き落とす。


だが。


三体目が――


避難者の方へ向かう。


「――させるかよ」


晋作の目が、鋭く細まる。


次の瞬間。


懐から――


銃を抜く。


迷いはない。


「――っ!」


乾いた銃声。


放たれた弾丸が――


餓鬼の頭部を、正確に撃ち抜く。


一瞬で。


崩れ落ちる。


「……よし」


短く呟く。


すぐに周囲を確認する。


その時――


――ヒュンッ!!


上空から、一矢。


別の餓鬼を、正確に射抜く。


「……いいタイミングだな」


視線を上げる。


少し離れた位置。


茜が、弓を構えている。


「晋作さん!」


「そっちはどうだ!」


「誘導続いてます!」


「上出来だ!」


ニヤッと笑う。


「そのまま援護頼む!」


「はい!」


再び、前を向く。


「……来いよ」


低く呟く。


次の餓鬼の気配を――


迎え撃つ。


――血の池地獄・内部。


「……こっちだ」


総司が、後ろを振り返る。


「足元、気をつけて」


その後ろには――


逃げ遅れていた二人の大人。


「は、はい……!」


震えながらも、必死についてくる。


「大丈夫」


やわらかく言う。


「出口まで連れてく」


その瞬間――


――ガサッ!!


横から、餓鬼が飛び出す。


「……っ」


総司の目が、細まる。


一歩。


踏み込む。


「邪魔」


一閃。


無駄のない斬撃で――


そのまま斬り捨てる。


止まらない。


「そのまま前へ」


誘導を続ける。


さらに――


前方から、もう一体。


「……遅い」


踏み込み。


抜き打ち。


一瞬で、斬り落とす。


「……大丈夫?」


軽く振り返る。


「は、はい……!」


二人が、必死に頷く。


その時――


「――こちらも終わりました」


静かな声。


振り向くと。


晴明。


「晴明さん」


総司が、軽く頷く。


「そっちは?」


「問題ありません」


淡々と答える。


「周辺の反応も、ほぼ消えています」


一拍。


「……もう人はいなさそうですね」


「だね」


総司が、周囲を見渡す。


「一通り見た感じも、それっぽい」


一瞬。


視線が交わる。


「じゃあ」


「ええ」


「出口に向かおう」


二人が、同時に動き出す。


---


――血の池地獄・外。


「……今の人が最後っぽいから、中はだいたい片付いた感じね」


セレナが、静かに言う。


「ええ」


美雪が、小さく頷く。


「総司くんたちも、もうすぐ来ると思う」


その時――


遠くから。


サイレンの音。


「……来たわね」


セレナが、視線を向ける。


数台の警察車両。


そして――


自衛隊車両。


一斉に到着する。


「遅い!!」


現場に降り立った隊員の一人が、苛立ったように叫ぶ。


「すでに戦闘が始まってるじゃないか!」


周囲が、一気に慌ただしくなる。


「全員、配置につけ!」


「一般人の完全避難を優先!」


「この区域は封鎖する!」


次々と指示が飛ぶ。


その中で――


警察の指揮官が、こちらへ歩み寄る。


「君たちは何だ!」


鋭く問い詰める。


「なぜ現場にいる!」

「しかもその槍、銃刀法違反だぞ!!」


セレナが、一歩前に出る。


無言で。


SDから身分証を提示する。


「AX班」


短く告げる。


「特殊事象対策班よ」


「そんなものは知らん!」


即座に返される。


「民間人が勝手に――」


その時。


「失礼します」


別の声が割って入る。


振り向く。


自衛隊の隊長。


一礼してから。


はっきりと言う。


「松平将補より、AX班の方々の現場指揮に従うよう通達を受けております」


一瞬。


空気が止まる。


「……は?」


警察指揮官の表情が変わる。


セレナが、わずかに目を細める。


「……松平」


小さく呟く。


「将補だったのね」


一拍。


そのまま。


警察側へ視線を戻す。


逃げ場はない。


空気が、完全に変わる。


「……くっ」


警察指揮官が、言葉を詰まらせる。


そのまま――


黙るしかなかった。


「……聞いたでしょ?」


セレナが、静かに言う。


「こちらが指揮を取るわ」


一歩、前へ出る。


空気が、変わる。


「自衛隊」


迷いなく、視線を向ける。


「直ちにバリケードを展開」


間髪入れずに続ける。


「血の池地獄外周を完全封鎖して」


さらに――


「未確認生物が出現した場合」


一瞬、間を置く。


「警告不要、即時発砲」


周囲が、一瞬で静まり返る。


「……繰り返す」


冷静に。


「外に出したら終わりよ」


視線を警察へ向ける。


「警察は消防と連携」


指示を切り替える。


「観光客のケアと安全確保を最優先」


一拍。


「同時に――」


わずかに声のトーンが落ちる。


「報道機関の接近を抑制して」


はっきりと言い切る。


「現場の情報は一切外に出さない」


完全な統制。


その場の全員が――


一瞬で理解する。


「……了解!」


自衛隊の隊長が、即座に応じる。


「全隊、配置につけ!」


「外周封鎖、開始!」


一斉に動き出す。


警察側も――


「……チッ、分かった!」


不満を押し殺しながらも、動く。


「救護班を前へ!」


「一般人の保護を優先!」


現場が、一気に“統制された戦場”へと変わる。


その中心に――


セレナが立っていた。



 「こっちはもう異常なし!」


駆けながら晋作が声を上げる。


「自衛隊のバリケードで助かった!」


その隣で。


「避難誘導も完了しました!」


茜が続ける。


二人が、そのままセレナと美雪の元へ駆け寄る。


「状況は?」


セレナが、即座に確認する。


「外は制圧済みだ」


晋作が答える。


「もう流れ込んでくる一般人はいねぇ」


「こっちも終わったよ」


美雪が、小さく頷く。


「……あとは中だけね」


セレナが、視線を入口へ向けた――その時。


――ドンッ!!


内側から、衝撃音。


次の瞬間。


入口から――


総司が飛び出してくる。


その背後には。


逃げ遅れていた二人。


そして――


「……っ!」


そのすぐ後ろから、餓鬼が飛び出そうとする。


「――邪魔」


総司が振り向きざまに。


一閃。


入口ギリギリで、斬り伏せる。


そのまま押し返す。


「美雪ちゃん!」


「うん!」


美雪が、すぐに駆け寄る。


「この人たちお願い」


「任せて」


二人を受け取る。


「こっちです!」


すぐに避難誘導へ回す。


その間に――


晴明が、ゆっくりと歩み出る。


しかし。


入口の手前で――


止まる。


「……?」


総司が、一瞬だけ視線を向ける。


「晴明さん?」


答えない。


晴明は、静かに符を構える。


そして――


詠唱を始める。


「――ノウマク・サマンダ・バザラダン・センダ・マカロシャダ──」


低く。


重く。


空気が変わる。


その間にも――


入口から、餓鬼が溢れ出そうとする。


「……来るね」


総司が、前へ出る。


「なら――」


刀を構える。


「止めるだけだ」


次の瞬間。


餓鬼が、次々と飛び出す。


「――はっ!」


踏み込み。


一閃。


さらに一体。


間を置かず、斬り落とす。


「こっちには出させない」


流れるような動きで。


すべてを、入口で断つ。


その背後で――


晴明の詠唱が、続く。


空気が、重く沈む。


そして。


最後の一節。


「急急如律令」


その瞬間――


光が、走る。


入口を中心に。


結界が展開される。


「……っ!?」


餓鬼が、弾かれる。


内側から――


外へ出られない。


完全遮断。


「……完了です」


晴明が、静かに言う。


総司が、刀を下ろす。


「さすがだね」


軽く息を吐く。


その言葉に――


晴明が、わずかに目を細める。


「貴方の剣技もですよ」


静かに返す。


「詠唱中、助かりました」


総司が、少しだけ笑う。


「そう?ならよかった」


短く。


自然に。


そして――


視線を前へ戻す。


全員が、揃う。


セレナが、前に出る。


「これで外は完全に安全圏」


視線を全員に向ける。


「ここから先は――」


一拍。


「私たちの領域よ」


静かに、言い切る。


晋作が、ニヤッと笑う。


「やっと本番か」


「……その前に」


総司が、静かに言う。


手首のSDに触れる。


「展開」


一拍。


「――新選組装束」


光が、身体を包む。


次の瞬間。


総司の姿が、変わる。


深い浅葱色の羽織。


白い山形模様が、くっきりと浮かび上がる。


内には――黒の袴。


動きに合わせて布が揺れ、


一歩ごとに無駄のない足運びが際立つ。


腰には、愛刀。


静かで鋭い空気を纏う。


まさに――


新選組 一番隊隊長。


沖田総司、そのものだった。


「……どう?」


総司が、軽く振り返る。


「……やっぱり」


美雪が、目を細める。


「それが総司くんだよね」


一歩近づいて。


「すごく似合ってる」


やわらかく、微笑む。


「……かっこいい」


素直に言う。


総司が、少しだけ照れたように笑う。


「そっか」


短く答える。


その横で――


「なら俺もだな」


晋作が、ニヤッと笑う。


SDに触れる。


「展開――奇兵隊装束」


光が弾ける。


軽装ながら機動性を重視した和装。


腰には刀。


さらに銃を扱うための装備。


実戦に特化した構成。


無駄がない。


鋭さと柔軟さを併せ持つ。


まさに――


奇兵隊の創設者であり、総督。


高杉晋作、そのいで立ちだった。


「……すごい」


茜が、思わず呟く。


「本当に歴史上の人物そのままって感じで……」


少し見上げるように。


「晋作さん、すごく似合ってます」


晋作が、軽く笑う。


「そうか?」


「はい!」


素直に頷く。


「すごくかっこいいです」


「こちらも」


晴明が、静かに続く。


SDに触れる。


「展開――陰陽師装束」


白と黒を基調とした狩衣。


袖が広がり、空気をはらむ。


胸元と腰には、無数の符と術具。


静かに立つだけで――


場の気配が変わる。


まさに――


伝説の陰陽頭。


安倍晴明、そのいで立ちだった。


「……やはり、その姿がしっくりくるわね」


セレナが、わずかに口元を緩める。


「陰陽師って感じがする」


晴明は、静かに目を細めるだけだった。


そして――


「次は私たちね」


セレナが視線を向ける。


「いくよ」


美雪が一歩前へ。


冷気が広がる。


「――解放」


妖力が形を成す。


雪女の純白ミニドレス。


透き通る氷の装飾。


舞う雪。


雪女の姿。


「……綺麗だな」


総司が、自然に呟く。


「すごく似合ってる」


美雪が、少し照れて笑う。


「ありがとう」


「私も……!」


茜がSDに触れる。


「展開――巫女戦闘装束」


赤と白の巫女ドレス。


戦闘用に軽量化された構造。


弓を構える。


「……いいじゃねぇか」


晋作が笑う。


「ちゃんと戦える顔してる」


「はい!」


茜が、力強く頷く。


最後に――


セレナ。


ゆっくりとSDに触れる。


「展開」


「――ゲイ・ボルグ」


黒槍が現れる。


さらに――


「――天の逆鉾」


もう一振り。


神性の槍。


二槍が揃う。


空気が、変わる。


「……さすがですね」


晴明が静かに言う。


「神性と魔性、その両立」


「あなたらしい力です」


セレナが、わずかに笑う。


「当然でしょ?」


その一言で。


空気が完成する。


セレナが、全員を見渡す。

 

「準備はいい?」


全員が頷く。


「突入するわよ」


セレナが言いかけて――


ふと、足を止める。

「ちょっとだけ待って!」


視線を、自衛隊側へ向ける。


「……そこ指揮官のあなた」


一人の隊員を指す。


「階級と名前」


突然の指名。


しかし、その男は即座に応じる。


「はっ!」


背筋を伸ばし、敬礼。


「陸上自衛隊――一等陸佐、鷹宮 恒一であります!」


一瞬の静寂。


セレナが、わずかに頷く。


そして――


周囲全体に聞こえるように。


はっきりと告げる。


「いい?」


一拍。


「ここから先、私が戻るまで」


視線を全員へ向ける。


「現場責任者代理は――」


鷹宮を示す。


「鷹宮一等陸佐よ」


その場の空気が、変わる。


「自衛隊、警察、消防――」


一人ずつ、視線でなぞる。


「全員、彼の指示に従って」


命令。


絶対の。


「異論は認めない」


静かに言い切る。


一瞬の沈黙。


そして――


「……了解!!」


自衛隊が即応する。


続いて警察、消防も。


一斉に動き出す。


鷹宮が、一歩前へ出る。


再び、敬礼。


「……了解しました」


短く。


力強く。


「必ず、現場を維持します」


セレナが、わずかに頷く。


「頼んだわ」


それだけ言って。


視線を、仲間たちへ戻す。


「ごめん、お待たせ――行くわよ」


今度こそ。


六人が――


その一言で。


動き出す。


 9話 完

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