↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【かの箱別ライン】一人二期生  作者: Veis Vain Nova……


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/5

《2016年、冬》1/4 守りたい、(敵の)命に代えても

挿絵(By みてみん)




VTuberをやる上で業務上避けて通れないものの一つに、ゲームがある。この仕事を始めるまでゲームにはろくに触れてこない人生だったけど、やってみるとこれはこれで結構悪くない。特に古いRPGだとかノベルゲーの類はシナリオが秀逸なものが多くて、この半年で度々感動させられた。操作が簡単でゲーム全体の進行速度が遅いのも良くて、コメント欄とじっくり交流しながらこの二ジャンルに属すゲームをプレイする時間は私の中で結構な楽しみになっていた。


「…………」


「もう良い物全然落ちてないよ……」


「くーないちゃんっ!くないちゃんっ!」


「シールド関連一個も無いんだが……うん?なんだよ?」


「なぁんにもないっ!なんにもないよっ!」


「うん分かった分かった、あたしが今言ってるから……」


「…………」


「すーさんが変な所降りるからだぞ?ったく……」


ちょっと気後れする分野ではあったけど、アクションゲーの類も嫌いではなかった。特に、子供の頃友達の家で何度か遊ばせてもらっただけで以降縁が無かった赤い帽子の髭のおじさんが横スクロールで進んで行くあのシリーズ……あれを大人になった今改めてプレイできたのはエモい体験だった。世間が連休に突入すると決まってそのシリーズのいずれかのタイトルをクリア耐久するのが私の活動上のお決まりパターンになっていて、これが視聴者にすこぶるウケが良かった。


まあ、RPGやノベルゲーに比べるとそこまで前向きにやりたいジャンルではなかったけど、そこはファンサービス。挙動の激しいアクションゲーをやる時の私のリアクションの良さには定評があって、それをファンに供給するつもりでいつもやらせてもらっていた。


「ねぇーくないちゃん、なんかちょうだい」


「えっ?」


「武器ちょうだい、なんか。一個でもいいから」


「……いや持ってないよ、あたしも。まともなやつは一つも」


「嘘だ、持ってる。背中にかついでるのが見えてるもん」


「いやいやこれは違う、めちゃめちゃショボいやつ……お前は何持ってるの?今」


「〝超☆よわいdeathよわいdeath〟」


「あぁ、いいじゃん。守ってやるから序盤それで耐えな?」


「一丁だけ」


「あぁダメだな、お荷物だお前。先頭歩いてデコイになれ」


「ねぇ~どっちかちょうだい。〝ぶっ(こわ)れリブート(じゅう)〟か〝横紙破(よこがみやぶ)残留(ざんりゅう)ピストル〟のどっちかでいいから」


「持ってない持ってない、そんな良い(もん)


「持ってる!見えてるもん」


「持ってないって!また幻覚出てるよそれ」


「あたしの、あげようか?」


「え、いいの?すーちゃん」


「うん、二丁あるから。どっちかやるよ」


「ほんとに!?」


「何持ってんの?すーさんは今」


「……えーっと、〝鬼トロテルミットイーター〟と、〝溜めビーム〟……」


「…………」


「…………」


「だけど。どっちが欲しい?」


「いやいいいい。ありがとう、すーちゃん。」


「えっ?」


「それはすーちゃんが持ってて」


「え?いいの?」


「うん、大丈夫。〝よわいdeath〟で序盤耐える、あちし」


「あそう?」


「……その二つの組み合わせは頭悪過ぎだろ」


でも今この二人とやっているこういう、銃を撃つ系のゲームだけはどうしても好きになれなかった。銃で誰かを撃って倒して何が得られるのかが分からなかったし、そもそもオンライン上で誰かとバチバチにぶつかり合うなんて性に合わない。負けたらもちろん気分が悪いし、勝っても何だか申し訳なくなりそうだし……どっちの結果を想像してもどうにも食指が動かなかった。


「ダメな銃なの?この二つは」


「うん、ダメだね。まず誰も使わない」


「あそう……やばいんじゃないの?今敵と出会ったら」


「うんやばいよ……すーさんが悪いんじゃん、あんな変なとこ降りるから」


「変だった?あそこ」


「うん。明らか何も無い場所に降りたじゃん」


「うん……何も無かったね」


「何であんなとこ降りたの?」


「いやそりゃお前、何も無ければ敵も来ないだろ」


「……えっ?」


「当たりたくないだろ、なるべく敵と」


このゲームの名前は〝Economic(エコノミック) Paper(ペーパー) is(イズ) Brown(ブラウン)〟……略して〝えぺ〟というゲームらしくて、最近ぐいぐい人気が出てきているらしい。私とPノコはこれが初プレイだけどこの手のゲームが好きなくないはもう結構やり込んでいるらしくて、今日は布教コラボということで呼び出されていた。Pノコは昨日ダウンロードしてから触りだけプレイしたみたいだけど、私はそれすらやる気にならなくてコラボ開始直前におざなりな起動確認をしただけだった。


「なんかテンション低くない?今日、すーさん」


「いや緊張してるんだよ、対戦するゲームとか初めてだから」


「あそう……」


「ねぇー待ってぇ、二人とも」


右スティックを操作して振り向くと、私とくないからギリギリ見えるぐらいの距離にある高台の小屋の中でPノコがうろうろしていた。


「うん、どしたー?Pノコ」


「ちょっと漁るからぁ。待ってて」


「バッテリーとかシールド系あったら持って来て、Pノコちゃん」


「あーい」


「あたしにもなんかいい武器あったら頼むわ、Pノコ」


「あーい」


このゲームに関しては今に至っても全く気が進まないままだけど、ゲームをしながらリアルタイムで会話できるこのシステムについてだけは結構面白いと思い始めていた。仲の良い友達同士でプレイすればゲーム自体は楽しめなくても最悪お散歩しながらのお喋り気分にだけは浸ることができる。何となくだけど、ゲーム以上にそこが楽しくてこれをやっているプレイヤーは多いような気がする。


「(進化したもんだよ、ゲームも……あたしらの時なんかドットが3Dになっただけで大革命だったもんな……)」


「すーさん、これあげるわ」


と言いながらくないが赤い薬のカプセルのような見た目のアイテムを地面に放った。


「ありがとう……何これ?」


「これ〝テルミットイーター〟に食わすやつ。それでちょっとは強くなるから」


「あー、そうなんだ。ありがと」


「うん……Pノコちゃん、まだー?」


「まだー」


「あそう」


四苦八苦して赤いアイテムを拾って視界を上げると、Pノコはまだ小屋の中でうろうろしていた。


「何かあるー?」


「えっとねぇ……」


「うん……?」


「なぁーい!」


「え、武器は?」


「なぁーい!」


「シールドは?」


「なぁーい!」


「早く戻って来いあほう!時間の無駄だろ」


「はぁーい!」


「くない」


「配信中だぞ!ったく……ん?」


「すーさんって呼ぶの、やめろ」


「……え?」


「すーさんだよ。やめてくれ。他のやつなら何でもいいから」


「あー……嫌いだよね?すーさんって呼ばれるの」


「うん。どうしてもおっさんが出てくるんだ」


「あー、言ってたね。えーと……何だっけ?」


「白髪で眼鏡で、ポケットがいっぱい付いたベージュのチョッキ着て釣り竿持ったおっさんが出てくるんだ。あたしらの世代だとどうしても」


「あー、はいはい。そうだったね」


「頼むわ、他のにしてくれ」


「この前言われた後考えたけど、やっぱ知らないわ、そのおっさん」


「うん……だいぶ古いからな。多分お前が生まれる前」


「えっ、そんなに?」


「うん。週末の夜、テレビによく出没してた」


「へぇ……すーさんて、そんな昔から生きてんだね」


「当たり前だろう、お前よりだいぶ年上なんだから」


「へぇ……」


「だから頼むわ、他のにしてくれ」


「うん、分かった」


「今からな?」


「今!?」


「うん、もう今すぐ変えてくれ」


「え、そんな急に言われても……おい!Pノコちゃん!何やってんだ!」


さっきの小屋の方向を見るとPノコは小屋からこちらに向かって来る道中の脇にある壁を向いたまま、じっと立ち止まっていた。


「ほんとだ……何してんだ?あれ」


「何してんの!Pノコちゃん!」


「日本語の……」


「……ん!?」


「日本語の自販機が、ある……」


「……何?日本語の……?」


「もうそういうのいいから、早く来い!」


「……何?日本語の自販機って」


「あるんだよ、そういうのがステージの所々に。オブジェクトとして」


「へぇ……あたしも見てこようかな?」


「やめろよ、収集つかなくなる……おい!Pノコちゃん!本当に早く来い!敵来たらどうすんだ!」


くないは、多分Pノコよりだいぶ若い。運営に課されている〝個人情報のやり取り厳禁〟の鉄のルールにより私達はお互いの具体的な年齢を知らないままだけど、多分くないはまだ10代の中頃だ。高校生だと考えてもまだ幼いと思わせる瞬間が多々あって、リアルに推察するなら多分16か、いってても17歳ぐらいまでだ。


Pノコは今年21歳だ。何故かと言えば、本人がはっきりとそう言ったから。〝え……個人情報のルール、知らないの?〟という問いかけに対して〝うん、知ってる〟と言いながらあちし21、今年21だからあちし、とこの前連呼していた。


「あー、ダメだ。固まっちゃったよ」


「(…………)」


「当分来ないね、ありゃ」


四つか五つくらいの歳の差がありながら、くないはPノコの実質的な世話係だ。多分16、7歳から見た21歳はだいぶ大人に見える筈だし、21歳から見た16、7歳も相当子供に見える筈だけど、それでもくないはずっとPノコの世話を焼いていて、Pノコはくないの世話になりっ放しだ。


「もう……逆にみんなで籠城するか、あの小屋の中で」


「大変だな、くない」


「リング内だし、あの中に籠って銃声聞こえたら漁夫る感じで……えっ?」


「すーさんに代わる呼び方、考えた?」


「えー?あー……」


「何でもいいぞ、ほんとに。すーさん以外なら」


「じゃぁー……」


「うん。まぁ普通にPノコと同じすーちゃんとかで」


「おばさん」


さっき習ったばかりのパンチボタンを、指が反射的に押下した。


〝ガキン〟という、それ相応の打撃音が鳴る。


「あ、痛って!」


「だめだろ」


「痛い……え、なんで」


「え、バカなの?」


「なんでだよ」


「悪口だろ、普通に」


「いや悪口じゃねーって」


くないは凄く利口でよく頭の回る子だけど、常識が異常に無かった。時間は守れず言ったことは実行できず、息を吐くように細かい嘘をよくついた。丁度今のように、口もかなり悪い。どの要素も子供だからと笑って済ませられる範囲は優に超えていて、そういうわけでチーム内でも活動成績があまり良くない。配信の視聴回数は毎回大体1500~2000回くらいで5人いるメンバーのうち3番目だけど、チャンネル登録者数は12万人で5人中4番目……くないはモデルも声もかなり可愛い部類で話もそれなりに上手いので、これは明らかに視聴者から信用を買い損ねている結果だった。


「ダメだろ、年上の女性相手にその言葉は」


「あ……いやいや、そういう意味じゃないって」


「え?じゃあどういう意味?」


「お母さんみたいだけどそこまで歳は離れてないからって意味で」


「お母さんもダメだろ……」


と言いかけたところで突然〝ギョンッ!〟みたいなサイバーな電子音が辺りに反響して、今まで向かい合って会話していたくないが急にハイハイの姿勢をとった。


「あぁっ!?」


「……え、くない?」


「撃たれた!すーさん!」


「え、え……」


「隠れて!早く!」


地面からせり出している手近な大岩の影に、私が今使っているこのキャラの売りの一つらしい〝素早いスライディング〟を使って回り込んだ。


「そーそう!上手い!〝テルミットイーター〟にさっき渡したの食わせろ!」


「え、え……食わす?」


「〝テルミットイーター〟装備して右スティック押し込みだよ!早く!」


「え、ごめん何……もっかい、もっかい言って?」


「あーもう!Pノコちゃんは何やってんだ!」


さっき貰った赤い薬みたいなアイテムを手に持ったままPノコを探すと、Pノコはさっき見ていた自販機の影にしゃがんで身を隠し、くすくす笑っていた。


「ピャー……くないちゃん……笑」


「あっ!お前何やってんだよ!来い!戦え!」


「ウケる、くないちゃん……赤ちゃんじゃん笑」


「笑ってんじゃねぇ!」


「ピャー……バァ、ブゥ……笑」


「ごめん、くない」


「えっ?うん」


「この赤いのと最初に持ってた銃、どっちが〝テルミットイーター〟なんだっけ?」


「……え、何?」


「どっちをどっちに食わせるんだっけ?どっちを装備した状態で、」


と言い終わる前に今度は私が身を隠している大岩が〝がきん〟という金属音を鳴らし、こちらに向けて火を噴き始めた。


「あぁっ!?熱っ!!熱ぅっ!?」


「ババードリルだ、すーさん!逃げろ!」


言われるがままに大岩の影から出たところで、また〝ギョンッ!〟という電子音が鳴り響いて、私のキャラは視界に両手をバタつかせて地に伏してしまった。


「あぁっ!?」


「すーさん!」


「や、やられた、くない……」


「すーさん」


「く、くそう……やられちまった……」


「すーさん……」


「これが負けの味……こ、こんなに、こんなに悔しいものだなんて……」


「……よく悔しがれんね?今みたいな体たらくで」


〝ギョンッ!〟という電子音が鳴り響いた方向から近寄って来る足音が聞こえたので、右スティックを操作して見上げると三人のキャラクターがこちらに向けて歩み寄って来るのが見えた。


髪を逆立てた鬼のような形相のおばさんと、スターウォーズに出てきそうな細身のロボットと、あとは私が今操作しているのと同じキャラ……


「(えーっと……〝(ひざ)がタイヤ()〟だ、確か)」


「ガチチームじゃねーか……」


「……え、待って?」


「え?」


「これさぁ、何されんの?今から」


「……えっ?」


「あたしら今撃たれて倒れてんだよねぇ?何されんの?近寄って来てそっから追加で」


「……何ってそりゃ、殺されんだよ」


「えっ!?」


「殺された後、身ぐるみ剥がれんだよ」


「えぇっ!?」


「当たり前じゃん、そういうゲームなんだから」


「え、恐っわ!何そのゲーム!」


「何って、そういうゲームなんだよ」


「え、恐い恐い恐い恐い。やだ!」


「やだじゃない……何言ってんだよ」


「え……酷過ぎるじゃんそんなの……助けて?」


「えぇ……?」


「やだやだ、やだ恐い……助けて?嫌だ、憎しみに呑み込まれちゃう……」


「……感受性強過ぎんだろ」


髪を逆立てた鬼のような形相のおばさんが為すすべなく見上げている私に手を伸ばしかけた時、おばさん達が歩いて来たのとは逆方向から猛スピードで走り寄って来る足音が聞こえた。


「……あ、Pノコ……」


「あ゛っ!?お゛っ!?てめ゛っ、すーちゃんに゛っ、お゛っ!?」


「ピ、Pノコちゃん……?」


「すーちゃんに何さらしてくれとんじゃっ、お゛っ!?」


視界の外から空中を舞って現れて、私を手に掛けようとしていた鬼のような形相のおばさんに一発飛び蹴りを入れた後、その顔面に〝パンパンパパン、パパパパパパパパパン!〟と軽快な銃声を鳴り響かせながら銃弾を撃ち込んでいく。


「あぁっ!?Pノコ……!?」


「す、すげぇ、Pノコちゃん……」


おばさんは一瞬のうちに私達と同じハイハイの姿勢をとらされていた。


慌てて長いライフル銃を小さな短銃に持ち替えてロボットが乱射した弾を、反復横跳びのようなぴょんぴょんとした動きでPノコが躱していく。素人目にも分かる弾倉交換の動きをロボットが見せた瞬間にボコボコと拳を入れてまたハイハイの姿勢に追い込んでしまった。


「え、凄……凄くない?」


「おいおいおいおいおい……」


「凄くない?Pノコ……」


一人残った私が使っているのと同じキャラ……〝膝がタイヤ子〟がぐるりと体勢を翻し、地面にピンク色のオーブのようなものを放ってとんでもないスピードで遠ざかって行った。


つまり、逃げて行った。突然現れたPノコのあまりの強さに面食らったのか、地に伏す二人の仲間を置いたまま脱兎の如く遠ざかって行く。


「あー……ああやって使うんだ、あれ……あのピンクのやつ」


「うん、そう……おかしいだろ、分かんないの。自分が使うキャラなのに」


緩慢過ぎる操作感を押して辺りを見回してPノコを探すと、Pノコは私達が進んで来た方向から見て7時の方向……つまり今逃げて行った〝膝がタイヤ子〟とも私達が這っている場所とも全然違う方向に向かって走り出していた。


「あれ……Pノコー?Pノコー?」


「おい!Pノコちゃん!起こせ!まず起こせ!」


何をするのかと思って見ていると走って行った先にあるアドバルーンのような、辺りにある建物の中でも群を抜いて背の高いオブジェクトにしがみついてぐんぐん空に登って行く。


「(……何をしてるんだ?)」


「おーい!起こせって……」


アドバルーンの〝バルーン〟の部分に到達した後〝キィーン……〟と高い音を立てながら〝膝がタイヤ子〟が逃げて行った方向に向けて滑空し、やがて姿が見えなくなった。


数秒後、〝Pnokoが膝がタイヤ子0281をキル〟と画面中央下に表示され、同時に目の前でハイハイの姿勢をとっていた鬼のような形相のおばさんとロボットがホテルの個室にある冷蔵庫ぐらいの大きさの箱に姿を変え、ごろりと転がった。


「……え、何?」


「殺したんだよ」


「えっ?」


「今逃げて行った〝タイヤ子〟をPノコちゃんが殺ったっていうリマインドだよ」


「……えぇ?」


言っているうちにPノコが飛んで行った方向の遠い場所でさっきPノコが使ったものと似たようなアドバルーンが建ち、そのトップの〝バルーン〟部分からPノコが滑空して目の前に下り立った。さっきのおばさん達と丁度同じような感じでつかつかつかとこちらに向けて歩み寄って来る。


「……Pノコ、凄いじゃん。一人で全員倒したんだ?」


「……ざっけんなマジすーちゃんだけはマジでざっけんな……」


「結構やり込んでたの?昨日。分かんないけど、絶対初心者の動きじゃないでしょ」


「……あちしのもんなんだよすーちゃんは他の誰かがどーこーしていい問題じゃない……」


「……Pノコ?」


何やら小声でぶつぶつ言いながら変わらずハイハイの状態で地に伏しているくないに近付き、〝ガキン〟とおもむろに拳を入れた。


「あぁ痛ったい!」


「Pノコ!?」


「あ゛っ!?お゛めっ!?ふじゃっけんなおめ!」


「あぁ!?何すんだよ!」


「Pノコ!?」


ハイハイ状態のくないの周りをロボットが放った弾を避けた時と同じ動きでピョンピョン飛び跳ねながら、くないがせめてもの抵抗にと張った円形のシールドの隙間に繰り返し拳を入れていく。


「痛い痛い!何すんだよ!」


「てめすーちゃんに手ぇ出してんじゃねぇ!お゛っ!?」


「痛い痛い!やめろ!」


「Pノコやめろ!何やってんだ!」


どうやらPノコは地に伏しているくないをさっき自分が倒したおばさん、あるいはロボットと勘違いしているようだった。


「Pノコ!それ味方だ、くない!敵二人はさっき箱になって死んだから!」


Pノコの動きがぴたりと止んだ。


「…………」


「な?あの……ありがとな?敵、一人で全部倒してくれて」


「…………」


「上手くて本当、びっくりしたわ。でも……な?また次の敵も来るかもだし、そろそろ起こしてもらって……」


「…………」


つかつかつか、とこちらに向かって歩み寄って来たPノコが、今度は私に拳を入れた。


「あぁ痛い!Pノコ!」


「てんめマジふじゃっけんな!すーちゃんに手ぇ出してんじゃねぇ!」


「いやあたし!あたしがすーちゃん!Pノコ!」


「あ゛っ!お゛っ!あ゛っ!?ぐぅっ……ぐぐっ!?すーちゃんに゛……お゛っ!?」


「Pノコ痛い!痛いやめろ!」


Pノコに一方的に殴られながら私は今が配信中で、この映像が同接数千人に向けてリアルタイムで放送されているというぞっとする事実を思い出していた。怖くてコメント欄は見られなかったけど、この感じも最早珍しくも何ともなかった。それどころか、最近はPノコとコラボすれば少なくとも半分はこういう展開に繋がってしまう。


「(絶対悪化してる……絶対悪化してるわ、こいつの病気……水町さんに言って早く何とかしないと……)」


「あ゛っ!てんめマジっ!これでもか!これッ、でもかって!」


「おいいい加減にしろ!次の敵来ちゃうだろうが!」


とくないが言い終わる前にPノコが急に殴る手を止めてかちゃり、と音をさせ、自分の足元に何かを置いた。次の瞬間小さな竜巻のようなものが起こって、Pノコは天高く舞い上がって行った。


「……!?」


続けざま〝パンパンパンパン、〟という凡例的な銃声が響いて、〝あ゛っ!?〟と声を上げてくないが箱になってしまった。


「あぁ!くない……」


くないを箱にした銃声はPノコがさっき籠っていた小屋の方向から聞こえた。何とか体の向きを変えて小屋の方向に視界を向けると、その屋根の上にいた敵プレイヤーにPノコが拳を入れているところだった。


「あぁ……Pノコ、頑張れ……」


小屋の扉を開けて屋根に上って来た敵が放つ銃弾をPノコが避けて地面に下りたタイミングで、今度はさっきPノコが遠くに飛ぶのに使ったアドバルーンみたいなオブジェクトがある方向から小屋に向かって銃弾が放たれた。Pノコに当たったらしく、Pノコが使用しているキャラの音声で〝別のパーティーのお出ましみたいだね〟という台詞が流れた。


「……べ、別のパーティー?って何だ……?」


「別のチームが来たってことだよ」


「わぁっ!?」


くないの声が聞こえた。死んで箱になったくないの声が、はっきりと……


「……?何だよ」


「死、死んでるのに喋ってる……何で?死んで箱になったのに……」


「?いや喋れるよ普通に。アモアスとは違うんだ」


「えぇ……?いや気持ち悪……」


死んで箱になった状態で語りかけてくる絵面が受け付けなかった。そもそも〝死んで箱になる〟というシステム自体がなんか嫌だった。ぐしゃぐしゃに折り畳まれて箱に詰まっているキャラの姿を想像してしまうようで……


「いやあいつ、強過ぎな?マジ」


「あ……やっぱそうなんだ?ガチ勢から見ても」


「うん……まあああいうの見るとガチ勢とも名乗りたくなくなるけど。まともにプレイしたのが今日が初めてならプロ級の素質だよ」


「あそうなんだ……」


Pノコは小屋の中にいたチームの背面に回り込んで新しく押し寄せたチームと戦わせているうちに、小屋の中にいたチームの一人一人を後ろから襲って倒す戦法に出ていた。〝ゴス、ゴス、〟という打撃音と〝パンパンパパン、パパパパパン、〟という豆鉄砲ライクな銃声が交互に聞こえ、一人また一人と敵チームのメンバーが倒されていく。


そうこうしているうちに時間切れにでもなったのか、私も一人でに箱になって地面に転がった。


「あ……死んじゃった」


「おーい、Pノコちゃん!ウルト使えー。全員巻き込んで殺せるぞー」


「あ゛っ!あ゛っ!てんめマジふざっけんな、あ゛っ!お゛っ!?」


「あとあたしの箱の中に〝ぶっ(こわ)れリブート(じゅう)〟と〝横紙破(よこがみやぶ)残留(ざんりゅう)ピストル〟あるから!余裕できたら取りに来なー」


「あ゛っお前ほんっとマジ!すーちゃんに近寄んな!すーちゃんだけっは、マジ!」


「…………」


「なんか、愛されてんね?」


「……いや、あれはそういうのとは違うだろ」


Pノコはその後も押し寄せる敵を殺し続けた。その数多分……25~30人ぐらい。次のマッチでも、その次のマッチでも、またその次のマッチでもPノコは近寄る敵を全て最初のマッチと同じように、私を守りたい主旨の文言を連呼しながら倒し続けた。


「(……やっぱ嫌いだわ、このゲーム……)」


Pノコが天才なことと、プレイ初日にしてとんでもない結果を打ち出したことは重々理解できた。


でも配信はぶち壊れていた。異様過ぎる絵面にコメント欄は咲き狂い、変なスパチャが大量に舞い飛んで、マッチ中はPノコとの相互的な会話の一切が不可能だった。


「(……こりゃ本格的に無理だな、本デビュー。Pノコ(こいつ)のせいで……)」


Pノコはチームいちみんなに愛されていたし、結果だけは誰よりも出す奴だった。


でも配信だけは何が何でも壊す奴だった。


そういう奴だった。




【登場人物・用語】


すーぱー☆撫子(なでしこ)ちゃん…………女性ヒーローモチーフのVTuber。長い黒髪に青い全身タイツを着込んでいて、背中の赤いマントで空を飛ぶ。〝DCコミックス〟の代表的なヒーロー〝スーパーマン〟の〝女性版〟のさらに〝日本人版〟という設定だが、本人は元々オタクではないので〝DCコミックス〟も〝スーパーマン〟もその〝女性版〟も全部知らないし、さらにその〝日本人版〟と言われても全くピンときていない。某社によって進行中の実験的な女性VプロジェクトHOLO(ホロ)-PROTO(プロト)に参加中で、他4人のチームメンバーをまとめ上げるリーダー的存在。中でもPノコとくないの最年少コンビには振り回されがちで、プロジェクト開始からのたった半年で散々煮え湯を飲まされている。勝気に見えて争うことが嫌いで、勝負事も嫌い。ゲームは専らRPGかノベル系に限りたいタイプだが、リスナーあるいはチームメンバーのために嗜好を曲げて別ジャンルに挑戦することも多々ある。現状会社非公認のHOLO(ホロ)-PROTO(プロト)を何としても本デビューに導きたい。


古賀(こが)くない…………くのいちモチーフのVTuber。全体的に灰色のカラーリングで、髪は薄い紫色。実年齢は撫子が推察するところ16、7歳でVTuberとしても極めて若いが、その割に大人びた言動が目立つ。ヤンキーとかではないがしっかりと育ちが悪いタイプで、真っ当な大人から嫌われがちな若者。撫子とは反対に〝銃を撃つ系〟のゲームが無類に好きで、それ系の新作が出ると軒並みプレイする。〝銃を撃つ系〟のゲームについて配信で触れたり実際にプレイしたりすると必ずコメント欄に〝どうせ男と裏でやってるんでしょ〟という類の意見が湧くが、それを見る度毎回本気でキレている。キレる理由は〝うっとうしいから〟とか〝図星だから〟とかではなく〝本当にやっていないから〟。やってもいないことを疑われるとその分傷付いちゃう純なお年頃。自分の今後を真面目に考える年頃ではないし、HOLO(ホロ)-PROTO(プロト)に関しても気分とノリで続けているだけだがPノコの面倒は生涯自分が見続けたいと思っていて、今まで出会ったことのないタイプの大人である撫子のことも素直に尊敬している。


茸田(たけだ)P()ノコ…………〝キノコの女の子〟をモチーフにしたVTuber。〝赤い帽子の髭のおじさん〟のシリーズに出てくるキノコのキャラと同じカラーリングの大きな帽子を被っていて、同じカラーリングの幼稚園児みたいな服装に小さなポシェットを肩から斜め掛けしている出で立ち。物凄く身長が小さい幼女の姿だが、本人が言うところの実年齢は21歳。作中半狂乱で〝撫子に手を出すな〟という主旨の発言を繰り返しているが、VTuberとしての設定はヒーローである撫子のサイドキック的立ち位置で、そこでも撫子を守る役割。胞子を撒いて巨大なキノコを育て、敵の攻撃から撫子を守る。挙動を見る限り誰がどう見ても病気だが、運営も本人もそこは明言していなくて、それが〝え……逆に病気じゃなかったらどうしよう……?〟という撫子の焦燥を駆り立てている。〝銃を撃つ系〟のゲームが異常に上手いがそれも含めたゲーム全般が特に好きではなく、業務上の流れとしてこなす程度。HOLO(ホロ)-PROTO(プロト)について今後どうしていくとかVTuber自体今後も続けるのかなど何も考えていないが、撫子に対してだけは異常な執着を見せている。奇人変人で半ば壊れていると言ってもいいような有様だが、数字と人気で結果だけは必ず出すというYouTube上の活動者の典型みたいな人間。


水町さん…………HOLO(ホロ)-PROTO(プロト)全体を統括するマネージャー兼プロデューサー。某社とHOLO(ホロ)-PROTO(プロト)を繋ぐ役割をする唯一の某社社員。撫子にだけは信頼と期待を寄せているが、あとの4人にはあまり興味がない。すべての条件を満たした上で全く進行しないHOLO(ホロ)-PROTO(プロト)の本デビューの話を振られるとしどろもどろで下手くそに逃げ回る。HOLO(ホロ)-PROTO(プロト)の参加に当たって撫子が関わった某社側の人間はこの人物ただ一人。


〝超☆よわいdeathよわいdeath〟…………作中で三人がプレイした〝銃を撃つ系〟のゲームに出てくる、その名の通り弱い銃。味も素っ気もない一般的な拳銃の形をしていて、このゲームに出てくる銃の中で一番サイズが小さく、威力も同様に小さい。二つ拾えれば二丁持ちができ、〝序盤を耐える〟ぐらいには使える。トリガーを引けば弾はもちろん出るので熟練の腕だと一丁持ちで敵を倒せないこともないが、その際の銃声は〝パンパンパパン、パパパパパパパパパン!〟みたいな極めて豆鉄砲ライクな音で、非常に頼りない。その豆鉄砲ライクな豆鉄砲を一発撃つのにいちいちトリガーを一回引く必要があり、その度に銃身がブレて集弾性も最悪。あらゆる面で最低最悪の一番いらない銃。Pノコはフィールドに降下してすぐに拾ったこの銃の一丁持ちだけで遭遇した敵プレイヤー全員を倒した。


〝ぶっ(こわ)れリブート(じゅう)〟…………同ゲームに登場する、上記銃とは打って変わって現状作中最強格の銃。そもそも優秀だった三点バーストのアサルトライフルをさらにリブートさせたもので、使い勝手のいいフルオート仕様になった上にサイレンサー機能まで付き、射撃モードを切り替えればエネルギー自動充填式の榴弾が一発撃てる。高威力で安定している上に汎用性が高く、近・中・遠距離をバランスよく撃てる頼れる相棒。降下してすぐに拾えればマッチ終盤までの生存率が格段に上がる。


横紙破(よこがみやぶ)残留(ざんりゅう)ピストル〟…………同ゲームに登場するハンドガン型のめちゃくちゃ強い銃。〝ビャビャッ、ビャビャッ、ビャビャッ、ビャビャッ、〟みたいなイカれた銃声とともにとんでもない射撃レートを発揮し、近距離の敵を確実に抹殺する暴力的な銃。〝ぶっ(こわ)れリブート(じゅう)〟で仕留めきれなかった至近距離の敵をこれで仕留める運用は現環境における鉄板の一つ。それなりに優秀だったハンドガンがリブートされる形で登場した銃だが、〝このシーズン(=3カ月間)限定ですよ〟の触れ込みが横紙破りされ続け、もう一年以上も残留し続けている。


〝鬼トロテルミットイーター〟…………同ゲームに登場するライトマシンガン(=持ち歩けるギリギリのサイズの大型連射銃)型の銃。重くて取り回しがし辛く連射速度も遅く、しかも発射された弾が飛ぶスピードも遅いので現状落ちてても誰も拾わない銃。くないの言う通り食わせれば(・・・・・)少しは連射速度が速くなるが、それでもまだ遅いのでやっぱり誰も拾わない。これを拾うぐらいだったらもう一丁と出会える可能性にかけて〝超☆よわいdeathよわいdeath〟の方を拾って持ってるわ、という層が過半数を占める。何年か前に1~2シーズンの間だけめちゃくちゃに強い時期があり、その頃違う世界線のPノコがこの銃を主武器にしてその世界線の同ゲームでソロマスを達成している。


〝赤い薬のカプセルのような見た目のアイテム〟…………〝鬼トロテルミットイーター〟に食わせれば(・・・・・)……つまり本体に差し込んで消費すればその連射速度を上げることができる、手榴弾(グレネード)型武器の一種。これ自体をそのまま投げつけると落ちた地点を中心に帯状に火の手が上がり、継続ダメージを与えることができる。倒されてハイハイ状態になった敵に投げつけて焼き殺すという鬼畜な使い方もできる。


〝溜めビーム〟…………同ゲームに登場するスナイパーライフル型の銃。トリガーを引くと〝キュウゥン…〟という駆動音と共に若干秒の溜め時間が発生し、その後高威力のエネルギー弾を一発だけ発射する。高威力だが運用が面倒なので現状変わり者しか使用していないハズレ武器。以前は〝キュウゥン…〟という駆動音以外何も出ない溜め時間の代わりに落ちない&素早い&避け様がない低威力の細いビームが先走り的にほと走る仕様で、めちゃくちゃ強かったその頃は全チームの全メンバーが遠距離武器はこれ以外持たない時代があった。現在ではゴリゴリの遠距離武器でしかないこれと連射速度が遅過ぎて話にならない〝鬼トロテルミットイーター〟の二丁しか持っていないと、近距離戦で必ず負ける。このゲームは遠距離戦ではなく近距離戦でどう勝つかが最終的な勝利に直結するので、この二つを組み合わせて持っているのは普通に考えればくないの言う通り〝頭が悪い〟。


〝髪を逆立てた鬼のような形相のおばさん〟…………同ゲームに登場するプレイアブルキャラの一人。正式なキャラ名は〝ババードリル〟。見た目の通り物凄く好戦的な戦闘特化のキャラで、遠方から遮蔽物に突き刺さるドリルを放ちその裏側に火を噴かせるアビリティを持つ。火を噴く遮蔽物の裏にいると瞬く間に死んでしまうのでそこからは移動するしかないのだが、それをすると今度は銃のいい的になってしまうという、どっちに転んでも殺す仕様。数年前の登場以来常に作中最強キャラBest10に名を連ね続けているが、ここ1、2年は常に最強キャラの一人。〝遮蔽に隠れる〟というこのゲームにおける最も重要な基本行動の一つを敵にやらせない、というのが強さの理由。


〝スターウォーズに出てきそうな細身のロボット〟…………同ゲームに登場するプレイアブルキャラの一人。正式なキャラ名は〝ガッチマンロボ〟。移動能力に優れたキャラで、数百m離れたビルとビルの屋上同士を繋ぐジップラインを発射したり、この手のゲームでよくあるワイヤーの先にフックの付いた装置を手元から射出して身軽に飛び回ったりする。〝ババードリル〟のように戦闘用の能力は持たないが、このゲームにおける戦闘以上のキモである移動&回避に特化した優秀なキャラクター。作中屈指の人気を誇るキャラでもあり調整により能力が控え目になっても使用者が尽きないが、調整により能力が上振れしている今は間違いなく作中最強キャラの一人。


(ひざ)がタイヤ()〟…………同ゲームに登場するプレイアブルキャラの一人。ごく最近登場したキャラクターで、それもあって性能が壊れ気味。サイボーグ手術により右膝にタイヤを埋め込んでいて、それを用いた〝素早いスライディング〟が強みの一つ。〝ピンクのオーブ〟を地面に置いてそれを踏むことでさらに超加速でき、誰も追いつけないそのスピードで苦しい状況から逃げることもできるが、問題はこのキャラの使用率自体が高くて追って来る敵チームにも大抵一人は〝(ひざ)がタイヤ()〟がいる、ということ。ピンクのオーブは踏めば誰でも同じスピードで超加速できるので、自分が置いた分+敵の〝タイヤ子〟が置いた分の二つ分のオーブの加速で大抵追い付かれてタコ殴りにされてしまう。Pノコが使用していたキャラは〝膝がタイヤ子〟ではないので別の追いかけ方をしているが、倒れている仲間を放置して別のチームがいるとも知れない遠方にたった一人で飛んで行くのは並々ならない判断で、尚且つプロの判断でもある。性能壊れ気味で一強状態のこのキャラと〝ガッチマンロボ〟、そして〝ババードリル〟を加えた三人チームは現環境における最強チームの一つで、速度&移動と回避&戦闘特化、ということでバランスもすこぶるいい。


Economic(エコノミック) Paper(ペーパー) is(イズ) Brown(ブラウン)〟…………通称〝えぺ〟。近年ゴリゴリと人気を伸ばしてきている〝銃を撃つ系〟のオンライン対戦ゲーム。〝銃を撃つ系〟で〝対戦ゲーム〟なので撫子的に一番嫌いな要素の掛け合わせで、自然全然好きじゃないゲーム。Pノコとくないが前向きに活動してくれるのが嬉しいので付き合いでプレイしているが、この配信が終わったら次のコラボまでは一回も起動しない。撫子の推察通りリアルタイムの会話システムで連携しながらプレイするのが楽しいゲームだが、それができないプレイヤー(=野良)にとっては色々と不便やストレス要因が多い。ゲーム業界全体で見ても群を抜いた人気を誇っていていつも高い同接数を誇っているが、不思議なことにレビューは常に大荒れ。楽しいには楽しいけどもうちょっとのところで思い通りになってくれないもどかしさが、人気を長続きさせる秘訣なのかも知れない。最近はネタ的なテコ入れや分かり易いお色気要素の投入などで場当たり的に同接数を盛ろうとする動きが目立つ。


〝すーさん〟…………くない的には自分のチームをまとめるボスに対する愛称で、撫子的には子供の頃親に付き合って観ていた、週末の映画番組に度々出ていた釣りのおっさんの名前。本当は物凄い大俳優だが、当時子供だった撫子にはただの眼鏡をかけたおっさんにしか見えず、ご尊名とかは知らない……ちなみにその息子の佐藤浩市のことは知っていて、こちらは渋くて味があっていい俳優だよな、という認識。Pノコが撫子をすーちゃんと呼ぶのに対してくないがすーさんとさん付けで呼ぶのはだいぶ年上の大人の人だから一応敬意を表して、という意図なのだが、釣りのおっさんの方のすーさんがさん付けで呼ばれているのも同じ理由。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。