wW-61 Awakening
耳元で囁くのは…反則です。
そりゃ、ビンタされますよ。
『護る』
融合という覚醒。
南戸
「キミたち戻ってきなさい」
真彩
「だってよ!!」
ラファルサ
「わかっている!!」
少佐は、
大佐へ視線を向ける。
真彩
「なら、いい加減離せよ!!」
《もうやだ!めんどい、こいつ》
「ふざけんな!どこ触ってんだよ!!」
我慢の、
限界だった。
脇腹に、
肘を打ち込む。
うっ
とも言わなかった。
反動はあった。
その代わり、
抱きしめる力が強くなった。
ラファルサ
「お前、それで反撃したつもりか」
耳元で、
囁かれ思わず、ゾクッとした。
真彩
「キモ!」
Dovira【少佐。エロいですっ。】
真彩
「だーいち!!!」
大地
《もう、無理!!》
Ratio【了解。よく耐えましたね。中佐。】
Naparnik【同期強制停止。】
ラファルサ
「うっ…」
身軽さが、
解除されて行く。
真彩
《限界!!》
「ドヴィラ!!」
Dovira【はい!!負けられません!!】
Naparnik【Dovira同期率急上昇。】
少佐を、
振りほどく。
瞬時に、
真正面へ向く。
勢い良く、
少佐の、
頬へ、
腕を振り上げる。
――パーンッ
少佐の頬、
左側が綺麗な秋色に染まる。
南戸
「ガハハハ…」
お腹を、
抱えて笑う大佐。
それを、
引くように見つめる中佐。
ラファルサ
「ひどい…」
小さく漏れた。
赤い頬に、
片手を添える。
Naparnik【相棒…俺が傍にいます。】
チャーリー
「もどってこい」
真彩
「はーい」
中佐へ、
駆け寄る真彩。
その後ろを歩く、
しょんぼり顔の少佐。
ガハハハ…
大佐の笑い声が止まらない。
Dovira【大佐がツボに入った。】
Naparnik【大ツボですね。】
Ratio【大佐。しっかりしてください。】
チャーリー
「二人の同期は成功した」
続けて言う。
「同期の次の段階に入る」
真彩
「次の段階?」
中佐は頷く。
チャーリー
「真彩、体力的に大丈夫?」
視線が合う。
真彩
「え。うん、平気だよ」
『何で?』
首を傾げる。
チャーリー
『合体しよう』
真彩
「え?」
『合体って何が?』
チャーリー
『俺と真彩が』
真彩は、
顔を赤くした。
Ratio【中佐。違いますよ、融合です。】
チャーリー
《せっかく…もう!雰囲気壊すなよ》
Ratio【スミマセン。】
真彩が、
恥ずかしそうに、
聞こえない声でぶつぶつ言っている。
Naparnik【相棒には縁がないことですね。ドンマイ。】
ラファルサ
《何がだ!!》
チャーリー
「相棒。組手してくれないか」
ラファルサ
「構いませんが…組手ですか?」
中佐は、
真彩へ視線を送る。
真彩
「ん?」
チャーリー
「おいで」
手を差し出す。
真彩
「え…うん」
《大地…》
そっと、
手を受け取る。
ゆっくり、
演習場の中央へ移動した。
Ratio【Doviraどう?やり方、わかったかしら?】
Dovira【うん、覚えた。ありがとう、お母さん。】
Ratio【Dovira、あなた感知能力高いのはいいのだけど…騒ぎすぎよ。】
Dovira【だってー。怖かったんだもん。】
Ratio【真彩を怯ませて、致命傷になったらどうするの?】
Dovira【ごめんなさい。気をつけます。】
Naparnik【まだまだ、ひよっ子ですね。】
Ratio & Dovira【【Shut Up!!】】
大佐
「さて、何を見せてくれるのか…私にはわからない領域だな」
小さく囁いた。
チャーリー
「鬼ごっこの続きと行こうか」
ラファルサ
《…》
真彩
「え!」
チャーリー
「大丈夫。俺が守る」
真彩
「う…うん」
チャーリー
「じゃあ、Doviraと同期してくれる?」
真彩
「ドヴィラ。シンクロするよ!」
Dovira【了解。同期します。】
温い。
包まれる。
力がみなぎる。
身軽になった。
Ratio【同期率急上昇。ピークに達します。】
真彩
「今度こそ、負けない!!」
準備体操をしだした。
チャーリー
「Ratioお願い」
Ratio【了解。同期維持します。】
チャーリー
「相棒。全力で俺等を捕まえてみせろ」
少佐へ
視線を合わせた。
真彩
「鬼さんこちら〜」
Naparnik【あれ、からかわれてますよ。】
ラファルサ
《見ればわかる!》
Dovira【違います。挑発ですよ。】
ラファルサ
《わかっている!》
Naparnik【相棒。同期しましょう。】
ラファルサ
《ああ。負けられるか!!》
Naparnik【中佐だからって手加減しちゃ駄目ですよ。】
ラファルサ
《…》
不快そうな表情。
Naparnik & Dovira【【あ…】】
チャーリー
「始めるぞ」
真彩へ、
視線を合わせる。
チャーリー
『錯乱させる、全力で逃げて。OK?』
真彩
『わかった。頑張る』
少佐へ、
視線を向ける。
真彩
「せーんぱい!ばいばい」
にっこりと手を振った。
次の瞬間、
姿を消した。
チャーリー
「てことだ、真彩ばかり狙うな。いいな」
そう、
少佐へ言い姿を消した。
Naparnik【相棒。】
ラファルサ
《…》
《集中する。黙ってろ》
Naparnik【…】
気配を探した。
チャーリー
『それだと同期が落ちるぞ』
ラファルサ
《そうか…》
《相棒》
Naparnik【…知りません。】
ラファルサ
《悪かった。まだ慣れてないんだ》
Naparnik【次は、ないですよ。】
Ratio&Dovira【【Naparnik同期率上昇。】】
Dovira【来るよ!!】
二人は、
身構えた。
風を切るように、
少佐は姿を消した。
チャーリー
『逃げろ』
真彩
『了解』
Ratio【融合率計測中。】
チャーリー
『真彩、掛け声』
真彩
『掛け声?』
チャーリー
『少佐が消えた方向を知らせて欲しい』
真彩
『わかった』
チャーリー
『そっち行ったぞ』
一瞬、
捕まりそうになる。
真彩
「あぶねっ」
華麗にかわす。
ラファルサ
「ちっ」
真彩
『消えたよ。そっち行ったかも』
チャーリー
『後ろ!』
真彩
「連続で狙うのズルいからね」
そう言いつつ逃げた。
真彩
『そっち行ったよ』
チャーリー
「来るのか?相棒」
「躊躇してるだろう」
「その迷い、命取りになるからな」
「だからって捕まる気はないけどね」
そう言いつつ、少佐の腕をかわす。
チャーリー
『中央へ行ったよ』
真彩
『中央へ?』
二人の視線は少佐へ。
隠れもしない。
腕を組み。
目を瞑っていた。
チャーリー
『瞑想か?』
真彩
『罠だったりして』
《大地と共同だよ〜ん♪》
Dovira【マヤ…。集中してね。】
チャーリー
『消えた!真彩気をつけて!』
Dovira【ぎゃああああああああ!!!】
Ratio【Dovira!! Shut Up!!】
真彩
《うっ!…ん?成る程!!》
正面を、
睨みつける。
身構える。
真彩
《いまだ!》
大きく、
拳を振りかざした。
少佐の頬をかする。
代わりに体当たりされた。
真彩
「うっ!!」
吹き飛ぶ。
砂煙が上がる。
壁に叩きつけられた。
チャーリー
「真彩!!てっめぇー!!」
少佐に突進する。
Ratio【中佐!駄目です!!】
忠告を無視。
チャーリー
「許さねー!!」
拳を振りかざす。
Ratio【無茶です!!】
拳を受け止められた。
胸ぐらを掴まれる。
真彩
「大地!!」
『許さない…』
二人の、
視線が真彩へ向く。
突然、
空気が振動した。
音が、
圧縮さてた様に重くなった。
Ratio【融合率急上昇。突破します。】
真彩の
瞳が青く光る。
手には槍。
ラファルサ
「怪我をする武器はしまえ」
真彩
『黙れ!!』
チャーリー
「離せ…」
少佐は離さない。
真彩は、
姿を消した。
Naparnik【相棒!!上!!】
二人は、
見上げた。
宙から、
槍の雨が降り注ぐ。
チャーリー
「あのバカ!!」
二人は、
瞬時に転送し、逃げ切る。
床に、
突き刺さる。
Naparnik【あいつ、完全にMMORPGやってる。】
チャーリー
「援護する」
ラファルサ
「ああ、頼もしい!」
チャーリー
「お前じゃない」
ラファルサ
「は?」
Naparnik【来る!!】
ラファルサ
「…っ…!!」
咄嗟に、
回避する。
――ドーン!!
衝撃とともに砂煙が上がる。
Dovira【逃げてばかりですよ。先輩。】
真彩
「大人しくやられろよ」
煙の先に、
青白い視線が光る。
ラファルサ
「あぶねーな!」
Naparnik【間一髪っすよ!】
Ratio【異常な数値です。反動が心配です。】
チャーリー
《真彩…。変わりすぎだって》
Next time
――Overdrive




