wW-46 foreign object
Doviraの失礼な発言。
――旦那様を怒らせた。
This is Naparnik-001.
Respond to the Dovira transmission.
—Have you finished the task I assigned you?
This is Dovira-001.
Message received.
—I should be finished shortly.
Naparnik-001.
—Dovira, you’re taking too long. What are you going to do if the enemy attacks?
Dovira-001.
—I’m sorry. I’ll speed up the processing.
児童
「開会式を始めます!はじめの言葉」
大地
「始まりましたね〜」
腕章をつけて巡回する真彩。
視線で追う。
ラファルサ
『忙しそうだな』
真彩
『暇そうだな』
Naparnik【嫌味ですかね。】
離れていく。
ラファルサ
《手伝えるものなら…手伝っている》
Dovira【先ぱーい!終わりましたー!】
Naparnik【ご苦労。警戒態勢に入れ。】
Dovira【了解しました!】
ラファルサ
《相棒?》
Naparnik【お気になさらず。我々AIの問題なので。】
ラファルサ
《話せ》
Naparnik【機密情報です。申し訳ございません。】
ラファルサ
《ちっ》
Naparnik【舌打ちしても無駄ですよ。】
開会式が終わり。
児童が各席へ着いた。
突然、
大地が吹き出す。
大地
「ぶっ!直樹のうちわ何だ、あれっ」
ラファルサ
「どこだ…」
見当たらない。
大地
「あそこ、3列目の後から2番目…」
ラファルサ
《わからない…》
直樹のうちわに、
“こっち見て!!”
と書いてある。
【俺は、見つけられましたよ。傑作ですね。】
《…》
結局見つけられず、
諦めて座り込むのであった。
---
---
Passing the baton to Maya.
Are you ready?
【I’ve been waiting for this!!】
授乳室。
副委員長
「重みで落ちちゃったみたいね」
真彩
「直しておきます」
副委員長
「二人でやった方が早いわ」
仕切りを修繕。
役員のママさん
「そっちは、大丈夫ですか?」
副委員長
「終わる。大丈夫よ」
真彩
《どこが大丈夫なんだ?今にも外れそうだが…》
役員のママさん
「ここ、こうしたらどうです?」
真彩
《ナイスサポート》
《ドヴィラさん。もう帰りたいです》
Dovira【何でです??】
真彩
《つまんない。直樹の写真撮りたい》
Dovira【少佐と交代したらどうです?】
真彩
《お前…少佐に授乳室と女子トイレに入れって?》
Dovira【あわわっ!それは、変態ですね!】
真彩
《変態にしたいならどうぞ…》
Dovira【でも…平然と入りそう】
真彩
《めちゃくちゃ失礼だぞ、それ!》
廊下が騒がしい。
ラファルサ
『ドヴィラ。いますぐ、体育館裏に来い!』
「ちょっといいか」
真彩
『お前っ。聞かれてたじゃねーか!!』
Dovira【ぎゃ~~~!!ごめんなさーい!!】
真彩
『うるさい!!』
役員のママさん
「大越さん旦那さんがお呼びですよ」
真彩
「あっはい。代わりに押さえてもらっていいですか?」
役員のママさん
「行ってらっしゃい」
真彩
「どうしたの?」
ラファルサ
『人気のない場所で…』
真彩
『わかった…』
体育館裏へ移動した。
真彩
『ここでいい?』
ラファルサ
『ああ』
『ドヴィラ…わかってるんだろうな!?』
Dovira【い゙や゙ぁぁぁーーー!!!】
真彩
『うるっさい!』
Naparnik【…。】
ラファルサ
『何者かに見張られている』
真彩
『え…』
ラファルサ
『居場所を特定しろ司令官命令だ』
Dovira【私がですか!??】
Naparnik【自業自得。】
真彩
『私、役員で忙しいのですが…』
ラファルサ
『これはドヴィラの仕事だ』
視線を逸らす。
『俺が出来る手伝いはあるか?』
真彩
『警備ぐらいしか…』
ラファルサ
『俺にもってこいじゃないか』
真彩
『お気持ちだけで十分です。直樹の応援お願いします』
ラファルサ
『だが…』
Naparnik【席に相棒が居なかったら、直樹さん泣いてしまいますよ。】
ラファルサ
『…』
沈黙。
ラファルサ
『ドヴィラ。特定を急げ』
Dovira【うぅ…承知しましたっ。】
ラファルサ
『よし、解散』
真彩
『ドヴィラ…頑張れ』
Dovira【しくしく。はい…。】
二人は、
図工室前に戻る。
役員ママさん
「おかえり」
副委員長
「後はお昼前にもう一度集まりましょう」
役員達
「はーい」
副委員長
「では、一度解散」
手を振って、
各観覧席へ戻って行った。
真彩は、
ラファルサへ視線を合わせる。
真彩
『戻る?調査する?』
Naparnik【戻るべきかと思いますよ。怪しまれます。】
真彩
『わかった』
「行こう」
ラファルサは頷いた。
自分たちも、
観覧席に戻る。
大地
「相棒、おかえり」
真彩へ、
視線を向ける。
大地
「役員はいいの?」
真彩
「うん、10時半頃にもう一度集まる」
大地
「その時間って、直樹の番じゃね?」
真彩
「マジで?…最悪」
『でも、自分の子どもの番の人は見に行っていい感じだったな』
ラファルサは、
周囲を警戒していた。
真彩
『…』
首を傾げる。
真彩
「大地、直樹のうちわ見た?」
大地
「見た見た」
二人は子どもへ、
視線を向けて微笑む。
直樹は、
うちわをパタパタさせがらアピールしている。
真彩
『可愛い』
じっと見つめる視線。
息子の背後の通路に。
観客に紛れて立つ男。
真彩
『知ってる』
視線が合った。
不敵に笑う。
児童席に入る。
そっと、
息子の隣に屈んだ。
真彩
「くっ!」
『やめろお!!!』
男は、
嬉しそうに微笑む。
ラファルサ
『相棒!』
Naparnik【了解。大気と融合します。】
姿を透明化。
静かに、
音もなく消えた。
『馬鹿な男』
耳元で聞こえた。
振り向く。
真彩
『…っ!!』
ラファルサ
『居ない』
【対象、真彩の前に移動。】
『なに!』
ラファルサが目にしたのは…
その男、
真彩は知っている。
ラフェルサは
――姿を知らない。




