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主婦から“平和な”転職できますか?Season 1 〜主婦をスカウトしたはずが、俺がスカウトされていた〜  作者: しろ兎
Season 1 〜主婦をスカウトしたはずが、俺がスカウトされていた〜
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44/81

wW-43 Complex

Dovira、

だけでも騒がしいのに…。

真彩

「ただいまー」


ラファルサ

「…ただいま」


Dovira【二人とも、おかえり〜!】


Dovira【ねぇねぇ、ナパルニクせーんぱい♪】

Naparnik【何です?】


真彩

「ねえ…」


ラファルサ

『お前もか…』


真彩

「いや…うるさくなったねって」


真彩は、

ソファーで背を丸める。


DoviraとNaparnikは、

黙ることなく、

うるさい。


ラファルサは、

洗面所で顔を洗う。


真彩

「気にならないんですか?」


洗面所から出てきた。


ゆっくりと、

真彩の隣に座った。


ラファルサ

『…基地では、これが普通だ』


真彩

「ダダ漏れじゃん!!」


ラファルサ

『普通の会話と変わらない』

「なんなら、試すか?」


真彩

「え…面倒臭い」


Dovira【マヤ、マヤ。楽しいことですか!?】


真彩

「これのどこが、楽しいのだか…」


Naparnik【距離減衰の話ですよ。】


真彩

「……じゃあ、離れればいいの?」


Dovira【ふははっ。マヤ、それは“MMORPG”の方の距離減衰だよ〜。】


Naparnik【ポンコツ過ぎません?】


真彩

「最後の一言、多いと思いますぅー」


ラファルサ

『俺は部屋に戻る。お前も部屋に戻れ』


Naparnik【あえて離れて喋ると。さすが、相棒。】


真彩

「それ!さっき、私がしようとしてたことなのに…!腹立つ!」


二人は立ち上がり、

各部屋へ戻った。


Naparnik【聞こえます?】


ラファルサ

『お前が喋るな…』


Dovira【はーい。先ぱーい!】


真彩

『やる意味ないわ…』


ラファルサ

『今から言うことを声に出して言ってみろ』

【はーい!】

『ドヴィラ黙れ…』


真彩

『この仔らは、距離減衰しないのね』


ラファルサ

『壁を隔てずに会話ができる』


真彩

『ああ…そう言えば、少佐の声小さくなった』


ラファルサ

『ああ。ベランダ側へ移動したからな』


真彩

『えっ……』


Dovira【マヤ、どうしたの?】


真彩

「何でもない。…いや有るけど…言えるわけないだろ!」


ラファルサ

『どうした』


真彩

『何でもないです…』


Dovira【マヤ、顔真っ赤ですよ?】


真彩

『うるさいな!…この距離で筒抜け。はい、わかりましたー。終わり!!』


ドスドスと足音を響かせる。

リビングのソファーに座り直す。


ラファルサは、静かに、隣に座る。


真彩

「漫画でも読んでれば…あぁぁ…。ダル」


怠そうに、

キッチンへ移動する。


真彩

「夕飯と明日の下準備してますわ…」


ラファルサ

「ああ」

『手伝えることはあるか?』


真彩

『洗濯物取り込んでと…言いたいところだが…恥ずいからいい』


ラファルサ

『遠慮すんな。俺に任せろ』


真彩

「いいって…」


ラファルサ

「そこまでして、断る理由があるのか?」


頷いた。


真彩

「少佐は、大人しく座っててください」

【少佐、お座り!】


真彩

『ドヴィラ?』

【はいっ!】


真彩

『お黙り!』

【しゅん…。】


ラファルサ

「フッ…ハハッ」


笑った。


少しだけ、

複雑な気持ちになった。


直樹

「ただいま…楽しそうだね」


真彩

「あ…おかえり」

『ん?どうしたんだ?』


Dovira【直樹さん、怒ってるみたい…。】


真彩

「直樹くーん。どうしたの?ぷんぷんして」


直樹

「別に…」


ラファルサ

『変だな』


真彩

『まったく…世話焼くなぁ』


真彩は、

直樹の隣に立つ。


そっと、

頭を撫でた。


直樹

「うっくう…ふっ…うう…」


涙が、

零れ落ちる。


真彩

「自慢したかったんでしょ?」


直樹は、

息を殺して泣く。


直樹

「ラファにぃ…もっと…ひっくっ…」


Naparnik【もっと…、何でしょう。】


ラファルサ

『そうか…俺を、自慢したかったのか』


静かに、

隣に屈み込む。


涙を拭う。


ラファルサ

「泣くな、直樹」

手を握る。

「明日、絶対行くから、な」


揺れる瞳。

浅い呼吸。

溢れる涙。


直樹

「絶対だよ!ぜーたい、来てよ?」


小さな体が、

力強く、

抱きついた。


Dovira【良くわからないけど…感動しますぅー!!】


Naparnik【Doviraがうるさくて、そんなムードになりません。】


真彩

『感動の場面のはずなのに…うるせー』


ラファルサ

『直樹を泣かせてしまった…』


真彩

「よし!」

『ここはお兄ちゃんに任せて』

「ママ、洗濯物取り込んでくる!」


ラファルサ

「おい…」

『お兄ちゃんやめろ』


真彩

『知らん』


ジト目で見てくる。


無視して、

ベランダ側へ向かう。


洗濯物を取り込む。


真彩

『…………』


直樹が、

立っていた。


直樹

「手伝うよ」


チラッと見つつ。


真彩

「気が済んだか?」


直樹

「少し…」


真彩

「そう…。明日、楽しみにしてるからね」


視線を合わせる。

微笑んでみせた。


笑窪。

頷く頭。


すべてが、

癒しでしかなかった。


直樹

「貸して」


真彩

「ありがとう」

『頼もしい』


直樹

「ラファにぃ、一緒に畳もう」


ラファルサ

「ああ」

『畳み方知らないが…』


真彩

「…………」

『おいっ!』


二度見した。

大きくため息。


真彩

『もういいや…』


Dovira【いいんですか?】


真彩

『だって…。もう、遅いよ』


ラファルサ

「ん?」

『何が』


ラファルサは首を傾げる。


Naparnik【罪な男ですね。】


ラファルサ

『何がだ…よくわからん』


真彩

『こいつ…もしや…』


Dovira【少佐は、女性経験ゼロですよ。】


真彩

『驚愕な事実!!』


Naparnik【だそうですよ、相棒。】


ラファルサ

『黙れ』

ラファルサ、

童貞、だそうですよ。

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