wW-39 Something amiss
昔ながらの銭湯もいいですが、
今どきの銭湯は、源泉でいいですよね〜。
直樹
「ラファにぃいたー」
駆け寄ってくる。
大地
「なかなか帰ってこないから心配したんだぞ」
真彩
「ごめん…お腹痛くなっちゃって」
大地
「で、トイレに籠ってたと…。大丈夫?」
真彩
「大丈夫。行けるよ」
大地
「ラファルサも大丈夫か?」
ラファルサ
「大丈夫だ」
直樹
「じゃあ行こう?」
引っ張ってくる。
ピピッ
ガチャッ
ゴォーッ
直樹
「ラファにぃ一緒に座ろう??」
真彩
「失礼しま~す」
真彩が、
逃げるように、
後部座席に座る。
ラファルサ
《…》
直樹
「えーっ。ママ前に行って!!」
真彩
「嫌だここがいい」
大地
「…直樹、前に来るか?」
直樹
「え…いいの??」
大地
「今日は特別だぞ」
直樹
「やったー!」
助手席に座りに行った。
ラファルサ
《……そうか》
後部座席に座った。
横目で、
真彩を見る。
ラファルサ
《何を考えているんだ》
《ドヴィラと会話しているのか…それとも…》
車は発進した。
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10 minutes later.
直樹
「竜〜泉寺の湯♪」
駐車場。
硫黄の香り。
ラファルサ
《…》
直樹
「ラファにぃ行こ」
階段を、
駆け上がる。
ラファルサ
《温泉なのか?》
自動ドアが開く。
真彩
「緊張してるの?」
ラファルサ
「いや…」
《少し…思ってたのと違う》
3人は、
靴を脱ぎだす。
大地が、
靴を持って振り向いた。
大地
「置いてくぞー」
ラファルサ
「…すまん」
急いで脱ぐ。
靴を持って、
付いて行った。
真彩
「下駄箱の鍵、身につけててね」
靴箱に、
バンドが着いていた。
直樹
「鍵締めて、腕につけるんだよ」
ラファルサ
《鍵…木の板じゃないのか》
真彩
「昭和のあの鍵って…古い銭湯なら活躍してるのよね」
思わず、
首の後ろを触れてしまった。
ラファルサ
《なぜわかった…》
偶然である。
ピッ
ラファルサ
《改札口か?》
館内へ入る。
大地
「ラファルサ、貴重品もってるか?」
ラファルサ
「持ってる」
大地
「ロッカーにしまうから貸して」
真彩へ振り返る。
「真彩は?」
真彩
「持ってきてないよ」
大地へ預ける。
ラファルサ
《…現金は持っていない》
直樹
「早く行こう!」
落ち着きがない。
視線を感じる。
振り向く。
ラファルサ
《…》
直樹
「ラファにぃ行こ!」
ラファルサ
《随分と興奮しているな》
暖簾の前。
大地
「じゃあ、でたらそこの椅子で待ち合わせで」
真彩
「OK」
直樹
「後でね〜」
真彩
「ごゆっくり〜」
視線が合った。
ラファルサ
《傷…大丈夫なのか?》
「おい…」
真彩
「何?」
大地と直樹に背を向け、
真彩に近づく。
ラファルサ
「大丈夫なのか?」
真彩
「何が」
ラファルサ
「怪我…」
真彩
「気にすんな。入ってこい」
脛を、
蹴られた。
ラファルサ
「いっ!加減しろお前!」
飛び跳ねる。
脛を、
押さえる。
真彩
「…大げさな」
ラファルサ
《本気で痛いのだが…》
女湯へ、
去って行った。
大地
「置いてくぞ」
直樹
「迷子になっちゃうよ?」
付いて行った。
脱衣所。
もわ〜と熱気。
ラファルサ
《ロッカー…カゴではないのか》
老若で、
賑わっていた。
直樹
「ここ3つ空いてるよ」
大地
「そこでいいか」
直樹
「ラファにぃと露天行く〜」
躊躇なく、
脱ぎだす直樹。
ラファルサ
「露天?」
大地
「ああ、ここ露天風呂があるんだよ」
ラファルサ
「そうなのか…」
《銭湯に露天風呂…想像がつかんな》
自然と上衣を脱いだ。
ラファルサ
《ん?》
周囲から注目されていた。
直樹
「ラファにぃ、ムキムキ!かっこいい!」
目を、
輝かせている
ラファルサ
「鍛えればなれる」
大地
「ハハ…俺には無縁だな…」
肩を、
すくめている。
ラファルサ
《標準男性ってところか…》
風呂場へ向かう。
どうやら、
目立っている様だ。
すれ違う度に、
視線を浴びる。
「いいカラダしてるね!」
「キレてるね!」
「ナイスバルク!」
言葉が飛び交う。
よく見ると、
大地が笑いを堪えている。
ラファルサ
「どうした」
大地
「いや…別に…ふっ」
ガラガラガラ…
直樹
「ラファにぃかけ湯して〜」
桶を渡された。
待ち構えている。
湯をすくう。
ラファルサ
《…》
頭からかけてみた。
直樹
「ぷはぁっ。頭じゃないよ〜」
ラファルサ
「ふっ…知ってる」
文句言いつつも、
楽しそうだ。
大地
「ハハハハ…」
おじいさん
「キレッキレのにーさん。いいカラダしてるね〜」
大地
「自慢の兄貴です」
おじいさん
「お兄さんか。逞しいね〜。ごゆっくり〜」
会釈して、
去って行った。
直樹
「早く行こう」
ラファルサ
「ああ」
カポンッ
ジャ〜
直樹
「背中洗いっこしようよ」
大地
「親子スペースどうぞ。俺隣にするんで」
ラファルサ
《え…親子…》
直樹を見た。
ニコニコ笑顔。
隣同士、
体を洗う。
直樹
「背中大きい〜パパより大きい」
背中を、
洗われる。
ラファルサ
《気持ちいい》
《小さい手で、一生懸命なのが可愛いな》
直樹
「背中洗って〜」
ラファルサ
《…》
《力加減がわからない》
そっと洗う。
直樹
「くすぐったい」
ラファルサ
《弱すぎたか。小さな背中だな。…逞しくなれ》
ゴシゴシッ
ジャ〜
直樹
「ありがとう!」
大地
「終わったか?」
直樹
「終わった!露天行こ!」
付いて行く。
ガラガラッ
ラファルサ
《寒っ!…》
目の前に広がる光景。
に言葉を失う。
直樹
「壺湯行こう」
大地
「俺はこっちにいるんで」
大型テレビがある、
露天風呂へ入って行った。
直樹
「ラファにぃこっち」
大きいようで小さい壺。
直樹に、
視線が行く。
ラファルサ
《二人で入るのか?入れるのか?》
直樹
「ラファにぃ持ち上げて…」
少し、
弱々しく呟く。
ひょいと、
持ち上げて壺入れてあげた。
直樹
「ありがとう。入って!」
ゆっくり、入り。
ゆっくり、座った。
ザバァァァー…
直樹
「はぁー…極楽極楽」
ラファルサ
「本当に小学生か?」
夜空を、
見上げる。
ラファルサ
「癒される…。気持ちいいな」
直樹
「うん」
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Headquarters Report…
Naparnik compatibility rate… 80%
Dovira synchronisation rate… 100%
Processing…
Processing…
Data acquisition complete.
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Passing the baton to Maya.
Are you ready?
【All right】
真彩
《極楽極楽…》
【ぽかぽかですぅ。】
【少佐いまどうしてるでしょうね?】
真彩
《風呂入ってるだろ》
【ねえ、マヤ。】
真彩
《何…ろくでもない事だろう》
【失礼な!もし今少佐と脳内会話できたらどうします?】
真彩
《どうするってどうもしないわ》
【そっちどうだーとか…】
真彩
《ろくでもない話だったな…》
【む〜…。もう少しなのに…】
真彩
《もう少しって…何が?》
【何でもないです!】
真彩
《何怒ってるのよ…》
【知りません!】
真彩
《もう出るか…》
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休憩スペース前。
真彩
《でてこないな》
【…。】
真彩
《無視かよ…》
真彩
「あ…。遅い」
大地
「ごめんごめん。つい長湯しちゃった」
真彩
「どうだった?」
ラファルサ
「ああ…良かった」
真彩
《また、お花畑だな》
【…。】
真彩
《ドヴィラ?》
《…》
《どうしちゃったのよ》
大地
「飯行こう」
真彩
「うん…」
ラファルサ
「どうした」
真彩
「いや…ドヴィラの様子がおかしくて」
《…》
そっと、
首の後ろを撫でてみた。
【…。】
真彩
「ドヴィラちゃーん」
ラファルサ
「拗ねてるのか?」
真彩
「少佐に撫でてもらう?」
【…。】
真彩
「反応ないや」
ラファルサ
「故障か?」
【違います。】
真彩
「違うって。…喋った」
《どうしたの?》
それ以上、
反応はなかった。
大地
「おーい。席埋まっちゃうよ」
食堂へ入った。
店員
「いらっしゃいませ〜」
席につく。
真彩
「何食べる?」
大地
「ノンアル確定。お前も飲むだろ?」
ラファルサ
「ノンアルとは…」
真彩
「アルコールが入ってないお酒だよ」
ラファルサ
「ほう…。飲む」
大地
「唐揚げと海老の唐揚げ…」
真彩
「揚げもんばっか…」
直樹
「お刺身定食」
真彩
「お前本当に小学生?」
大地
「ハハハッ」
真彩
「取り敢えず。注文しといたよ。追加は各自でよろしく」
大地
「ラファルサ。明後日息子の運動会来てくれ」
ラファルサ
「俺が…運動会に…」
直樹
「ラファにぃ来てくれるの!?」
真彩
「直樹が喜ぶ。無理は言わないよ。嫌なら家にいてもらっていい」
少し、
悩んでいる。
意を決した様に。
ラファルサ
「俺でよければ…」
直樹
「やったー!」
真彩
「声大きい…」
真彩
「明日と当日役委員あるから…」
大地
「わかってる。ラファルサと一緒に観覧してる、な!」
ラファルサ
「ああ」
大地
「乾杯しよう」
二人は、
ノンアルコールのジョッキを重ねた。
直樹の絵日記。
5月27日木曜日。晴れ。
学校から帰ってきたら玄関に、まだくつがあった。らふぁ兄まだお家にいるんだって、おおいそぎで走った。お兄ちゃんマンガ読んでた。
いつまでお家にいるのかな?
夜に竜泉寺の湯に行きました。お兄ちゃんと一緒にお風呂入りました。お兄ちゃん体がムキムキでパパとぼくはびっくりしちゃいました。
体洗いっこしました。らふぁ兄の背中はパパより大きかったな。
ろてんぶろに入りました。らふぁ兄とツボ湯に入ったらブシャーっていっぱいお湯がなくなりました。ずーとお家にいてほしいなー。




