wW-12 Don’t break it
息子は、
医療ドラマに夢中。
私は、
病院から抜け出した。
死にかけた…。
俯く。
背を向けた。
家族の元へ、
笑顔を見せた。
私、悪いことしてる…。
【マヤは悪くないです。私が保証します!】
どこから、そんな自信が?
Doviraに呆れる。
「直樹。そろそろ寝なよ」
「ええー…このドラマ見たいっ!」
医療ドラマに、
どハマリしている。
ため息。
「終わったら、すぐ寝なよ」
「わかった」
CMが流れる度、
OPを口ずさむ息子。
可愛い。
かわいい…。
…………。
ベランダへ、
視線を向ける。
真彩
『ここにいれない…んだろ?』
ラファルサ
『………ああ』
【大丈夫ですよ!マヤさんなら帰れます!】
だから…どこからその自信が……。
ため息。
真彩
『夫にも…会えないのか?』
ラファルサ
『……察してきたか』
真彩
『そりゃ…』
言葉が詰まる。
真彩
『痛かったからな』
ラファルサ
『………ああするしかなかった』
真彩
『痛くなかったのか?』
ラファルサ
『………我々は感じにくい』
真彩
『その言い方。少しは…あったのか…』
ラファルサ
『…………』
リビングから離れる。
そっと、
ドア越しに、
背を預けた。
真彩
『いきなり消えたくない』
一拍
『息子の泣く顔を、思う事も。嫌だ』
ラファルサ
『…………』
真彩
『姿を現して…』
『息子と夫に説明して』
『これ以上…家庭を壊さないで』
ラファルサ
『………だが』
真彩
『私、死にかけたんだろ?』
ラファルサ
『……っ!』
真彩
『管理下に戻る条件として…』
肩越しに、
視線を向ける。
真彩
『駄目か?』
ラファルサの、
表情が崩れていた。
無表情だった、
あの顔がだ。
【ラファルサ少佐。混乱してるみたいよ】
『お前の前だと調子が狂う』
知るか。
戻る条件。
――家族に触れること。
叶わないなら…。




