wW-11 laughter
居るな。
まだ、
そこに。
寝てんのか?
風呂上がり。
いつもの癖で、
カーテンを開ける。
…………。
こいつ…、
ずっと立ってるのか?
腕を組んで
ドア越しに居る。
『カフェオレおいし~』
明らかに、わざとだ。
『………』
ムシか…。
…………。
『腹減ってないの?』
『………』
ムシですか…。
…………。
見てるんじゃなかったのか?
寝てんのか?
……立って…寝てんの?
寒くないのか?
立ち続けてて辛くない?
少し、
指先が動いた。
ムシかー…虫ならぬ…ゴ…。
『黙れ』
『夫に…説明してくれないか?』
『…………』
『もう、戻れないのだろう?』
『…………』
『虫ならぬ…ゴキ…』
『黙れ』
…………。
【楽しそうですね】
いや…別に…。
『ラファルサ少佐』
『何だ』
…………。
【ゴキブリではないのですね】
ドビラ?
【何でしょう、マヤ下級兵殿】
いや…その前に……。
下級兵殿って呼び方やめろ。
【では、なんとお呼びしたらよろしいですか?】
呼び捨てでいいよ。
それに…敬語やめて。
【マヤ。わあ!とても嬉しい!】
お前が喜ぶのかよ。
ラファルサ
『ドヴィラだ』
真彩
『ドビラ』
ラファルサ
『ドヴィラ……』
真彩
『ドビィラ』
ラファルサ
『お前…わざとだろ』
真彩
『いや…別に』
背後のリビング。
夫と息子の笑い声。
「ママ、今日外ばっか見てるね」
後ろから声。
「星見てるだけ」
「ふ~ん」
「ハハッ、黄昏れてるな」
また笑い声。
少佐と視線が合う。
『なあ…もう戻れないんだろ?』
『…………ああ』
『息子が寝静まってからでいい』
『…………』
ムシですか…。
【ねえねえ】
何?
【漫才やってるの?】
誰と………。
ドタ越しに、視線が合う。
『『……勘弁してくれ』』
【二人は、お似合いのコンビだと思うよ】
ラファルサ
『黙れ』
真彩
『いや…お前が喋れよ』




