63/98
11話-5
放課後、屋上
「あれ?有青さん?」
『ん…奇遇だね』
「どうしたんですか?
いつもは真っ直ぐ帰るのに…」
『………
…九条こそ、こんなところに何の用かな?』
「私ですか?
私は…高いところが好きなんですよ」
『へぇ…そうなんだ』
「有青さんは…違うんですか?」
『…俺は…どっちかと言うと嫌いだな
…そうだった気がする』
「…自分の事なのに他人事みたいに話すんですね」
『………
うん』
「じゃあ、有青さんは何でこんなところに居るんです?」
『……ナントカと煙りは高いところがお好きって言うけど…
アイツもそうなのかなって…思って』
「……何の話をしてるんです?」
『……俺…忘れてるのかな?
君の事……ずっと、前から知ってた気がするんだ…』
「新手の口説き文句ですか?」
『……一目惚れ?
違うな…けど、一つわかるのは…
君が何でこの前あんな事言ったのかって事だね』
「……有青さん…会話しませんか?」
『……ふふっ
いまさら、そんなのが必要なのか?
…男女間でも通用するんだね
拳で語り合うみたいな』
「……何……を……」
『…九条有栖
…本当に言いたい事は言葉で言ってほしいものだ
…そう思わないか?
こんな会話をして』
「……気付いてたんですね」
『……やっぱり、君だったんだね
仮面の殺人鬼は』
第11話 真実の破片




