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オンラインで練習しよう

RERU:《サポートってーなに使ったらいいー?》


華湖と玲瑠は、今日はオンラインで自主練をすることにした。

一度帰宅してからGATEにつなぎ、玲流のルームに集合。一緒に情報を調べつつ、玲流が使うカリスマをどうするかという相談から始めた。

華湖はサリーを使うのが決まっているので、お互いのコンビネーションがカギになる。


KAKO:《んーそうだなぁ、私は攻撃を回避するのが得意だから、敵の動きを止めるスキルを持ってるカリスマかなぁ?》

RERU:《ふむふむー。回復はいらないー?》

KAKO:《もちろん、それでもいいよ。けど、私は当たらないから》

RERU:《ひぃえー!自信満々の発言ですなぁー。言ってみたい。いつか言ってみたいわー》

KAKO:《ちょ、ちょっと~茶化さないでよ~》

RERU:《ふふふー》


サポートと一口に言っても、様々な役割りがある。

味方のHPを回復させる、味方のステータス、つまりスピードや攻撃力、防御力を上げる。あるいは逆に敵のステータスを下げるなどだ。

なにをやりたいか、ということをもとに、適したスキルを持ったカリスマを選択するわけだ。


KAKO:《じゃあ、コレとかどうかな?》

RERU:《どれー?んーこのでっかいカエルみたいなのー?》

KAKO:《そそ!防御力が高くてキルされにくいし、敵を引き寄せるスキルがあるんだよ》

RERU:《じゃあー、やってみるねー。なんかー、強そうだしー、カワイイしー》

KAKO:《ま、まぁ見た目から選んでも良いけどね。正直、私もそうだったし…》

RERU:《そうなんだぁー?》

KAKO:《そうだよ!愛だよ!愛!キャラクターに対する愛がないと続かないんだよ!》

RERU:《そ、そうだねー。あははー》


カリスマが決まると2人は早速、スキルなどをAI戦で練習した。コツをある程度掴んだら、カジュアルマッチで練習を始める予定だ。ランクは行きたくても、ランクが離れすぎているし、玲流のプレイヤーレベルがまだ低い、という根本的な問題で不可能だった。


プレイヤーレベルとは、ゲーム内のカリスマのレベルとは別で、プレイヤー自身のレベルである。ゲームを続けていてば、誰でもいずれは上がっていくのがランクと違うところだ。

ランクマッチをプレイするためには、これを30まで上げる必要があった。


RERU:《私も早くランク行きたいなぁー》

KAKO:《そんなのすぐだよぉ》

RERU:《ホントにー?》

KAKO:《うん、玲流ちゃん飲み込み早いし》

RERU:《えへへー》

KAKO:《とりあえず、プレイヤーレベルを上げないとね》

RERU:《そだねー》

KAKO:《あと、ランクいけるようになっても、結構、口が悪い人もいるから、気をつけてね》

RERU:《えー、えぇー怖いー…》

KAKO:《学校の誰かと行ったほうが良いかもねぇ》

RERU:《華湖ちゃんと一緒に行きたいけどー、グラチャンってスゴイんでしょー?》

KAKO:《まぁ、一応、ランク的には一番上だから…》

RERU:《すごいなぁー。いつになったら華湖ちゃんと一緒にいけるかなー》

KAKO:《そんなに焦らなくても》

RERU:《里美ちゃんはプラチナって言ってたっけー?》

KAKO:《うん、そうだね》

RERU:《そこまでどれくらいでいけるー?》

KAKO:《それは、人それぞれだよ》

RERU:《私、みんなでやりたいよー》

KAKO:《うん》

RERU:《そういえばー、里美から連絡あったー?》

KAKO:《ううん。まだないよ》

RERU:《私からしてみようかー?》


この提案を受けて、華湖は操作する手を一瞬止めて、思案した。

VRゴーグルには脳波で操作するという最新機能もあるのだが、早く、正確な操作が必要とされるeスポーツにはまだ使えるレベルではなかった。


KAKO:《ううん。それはもうちょっと待とう》

RERU:《そうー?いいのー?》

KAKO:《うん。やっぱこれは、里美が乗り越えなきゃいけないことだと思う》

RERU:《うん、そっかー。そだねー》

KAKO:《玲流ちゃんも、ありがとうね》

RERU:《えー?何がー?》

KAKO:《私達の問題なのに、巻き込んじゃって…》

RERU:《ええー!?そんなこと思ってないよー!》

KAKO:《玲流ちゃんがいてくれたから、すごい、助かってる》

RERU:《どうしたのー?急にー》

KAKO:《なんか、言いたくなったから。それだけ!》


思わず、本音が出てしまったので、華湖は焦って会話を切ってしまった。本当にお礼を言いたかっただけなのだったが、なんだが変な沈黙の時間が訪れてしまった。

この空気を切り替えたのは玲流だった。


RERU:《最初のスキルはどれを取れば良いー?》

KAKO:《とりあえずは相手の出方を見て。普通ならQ、最初から攻めてくるようならW、かな。レベル6でウルトね》

RERU:《わかったー》


各カリスマには3つのスキルと1つのウルトがある。

最初はすべて使えない状態からはじまり、レベルが上がると選択したスキルを使用できるようになる。使用可能なスキルをさらに選択すると、どんどん強化されていくという仕組みだ。ウルトを上げられるレベルは決まっているので考える必要はない。

基本スキルの3つはそれぞれキーボードのQ、W、Eキーに、ウルトはRキー割り振られていて、スキルは名前でなくキーで呼ばれるのが一般的だ。これにはいちいち読むには長いからとか数が多すぎて覚えきれないからなどの諸般の事情がある。


RERU:《Eはー?いらないー?》

KAKO:《Eは序盤で1回取ったら、後半まではほっといていいよ》

RERU:《おっけぇー》


(バーチャルチャットなら普通に喋れるようになってきたな~。リアルでもこれくらい喋れるようにならないと!)

華湖は玲流に教えつつ、そんなことを思った。

こうして2人の練習は深夜まで及んだ。

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