悠仁
悠仁(悠仁視点)
殺しの免罪符を手に入れた所で、
俺が義明を袈裟斬りにしようと剣を振ると、義明は、
「あっ!」
と言って避け。
剣を1度引いて付きを放つと、
「とっ!」
と言って避ける。
その調子で、
「はっ!いや!とう!」
秋人は、そんな妙な声を出しながら俺が振る剣を尽く避けて見せた。
相変わらずふざけた男だ、俺が剣で斬りかかってんのに、
こいつは剣を抜きすらしねぇ。
まぁ、それだけ余裕があるって事か、
やはり義明の方が全然格上だな。
俺の剣術のスキルは6と、全然低くは無い。
むしろ成長のスピードはかなり高いそうで、
俺達に剣術を教えていた剣士は驚いていた。
しかし、義明の剣術のスキルレベルは8と俺の更に上を行っている。
でもこんな奴に負ける訳が無い。
そもそもこんなお人好しにクラスメイトを斬る事なんて出来る筈がない。
だから俺は最低でも負けるなんて事は無い。
少し動いて体が解れてきた所でバックステップして、
肩を回す。
さぁて、
そろそろこいつを殺すつもりで斬りかかるとしようか。
剣を持つ俺に睨まれてオロオロしてる義明の眉間目掛けて刺突を放つ!
義明は目を見開いて驚いた様子で、
慌てて剣を抜いた。
『ガキィ!』
俺の剣が簡単に払われる!
が、
続け様に剣を切り上げた、
その剣も義明の体に触れる事は出来ない!
その後も義明は俺の剣と剣をかち合わせる事無く、
尽く避けられる。
さては、こいつ俺のスキルを知ってんな?
俺のスキル『ビートアニマ』は、
物を振動させたり、振動を感知出来たりするスキルなのだが、
剣を振動させて発動する、
『振動剣』はどんな物でもスパスパ斬ることが出来る。
それを使えば大概の剣は、剣と剣がかち合った瞬間に俺は切り落とす事が出来る。
だから俺と戦う時に、俺の剣を剣や盾で防ぐのは悪手なのだが、それを義明は避けている様だ。
だが、剣を避けているばかりでオレに斬りかかっては来ない。
こいつにクラスメイトを斬る事が出来ないか、
まぁな、俺の思った通りだがよ!
この、ヘタレが!
いくら俺より強くったって!
俺を殺す気がねぇんじゃあ興醒めなんだよ!
義明のフェイントを無視して斬りかかる!
義明は慌ててバックステップするが、
すかさず腰の短刀を義明へと投げつける!
勿論振動させた、
が、短刀は義明の胸に突き刺さる事なく壁へと突き刺ささる。
その短刀を見て俺の本気が伝わったのだろう、
義明は剣を強く握った。
俺はそれを見て全力で斬りかかる!
義明も俺の首目掛けて剣を振りかぶるが!
無視だ!!
無視!
どうせ寸止めなんだろうが!!!
当たらねぇもんを避ける筈が無ぇだろうがよ!!
そして案の定義明の剣は俺の首を切り落とす事なく、
俺の剣は目的を達した。




