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爆弾に吹っ飛ばされた私の着地の仕方  作者: サトウアラレ
2章

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1 高木君の闘い

時系列的には第1章の最終話位です。

「よし!!!!」


俺は携帯を握りしめて天を仰いだ。

青い空は見えず、普通の天井だが俺の心は澄み渡り、晴れ晴れとしていた。



(きたきたきた!!!!!)


ここ最近待ちわびていた武蔵からのメッセージだ。


武蔵からのメッセージは、連絡オッケーとの事だった。

早瀬経由で断られるんじゃないかとハラハラしていたから、俺はガッツポーズをした。


ガッツポーズって、思わずするもんなんだな。


昼の休憩時間、急いで返信を打ち、(俺の指はこんなに早く動くのか、と自分で驚いた)なんだなんだと、興味津々の先輩達に「オシャレな飯屋、教えて下さい」と言うと、


「おー!!!っついに春が来たか!」と、からかわれた。


まだ、武蔵の体調が良くないだろうから飯に誘うのは先として、先輩達に色々リサーチをしないといけない。


鼻の穴を膨らませて、ニヤニヤしている先輩も気にならない。



「おい、誰と行くんだ?」と先輩が聞いてくる。


「同級生の女の子なんですけど、飯って普通にさそっていいんですかね。今、病み上がりなんですけど」と、先輩に聞くと、


「あー。女の子なら、やっぱ、洋飯じゃないか?イタリアンとか、フレンチとか。お洒落な所だろ。おい、たしかお前の奥さん、イタリアンで働いてなかったっけ?」先輩が別の先輩に話を振る。


「あ、うち、働いてるの駅前からちょっと行ったところのイタリアンすよ。カップル多いって言ってたし、いいんじゃないすか?俺も食い行ったっすけど、美味かったすよ」と言い、


「よし、じゃあ、今度予約いれてやってくれ。高木、いつぐらいで行けるんだ?」と先輩から言われ、


「いや、まだ何も決まってないですよ。彼女、ケガしてまだリハビリ中ですし。ケガ治ったら飯、誘いたいんで」と、言うと、


「ん?この間の子か?」と言われ、「そうじゃないですか?ほら、爆発の」と先輩たちが話し出す。


「ああ、あれからだもんな」と先輩が頷き、「で、どんな子だ?」と聞かれる。


「高校の同級生なんです」とぽろぽろばれる。


「んー。おい、リハビリどれくらいだろうなあ。やった場所はどこだ?」と、聞かれ、


「左腕と、左足です」と答える。


「腕はなあ、まあいいとして、足は場所で全然違うもんなあ。長めに見てた方がいいんじゃないか。一ヵ月後じゃあ早いかなあ。若いからなあ。どうだろうな。二ヵ月で様子みたらどうだ」と他の先輩に聞き、


「彼女に聞いてみろよ。様子聞くくらいいいだろ」と周りからもやいのやいの言われる。


「秋だけど、春だなあ。若いっていいなあ」なんて言われても、気にならない。


「おい、誘うんだったら、快気祝いってことで飯おごれ。で、飯の後はどこ行くんだ?」


「いや、何も決めてないですよ。とにかく今、やっと、連絡取り会えるようになったんですから」と言うと、


「おいおい、お前、ガンガン行かないと、すぐ取られるぞ」と、眉間にしわを寄せながら先輩が言う。


「おい、どんな子だった?」と先輩が他の先輩に聞く。


「小柄な子でしたよ。出血酷くて顔色悪かったですけど、可愛い感じじゃないですか?」と別の先輩が言う。



どうしてみんな覚えているんだ。なんでばれているんだ。



「おい、可愛い子ならガンガン行かないと。俺らの出会いはないが、相手は会社勤めなんだろ?出会いなんて俺らの100万倍位あるぞ。合コンなんて毎週あるんだぞ。連絡はこまめに入れとけよ。忘れられるぞ」と遠い目をして言われ、



え、俺の100万倍もあるの?合コン毎週なの?マジか?冗談だよな?と先輩を見ると、考えていることが分かったようで、



「マジだぞ。100万倍あるぞ」ともう一度言われ、他の先輩を見ると、みんな頷いていた。


「出会い率。マジ違うぞ」


「お前、自分を見直してみろよ」


「同じ公務員なら土日休みの方がモテる」


「初めは珍しさから会話はあるんだ。でも結局、役所勤めが勝つ」


「幼稚園位の男の子にはモテるんだけどなあ」


「筋肉受けは一部だぞ」


「細マッチョ、と俺らのマッチョは違うらしい」



俺は、マジだな。と頷く。思い当たる節しかない。



「メッセージこまめに入れて、しつこく思われませんかね?」と言うと、


「バカ、お前、しつこいくらいがいいんだよ。メッセージ、長いのはダメだ。おはよーとかでもいいんだよ。とにかくこまめに連絡いれろ。忘れられるよりいいだろ」と、また遠い目をして言われた。



そうか、連絡はしつこいくらいでいいのか。


俺は素直に、はいと言う。



「いやあ、お前に春がきたなあ。浮いた話がないから心配してたんだけど、よかったなあ」としみじみ言われ、


「いや、まだ、連絡とりあう所なんですけど」というと、


「バカ、お前、そんな弱気でどうするんだよ。他のやつに奪われていいのか。闘いだぞ。強気でいけ」と言われた。



そうか、もう、闘いなのか。


俺は素直に、はいと言った。


それから「写真はないのか」「名前はなんていうんだ」「脈はありそうなのか」「何してる子なんだ」「休みは土日か?」等色々聞かれたが、お世話になる気満々なので、ちゃんと答えた。


先輩に答えていくと武蔵の顔が浮かんだ。今度、武蔵に色々聞こうと思った。飯は何が好きかな。武蔵は普段何してるんだろう。



「おい、顔二ヤケてるぞ」と言われ。


はい、と言って引き締める。


先輩達もニヤニヤしてるが、全く気にならない。


俺の闘いは始まっている。今度は負けない。





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