プロローグ編055/【花畑 殊深サイト0】/【殊深ちゃんの物知りになろう】4
【殊深】は、
「あのぉ~、先生、ちょっとよろしいですかぁ~?」
と更にまた別の人間に声をかける。
声をかけられたのは非常勤講師【服部 真由】だ。
彼女は【特技実習】と言う才能を伸ばす授業の【特別講師】で、年間で48日間(1カ月で4日ずつ)、生徒に教えている。
【殊深】が通っている【中学校】ならではの授業講師である。
だが、【真由先生】はある生徒が気になってこの学校に来ていた。
それが正に【殊深】の事だった。
実は、【殊深】は両親に虐待されて育っているが、それは両親のどちらにも似ていないと言う事が原因だったが、それは【取り違え児】だったからでは無いのかと言う話があるのだ。
【殊深】が生まれた病院は【赤ちゃん】の人身売買が横行していた悪徳病院だった。
その過程で、とある【王室】の【姫君】が取り違えられたと言ううわさがあったのだ。
【殊深】はその【姫君】だったのではと言う噂がある。
【真由先生】の正体は【お庭番】である。
今回の任務は、現、【国王】と【王妃】、【王子】と【姫君】達と容姿が非情に似ている【殊深】がそうでは無いかと調べに来たのだ。
【DNA】などを調べれば、一発でわかるのだが、下手な調査は【殊深】の身の安全も脅かされる事にもつながりかねない。
だから、慎重に調べるために、【非常勤講師】として、潜り込んだのだが、まさか、彼女の方から声をかけてくるとは思っても居なかった。
【真由】は、
「あら、何かしら・・・?
私も貴女とお話したいと思っていたのよ。
ちょっと時間を作れないかしら?」
と言った。
隙を見て、【殊深】の【DNA】を採取するつもりだ。
【殊深】は、
「【殊深ちゃん】は、【珍しい物】を【研究】したり、他の人と違った事を【頑張って】居る人に質問する【番組】を作っています。
先生の事、ちょっと調べさせていただきました。
少し質問をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
と言った。
【真由】は、
「えぇ、かまわないわ。
ただし、私も貴女に少し質問をさせていただきたいのだけど、良いかしら?」
と答えた。
「はい。
かまいません。
じゃあ、お互い質問をし合うって事で良いですね」
「そうね。
じゃあ、先生の方から質問させてもらって良いかしら?
ちょっと貴女のプライベートに関する事もあって少しばかり気が引けるのだけど・・・」
「なんでしょう?」
「貴女は今、幸せですか?
これを聞きたいわ」
「はい。
幸せです。
辛いこともいっぱいありましたけど、【卯月ちゃん】のご家族に助けていただきましたし、お友達もその後から出来る様になりました。
今は夢も追える様になってとっても幸せです。
日々、感謝です」
「そう・・・
辛いことがあったのね・・・」
「もう、気にしてません」
「・・・本当に?」
「はい。
【殊深ちゃん】は酷いことをする人を気にする時間があったら良いことをしてもらった方に感謝する時間に回したいと思っています。
その方がハッピーパワーをいただける気がするんです。
だから良くない事はすぐに忘れる様に心がけていますね。
良くない事を考えていてもハッピーは来ませんから」
「なるほど。
その考えは確かに素敵かも知れないわね。
ごめんなさいね。
貴女が辛い思いをしているのでは無いかと思って・・・」
「はい。
辛いと思った事もありました。
でも【卯月ちゃん】に教わったのです。
楽しい事を考えていると楽しい事がやって来ると。
初めは【殊深ちゃん】も疑って見てました。
でも、本当でした。
一所懸命やっている人の回りにはそれを助けたいと思う人が集まってくる。
中には良くない事を考えている人も居るでしょう。
でも、良い事をやって行く内にそう言った人達は自然と離れて行って、良い人達だけが残っていく。
それを【殊深ちゃん】は実感して行きました。
良くない事を考えている人達は【殊深ちゃん】が調子良くないと思ったら、すぐに離れます。
でも、仲良くなりたいと思っている人は離れません。
そうやって残って行くんだと思います。
類は友を呼ぶ。
そう言う事だと思います」
「そうね。
その考え方は素晴らしいわね。
でもお金が発生するとそうはならないと思うわよ」
「そうかも知れませんね。
でも、【殊深ちゃん】は多くを望みません。
目の前の人達があぁ、幸せだな・・・って思って貰えたらそれが良いのかな?って思っています」
「・・・そう・・・なの・・・
(・・・この子は色んな人が惹かれる絶対的な【聖女】なのかも知れない・・・
その【素養】がある様に思える・・・)」
と言う話になったのだった。




