プロローグ編016/【宗経/ムネツネ】の日常6
【宗経/ムネツネ】は【卯月】の【パフォリス】としての実力をチェックする事になっていた。
まずは、【ダンス】は【メインパフォーマンス】としては成立しにくいと言う話をした。
動きはそんなに悪くはないが、それで頂点を目指せると言うレベルではない。
特訓に特訓を繰り返せば、【ダンス】を極める事も可能だろうが、【ダンス】だけで勝てるほど、【パフォリス】の頂点は甘くない。
たくさんの【技能】を持っていて、始めて【頂点への道】が見えてくる世界だ。
【ダンス1本】と言うのはまずあり得ない。
そこで一通り、チェックしようと言う事になったのだが、【卯月】と【宗経/ムネツネ】の会話を聞いて、4名の少女がやって来た。
【的藤 璃桜】、
【遠歳 友加里】、
【花畑 殊深】、
【斉縁 空琉】、
の4名だ。
【卯月】を含め、【パフォリス】の創始者、【上原 咲穂】に見いだされた期待のルーキー達だ。
【殊深】は、
「【卯月ちゃん】、【卯月ちゃん】、
何かされたの?この人に?」
と言った。
【殊深】は、【卯月】にべったりだから、いの一番に心配を口にした。
【卯月】が、
「ダイジョブ、ダイジョブ。
何もされてないよ。
ただ、この人に【卯月】の【パフォーマンス】を見て貰おうと思って、色々試そうって事になったんだ」
と言うと、【殊深】は、
「なぁんだ。
私はてっきり、痴漢されたのかと思って心配しちゃったよぉ~。
【卯月ちゃん】は可愛いからねぇ~」
と言った。
【卯月】は、
「【殊深ちゃん】の方がずっと可愛いと思うよ」
と言うと、【殊深】は、
「そんな事ないよ。
【殊深ちゃん】、可愛くないもん。
だから、可愛くなろうと思って頑張ってるんだよ」
と言った。
可愛らしさで言えば、客観的に見て、【殊深】が一番可愛いと言う異性は多いだろう。
だが、壮絶に虐められた経験のある【殊深】は自分に自信を持っていない。
自己評価がかなり低いのだ。
だから、本気で【卯月】達の方が可愛いと思っている。
決して嫌味で言っている訳ではない。
そのいつものやりとりを見ていた【璃桜】は、
「はいはい。
それくらいにしときなよ、2人とも。
この人、戸惑ってるじゃないか?
お兄さん、お名前、聞いても良い?
ボクは、【的藤 璃桜】。
よろしくね」
と言った。
【宗経/ムネツネ】は、
『おう、よろしくな。
君達、元気だな。
元気があってよろしい。
うん、良いな。
みんな、夢を追って頑張っている感じがして良いよ』
と言った。
すると、【空琉】が、
「別に・・・」
と言った。
彼女はツンデレタイプなので、素直に言葉が出ないのだ。
そこを【友加里】が、
「すまんでござるよ。
拙者は【遠歳 友加里】と申す。
こっちのつんとしているのは、【斉縁 空琉殿】でござる。
【努追 卯月殿】にべったりなのは、【花畑 殊深殿】と申す。
以後、お見知りおきを」
と言った。
【宗経/ムネツネ】は、
「おぉ・・・
君は時代がかったしゃべり方をするな。
個性があって良いと思うぞ」
と言った。
【友加里】は、
「おぉ。
それは感謝でござるよ。
拙者、昔の【侍】に憧れている故、こういうしゃべり方にしているでござるよ」
と言うと、【宗経/ムネツネ】は、
「俺は、【宗経/ムネツネ】と言う。
俺で良ければ、君達のも俺なりに助言するが?
それとも素性の知れない俺なんかに言われるのは嫌かな?」
と言うと、【璃桜】は、
「う~ん、どぉ~しよっかなぁ~。
じゃあさ、この中で誰が一番、お兄さんの好み?
それ言ってくれたら、助言されてあげるよ」
と言ってきた。
この年頃にはありがちな【恋バナモード】である。
【宗経/ムネツネ】は、
「えぇ?
こ、この中で?
こ、困ったな・・・
何て言えば・・・」
と戸惑う。
「答えてくれなきゃ、ボク達は助言を受けないよぉ」
『いや、無理にと言う訳には・・・』
「ボクの為にも答えてよぉ。
ねぇ、誰?
誰が一番好きなの?
顔の好みで良いからさぁ~?
正直に答えてよぉ~」
『か、顔か?
ん~・・・じゃあ、顔だけで言うと・・・
【殊深ちゃん】かな?』
「ごめんなさい。
【殊深ちゃん】はそう言うのはまだ良いです」
『がぁ~ん・・・フラれた』
「あははははは。
お兄さんの好みは、【殊深ちゃん】かぁ~。
なるほど、納得。
お兄さん、ぷりっとしたのが好きそうだもんね」
『おいおい、からかわないでくれよ』
「・・・馬鹿みたい」
『う・・・
【空琉ちゃん】の言葉はぐさっとくるね』
と言う様に少しうち解けた感じになった。




